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Chapter:03 転機
Episode:23
◇Imad
 クラスの雰囲気はかなり変わった。
 恐れをなしたんだろう、女子どもはルーフェイアに悪さすんのをピタっとやめてる。
 細かいこと言うならこれもヤベぇんだろうけど、とりあえずいろいろ言われなくなっただけ、ルーフェイアの顔色も良くなってた。

 あとすげぇのが、ミルだ。あの独特のノリでルーフェイアのヤツにまとわりついて、完璧な防波堤と化してる。学内のブラックリストにゃ片っ端から載ってるような、とんでもねぇ災厄娘だけど、今回ばっかは感心するっきゃなかった。
 男子のほうは、だいたい元通りだ。俺ら仲介にする格好で、ルーフェイアはそれなりにやれてる。

 いちばん気になるシーモアのやつは、だんまりだった。あれ以来クラスの女子と微妙に距離が出来てんのもあってか、目立った動きはゼロだ。ただ諦めたとか納得したふうじゃねぇから、まだひと悶着ありそうな気がする。
 ただとりあえずは、平穏ってとこだろう。

「ルーちゃん、つぎは教室移動だよ。ここで用意しちゃダメだよ」
「え? あ!」
 ヴィオレイのまとわりつき、かなり激しい。けどルーフェイアは、誰かが面倒みねぇとどうもダメだから、あんま問題になってなかった。

「あれ、えっと……あと何……?」
 それにしたってコイツ、バトルだとあんな冴えてんのに、ふだんの生活はボケ過ぎだ。
「工具だ工具、キット取って来い」
 慌ててルーフェイアのヤツが、教室の後ろへ向かう。

 途中で女子どもの脇を通ったけど、どうってことなかった。すんなり奥まで行って戻ってくる。
――けど。
 通りすがり、シーモアのところで一瞬、ルーフェイアが立ち止まる。

「なんか言われたのか?」
「ううん」
 気になって、戻ってきたコイツに訊いてみたけど、答えはNOだった。どう見てもなんか言われてきたっぽいのに、それ言わないってのは、要するになんかヤバいんだろう。

「ならいいけどな。行くぞ」
「うん」
 知らん顔して立ち上がる。
 こいつ、こういうことは頑として言わない。迷惑かけるのがイヤとかなんとかで、なんだって自分でどうにかしようとしやがる。
 でも、ともかくなんか起こるのは間違いなさげだから、気をつけながら様子見ってセンだろう。

――アーマルとヴィオレイにも言っとくか。
 あるとしたら、授業終わってからってのは確実だ。さすがのシーモアのヤツも、授業中にやらかすほど、ムチャクチャじゃねぇし。
 だったら念のためでも、手が多いほうがいいだろう。
 授業だのの合間狙って、あの二人に伝える。

「それってさ、なんかする気満々ってことじゃ?」
「でもよ、アイツ罠とかキライじゃん」
「シーモアのことだから、サシで勝負じゃねぇか? あいつ性格、直球だかんな」
「あー、それアリかもな」
 そんな話してたら、教官に呼ばれてたルーフェイアのヤツが戻ってきた。


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