解決
2人はそれから、少しながら会話をし、学校に到着した。
やっぱり、すこし2人の間に壁がある。
蘭も新一もそうお互い思っていた。
「おお〜また今日も夫婦でご登校ですか!」
クラスの男子がいつものように冷やかした。
2人はうつむいた。
・・・そっか。
みんな知らないんだ。
蘭はそう思いながらため息をつく。
「あっ!おはよ!蘭!」
そう大声で会話をさえぎり、蘭にはなしかけたのは園子。
・・園子。
ありがと・・
蘭は微笑みながら園子のところへいく。
その様子を新一は寂しそうにみていた。
「・・・なんかあったの?新一君と。」
「え?」
蘭は突然の園子の質問に驚いた。
「なんか・・いつもと・・雰囲気違ったからさ!あっ!なんでもないならいいのよ!」
園子はしどろもどろに話す。
「・・うん。別れちゃった。」
蘭はボソッと小さい声でいった。
「・・・え・・うっ、嘘でしょ?」
園子はびっくりした顔で言った。
「本当よ・・。でも、もういいの!」
蘭は無理して笑った。
それ以上園子は何も言わなかった。
新一はイスに座りながら横目で二人の様子をみた。
・・つらいおもいさせちまってごめんな。
俺、お前悲しくさせてばっかだった。
「守る」とか「お前をもう泣かせない」とか・・
口だけえらそうなこといって。
ほんとごめんな――蘭。
「おい!工藤!なんかあったのか?・・毛利と。」
「・・・え?」
新一はクラスの男子の言葉で我にかえる。
「いや・・お前いつもなら「そんなんじゃねーよ」とかいうからよ・・。」
新一はその言葉をきいて、少し黙った。
「・・別になんでもねーよ。」
それだけいうと、クラスの男子たちはバツ悪そうに新一の前から立ち去った。
数時間後――
「蘭、いるか?」
そういったのは大智。教室で園子に話しかけた。
「え・・蘭?いっ今よんでくるわ」
近くにいた園子は蘭をよびに歩く。
「らんっ!!・・・大智くん。」
園子は横目で大智を指す。
え・・・大智くん?
蘭は大智のところへゆっくりと歩いた。
「どっどうしたの?大智くん」
「・・ちょっと話そうぜ?」
「え・・うっうん」
そう蘭は大智と一緒に廊下にでていった。
その時新一は外をボーとみていたため、気づかなかった。
バンッ
勢いある音がして、新一は「うわっ!」となった。
園子が新一の机を両手でたたいた。
「ちょっと!新一くん!何で蘭と別れたかとか知らないけど!蘭大智くんといっちゃったよ?
いいわけ?」
新一はその言葉をきき、あたりを見回した。
・・・蘭がいねぇ。
大智と・・一緒にいったってことは・・。
新一は無意識に足が動いていた。園子はその後ろ姿をみてクスッと笑った。
・・理屈ではいかないほうがいいってわかってる。
だけど・・。
そう走っているとき、蘭と大智が屋上にいくのがみえた。
・・蘭!!
いきなり新一は・・・足がとまった。
・・・俺がいってなんになる?
いつも・・蘭を泣かせて・・苦しませたのは俺じゃねぇか。
コナンになっても、蘭が泣いているときなぐさめてやれなかった。
新一はグッと足がとどまる。
・・・でも。
新一はそう思いながら、ゆっくりと足を動かした。
そしてゆっくり階段を一段一段あがる。
歩いている途中にきこえてきた言葉。
「・・お前が俺のこと好きじゃないのはわかってる。だけど蘭もうあいつと別れたんだろ?だ
から・・、もういっかい考えてくれねぇか?」
新一の鼓動が高まった。ゆっくりと蘭が続けた。
「・・ごめんね。大智くん・・。新一と別れたからってすぐ・・他の人とはつきあえない。大
智くんが私のことすごく大切にしてくれるのは・・嬉しいよ?・・だけど、いつも守ってくれ
たのは、新一なの。いつも私のこと大切にしてくれて。別れたからって嫌いなんかになれな
い・・。」
・・蘭。
お前はどんだけ優しいんだよ?
新一はうつむきながらそう思った。
「・・・蘭はやっぱり俺が好きになった女だな。」
大智がクスッと笑って言った。
「え・・・?」
「・・お前、やっぱり断ると思った。お前は別れたからってすぐ他の男とすぐつきあうなんて
ことできないってわかってたぜ?」
「・・大智くん」
「・・蘭、無理しなくていいんだぜ?」
「・・・無理?」
「・・・お前、俺が理由で別れたんだろ?」
「え・・それだけじゃないよ!」
新一はドアごしで話をきいていた。胸が少しいたむ。
蘭と俺が別れた理由。
それは・・俺があいつを不安にさせたからだ。
新一はゆっくりと階段をおりて、教室まで歩いた。
「そっか。ならいいんだけどよ。やっぱり駄目だな。あのさ、蘭の幸せが俺の幸せだから。無
理すんな?」
大智は笑顔で言った。
・・優しいね。
大智くん・・。私が新一を選んだときも、笑ってくれた。
いっぱい傷つけたのに。
それでもまだ好きでいてくれる。
こんな優しい人・・みたことないよ。
蘭は笑顔でいった。
「・・ありがとう!」
「・・ん。じゃな!また普通に話そうな」
「・・もちろん!」
そして蘭はゆっくり階段をおりた。大智は少し寂しそうな顔をしたが、すぐ笑顔で言った。
「蘭が幸せならほんとそれでいいからな!」
「・・うん!」
そして2人は笑いあって別れた。
そのときは蘭の身に危険がせまっていることは誰も知らなかった。
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