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なろうの大罪

作者:蛙田ユイ
 これから私が書くものは間違いなくタブーであり、禁忌であり、パンドラの箱である。場合によっては、なろうグループ、ひいてはなろう利用者を全否定しかねないが、もはや構わない。

 私がこの世に命を落として今年で丁度五十年。これまでの私の人生において語るに値する物はまるで無かった。飯を食う為に働き、働く為に飯を食う。私は毎日が同じことの繰り返しで、何も生まないこの人生に終止符を打ちたかった。

 そして五十年という節目の年に私はついに決起したのだ。なろうに革命を起こすのだと。もしかしたら私は数多くの誹謗中傷を受けるかもしれないし、最悪この世から消されかねない。しかし、すでに述べた通り私の人生には何もないのだ。私に失うものなど何もない。死などとうに覚悟している。私の文書を発端として、なろうに偉大な革命が起こることを祈ってる。

 前置きが長くなってしまったので、早速本題に入ろう。

 皆さんは最近不可解なことが起こっていることに気付いただろうか?

 いや、恐らく気付いていないだろう。皆さんが気付いてないのは無理もない。なろうが隠蔽工作をしてるのだから。

 なろうグループが警察上層部の弱みを握ってるのは周知のとおりだが、まさか裏で隠蔽工作までしてたとは誰も思わなかっただろう。それほどまで、なろうは強大であることを理解して頂きたい。

 では、なろうは何を隠したのか。それは交通事故だ。もちろん、ただの交通事故じゃない。トラックが男子高校生を轢き殺した事故だけを隠してるのだ。隠した数は計り知れない。

 なろうはトラックが男子高校生を轢き殺した事故だけを記録から抹消するよう警察に圧力をかけたのだ。当然マスコミが報道することも無かった。

 では何故なろうが事件を揉み消そうとしてるのか。なろう利用者ならもうお分かりではないだろうか。そう、なろうでは男子高校生がトラックに轢かれると、異世界に飛び、女にもて、誰だろうと抹殺できるほどの力が手に入るという謎理論が一般常識になりつつあるのだ。理由は一つ。なろうは、そのような作品で溢れ返っているからだ。

 別にそうした作品自体は非常にユニークであり、その作品や作者に罪はないだろう。だが、もし読者が真に受けたらどうだろうか?作品の主人公と自分自身を同一視し始めたらどうなるだろうか?異世界転生を実現可能だと思い込み始めたらどうなるだろうか?答えは決まってる。トラックに突っ込むのだ。

 トラックに轢き殺された男子高校生の大半は、なろうに蔓延する作品の影響を受けているのだ。自分も異世界に転生したい、と欲望のままに行動する男子高校生が、なろうのせいで急増してるのだ。

 これは揺るぎない事実なのだ。こうなると世間は考えるのだ。

「なろうのせいで大量の男子高校生が死んだ」と。

 そして、なろうは考える。自分たちに矛先が向けられるのはマズい、と。かといって異世界ものを禁止するのは気が進まない。異世界ものは人気ジャンルであるし、多くの読者が求めている以上どうしても避けたかった。

 間もなく、なろうグループは決心するのだ。圧力かけて事件を揉み消そう、と。

 これが真実である。信じられないかもしれないが受け入れてほしい。これは私の独学に基づいた紛れもない事実なはずだ。

 だが話はまだ終わってはいない。私が本当に伝えたかったのは、なろうの悪事ではない。私はなろうグループにしてほしいことがあるのだ。本題はそれなのだ。

 私の望みは一つ。私を異世界に飛ばしてくれ。

 ここまで異世界転生ものが蔓延ってるのだ。いい加減異世界に飛ばす技術の一つや二つ手に入れていただきたい。そうすれば男子高校生がトラックに突っ込むことも無くなる。なんて素晴らしいんだろう。

 いや、わかる。そんな技術持ってないということを。だからこそ私の出番だ。私を実験台として使うのだ。私は意世界に飛ぶことも望んでいるし、仮に死んでもそれはそれで構わない。仕組みさえわかれば五十のおっさんでも異世界に飛ぶことは出来るはずだ。だから頼む、いや、お願いします。

 どうか私を異世界に飛ばしてください。本当に生きてるのが嫌なんです。女が欲しいです。女に囲まれたいです。上司を殺したいです。

 何でもしますから。






 ライトノベル作家になろうグループの皆様、御返事待ってます。









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