ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
Chapter:01 誤解
Episode:05
◇Loa side
「ルーフェ遅いな、何してんのかな、教室まで見に行こうかな」
「落ち着きなさいよロア」
 うろうろと歩き回る同級生を、エレニアがたしなめる。
 午前のカリキュラムが終わった昼休み、広いはずの食堂はこの外から見える部分だけでも、かなり数の生徒たちでごった返していた。

「そもそもクラスの子と仲良くなって、私たちと食べなくなるなら、そのほうがいいって言ってたじゃない」
「それはそうなんだけどさ……」
 そのあいだもロアは、しきりに低学年の校舎へと視線をめぐらせる。

「それにしても、変われば変わるものねぇ。あんなに後輩と相部屋になるの、嫌がってたのに」
「だってあのコ、カワイイんだよ」

 ロアとルーフェイアはクラスはもちろん、学年も校舎も違うので、朝部屋を出ると夕方まで顔を合わせることがない。だが年度途中の入学では、何かと慣れずに困るだろうと、ロアはルーフェイアといっしょに昼食をとるようにしていた。

 もちろん当の本人には、「友だちに誘われたらそっちを優先」と、きちんと言い渡してある。
 だが引っ込み思案なルーフェイアは、まだそこまで行かないようだ。だいたい同じ時間に、いつもここへ来て、ロアたちといっしょに食べていた。

「あ、ほら、来たわよ」
 エレニアが指差すほうを慌てて見ると、たしかにあの目立つ金髪があった。
「あら、今日はクラスの子といっしょみたいね」
「ほんとだ」
 ただ、顔ぶれはロアも見知ったものだ。

「おとなしいのに男子と仲いいとか、ルーフェも面白いなぁ」
 たしかあの子の話では、イマドという同じAクラスの男子に、シエラへ誘われたと言っていた。いっしょに居る中で、いちばん大柄の子がそうだ。
 手を振ると、ルーフェイアが嬉しそうに早足になって、目の前まで来る。

「今日はみんなと来たんだね」
「はい」
 にこにことうなずく――この子のこういう顔はそう多くない――少女に、ロアは少し考えてから言った。

「エライエライ。
 そしたら今日は、ボクたちいないほうがイイね。ルーフェ、みんなとゆっくり食べておいで」
「え……」
 そんなことを言われるとは思ってもみなかった、そういう表情だ。

「先輩、コイツ先輩とメシ食うって、ここまで来たんですよ?」
「けどせっかく友だちと来たんだよ、やっぱりここは、クラスメイトといっしょに食べなきゃ」
 ルーフェイアがクラスの子と馴染めないのは、こうして自分がいっしょに昼食を食べているせいではないか、そんな気がしてならない。

 と、エレニアにつつかれた。
「ちょっとロアってば」
「え? あ!」
 やり取りが悪かったのだろう、ルーフェイアが下を向いて泣きそうになっている。


Web拍手 ←Web拍手です

FT小説ランキング  毎日OK:FT小説ランキング“ルーフェイア・シリーズ”に投票
 順位だけ見たい方はこちら

NEVEL Ranking  月に1回:NEWVELランキング“ルーフェイア・シリーズ”に投票


◇イラストいろいろです。随時募集中です♪◇
シエラ学院制服  Blue Ocean  ルーフェイア・シリーズ

自サイト美術室はこちら
掲示板はこちら。お気軽にどうぞ♪


筆者サイト
↑筆者サイトへ
最新話へのリンク、改行なし版等があります


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。