まだ終わらない
2人が笑いあった後――
2人は雪の中を、手をつないで新一の家までの道のりを歩いた。
新一は、蘭と手をつないでいる分、買い物した袋が邪魔だと感じた。
「ねぇ、新一」
「ん?」
「コナン君だった事、みんなに言わなくちゃ駄目だよ。」
「あっ、ああ!」
新一は蘭と付き合えた幸せでそのことを忘れていた。
「お父さんにも・・、歩美ちゃんたちにも。絶対ショックだよ。」
「・・・そうだな。」
あいつらに言わなくちゃな。
俺が新一だったこと・・。
灰原のことも・・。
・・ん!?そういえば、灰原は志保に戻ったのか!?
新一は灰原が志保に戻ったのかどうか、気になった。
蘭は新一のソワソワした顔をみてゆっくりと言った。
「・・・・いっていいよ?」
「え?」
新一は蘭の思いもよらない発言に驚いた。
「どうせ、何か気になることあるんでしょ?」
「蘭・・」
「私、新一の家で待ってるから!ちゃんと帰ってきてね?」
「いいのか?」
「・・・いいよっ!今は新一でいてくれるし。それに・・、これからちゃんと一緒にいれるから」
蘭は少し寂しそうな顔をした。
だが、新一は顔をみていなかった為、気づかなかった。
「・・ありがとな。でもっ!お前を俺の家までは絶対送ってく!心配だしな。」
もう・・蘭を失いたくない
つらい思いさせたくない
新一はそう言うと、蘭の手を再び強く握った。
蘭は笑いながら握り返した。
―数十分後―
「じゃあ、ここでまってるからね!」
蘭は新一の家のソファに座りながら言った。
「ああ!誰がきても扉絶対あけるなよ?俺の合図はインターホン連続3回だからな。」
新一が強く言った。
「・・うん!わかった!」
「・・・すぐ帰ってくるから」
そういって新一が玄関に向かった時
「・・・・哀ちゃん?」
ボソッと聞こえた言葉。
「え?」
「・・宮野・・志保さん・・だっけ?その人に会いにいくんでしょ?」
「・・蘭?」
新一は蘭の寂しそうな顔に気づいた。
「・・・やっぱ行かねぇ」
新一はそう言うと、ドスンッと蘭の隣に座った。
「えっ!?なっ、なんで?」
「なんとなく!別にたいした用じゃないしな」
つらい思いさせたくない
新一は笑顔で言った。
「えっ!いいよ!行ってくれても・・」
蘭はうつむきながらポツリと言った。
「・・嘘。本当は行ってほしくない・・。
なんか、前のトロピカルランドのときみたいに・・」
「・・・?」
「もう、会えないような予感がするの・・」
蘭は半泣きで言った。
「・・・大丈夫だぜ?蘭。これからずっとそばにいるから。」
新一はそう言うと、蘭を抱きしめた。
今までこんなつらい思いしてたんだな
ごめんな。これからは、俺がずっとそばにいる。
だから・・安心しろよ?蘭・・。
新一は、そう思いながら蘭を再び強く抱きしめた。
数十分後――
新一は蘭を家までおくり、自分の家まで帰ろうとUターンした。
「さみ」
・・・でもまだ手があったけぇ
蘭とつないでた手。
新一は笑いかけたが、ある女の一言でその笑いはとまった――
「・・・あら?ちゃんと戻ったのね。」
新一がびっくりしてみてみると・・
志保ではない灰原哀がいた。
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