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今回はちょっと長めです
第6話
ダンッ!!!!!


音素弾は目標に向かって飛んでいく
それは光の速さと同等の威力によって・・・・・
遠くまで飛ぶその光は的を見事撃ち抜いた

「・・・まだまだだな・・・・・“アレ”には届かないか・・・・・」

その手に持つのは改造され、普通では見られない形をした譜銃
銃身長バレルは三倍にもなり、銃床は重りを付けてバランスを保たせる
それから発射される音素弾は大口径の大きさにまで引き上げられ、連射性を失った代わりに飛距離を三倍にも高めた代物
俺はこの作品を≪狙撃譜銃≫と命名した・・・
この世界では狙撃という物は弓矢が主流という認識が強められている
確かに、譜銃より弓矢での威力は物理面として勝る
それに比べ、音素弾は弾というより熱の塊と言い表した物だと考える
こいつはあのライフルの弾と比べて重力、風、湿度等、様々な要因に大幅に干渉されるので基本的に命中は期待出来ないし威力もかなり半減するので使い勝手が悪すぎるのだ
だが、それは悪魔で普通の譜銃の場合だが・・・

その分こいつは狙撃という技術面に特化している・・・だが、
まだ標準は元よりついたサイト(照準器)でしか合わせられないから自分の目を使うしかない
銃身バレルに施す筈のライフリングも刻まれていない
弾の威力もかつてのライフル銃に届かない

まだまだ問題がありすぎるのだ

「良くて2・・・300mが限界ってとこか」

これでもかなりレベルアップしたが・・・俺には満足できなかった
やはり自然に前世の物と比べてしまうからそう考えるのだろう・・・・・
けど、弾の制限がないのが一番の頼もしさといえる

「実験はこれで終わりにしよう・・・」

これにて、本日の実験は終了となったのだった・・・・・


~30分後~

長く歩き続け、ようやく街地へと戻ってくる事が出来た
狙撃譜銃は布を巻き、ベルトを細工して背中に背負えるようにしてある
形が形だから変な視線を浴びたくないのでこうしているのだ
そんなんで街中を歩いていると広場で多くの男女が集まって雑談しているのが見えた
途中として、その雑談を聞きながらにすることにしてみた

「もうすぐガイラルディア様も3つになられるのね・・・」

「今度の誕生祭はどのような出し物があるのかしら?」

「そういやシグムント様が後ほどここフェレス島に視察に参られるらしいぞ!?」

「ホントか!?そりゃあ大変だ!!店に戻った方が良いな!?」

・・・確かに珍しいな・・・・・
ジグムント・バザン・ガルディオス・・・・・
ホド領主にしてフェンデ家当主が使う古流剣術アルバート流の派生、シグムント流の使い手とされている
そこにはたしか二人の子を授かったんだっけ・・・・・
その片割れが確かガルディオス・ガラン・・・・・
ま、んな事俺には大して関係ないんだがな・・・・・
それより、早く【栄光を掴む者】についての手掛かりを早く見つけないと

実は、ホドでの図書館行きを逃したために資料が少なすぎて困っているのだ・・・・・
・・・誰か他人の家からそれ関連の書物を譲ってもらうぐらいしかもう手立てがない
さらにはっきり言えば・・・・・金がねぇんだ・・・・・


金欠狙撃手・・・・・





こんな肩書きは絶対いや―――――!!!











そして、予定通りにホド領主はやって来た
護衛としてナイマッハ家当主、ペールギュント氏を筆頭に幾人かの護衛兵を連れてだ
街は今歓迎のため、パレードそのものという現状がお似合いだ
お・・・ノワール達もいたわ
今俺は例の高台にいる
やはり見晴らしがいいから街全体を殆ど見渡せるから良い所だと言える
ん?子供を二人連れて船から出てきたな・・・・・
たぶん、女性の方はマリィベル・ラダン・ガルディオスだろう
確か歳の離れた姉だった筈だから間違いないだろう・・・・・
・・・・・となると、来てないのはユージェニー夫人か・・・・

ユージェニー・セシル・・・・・
キムラスカの公爵家セシル家の出身で、和平の証としてシグムント・バザン・ガルディオス伯爵のもとに嫁いだ方らしい
今でもちとキムラスカ出身だからと何かと反発をしてる派が存在してるらしいが、伯爵がうまく受け流しているからその事に関しての心配はあまり必要なさそうとのことだ
そのためかどうかは知らないが、今回の視察の参加は拒否したそうだな
でも、マルクト貴族の間でなにやら裏で何やら噂してるらしいがな・・・・・

“ユージェ二ー夫人はキムラスカよりの間者(スパイ)とのことらしい”

これがホントかどうかは俺には区別は付けれない
だが、伯爵は愛妻者として評判され、その夫婦関係も良好であると評判されてるからその噂は迷い事として俺は取らせてもらうとしよう・・・・・

さて、そろそろこの視察も終わりに向かってるから帰る事にする・・・・・・・・


・・・・・ん・・・・・・?




~Side:???~

ククク・・・・・そのままだ、そのまま・・・・・
俺はとある暗殺団の一員だ・・・・・
今回の依頼はあの名家ガルディオス家の当主の暗殺・・・・・
依頼主はとあるマルクト子爵の男からだ
なんでも、戦争に否定的なガルディオス伯爵を殺し、そこから我らマルクト帝国にいる異分子を芋づる式に拘束するのが目的らしい
けっ・・・綺麗事言えば依頼しやすくなると思って安く見やがって・・・・・
どうせ自分達の地位を底上げするためそのために邪魔な有力な伯爵を殺したいだけだろうが・・・・・
まぁ・・・俺達暗殺団にとっちゃ善悪など関係ねぇ・・・・・
いかに多く報酬を貰えるかが問題だからな・・・・・

よし、あの位置でいいだろう・・・・・

俺はバックにある弓矢を取りだし、弦を張りつける
そして、矢の矢じりには別に取りだした木筒に入った毒液に浸す・・・
こいつはテオルの森の植物系の魔物が持つ毒を抽出した物だ
ひとたび体に入れば震えが止まらなくなり、傷口の周りから腐食が広まり、そして死に至る
使う俺でさえとんでもねぇ毒薬と思えるほどの代物だぜ

じゃあ、始めようじゃねぇか・・・・・

俺は矢をつがえ、弓を引き始める
木製の弓がしなり始め、不気味な音を響かせてく
そして、狙いは民衆に手を振り笑ってる伯爵の所に定められる・・・・・
これで大金が貰えるから楽なもんよ・・・・
後はこの場から立ち去れば良し・・・と

そうして自身の輝かしい未来を手に掴むため、弓を最後まで引き終える
後は指を離すだけ・・・これで良い・・・・・
そして、矢は放たれる・・・・・


ダンッ!!!!!


事を彼が許すはずがなかった・・・・・


「ぎゃあぁぁ!!!」

男は何が起きたのか全く分からなかった・・・・・
雷鳴のような大きな音が鳴ったかと思った瞬間には自分の左手が血を流し、弓が壊れたのである

「な・・・なん!!!」


ダンッ!!!!!


またもや音は鳴り響く
その次には男の右足に穴が開くという現象が起きた
その事に脳が気付いた時には激痛が走り、耐えれず絶叫を上げた

「あの屋根の上に誰かいるぞ!?」

「矢を持ってる!?今すぐにあの者をひっ捕らえよ!!」

そして、男は結局誰に自分の左手と右足を壊されたのかわからないまま・・・処刑される事となるのであった・・・・・












「・・・悪いな、人を殺すような事をしようとしている奴を見ては関係ないで済ませる訳にはいかないんでな・・・・・」

その当の本人は、自室の窓から外を見て煙を出す狙撃譜銃を上に向けて持ちながらそう呟いてたとか・・・・・
台風通り過ぎるの早・・・
自分としてはもう少しとどまって欲しかったかな?
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