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マカロンの柿ピー2
「……真奈さん。うちの学校は女子校じゃなかったかしら?なのに共学って……。あたしをからかってるんでしょ?」

そうよ。そうよ。きっとそうなのよ。これは悪い冗談。本当は掃除かなにか、雑用よ。

「なに言ってんの?うちの学校、来年から共学じゃん。だから、実験的にやってみることになったって。千葉ちゃん言ってたじゃん。」

聞いてなかったの?と、真奈の顔は真剣だ。
でも……ありえないでしょ?
完全に、あたしの思考はそこでストップしてしまった。
口をあけたまま、フリーズ。

「木村さんったら、カワイイ。じゃあがんばってね、委員長。これからは委員長って呼んじゃおっか。あたしの事はウララでいいから。みんなもよろしく」

フリーズしたあたしに、とっておきの浦沢スマイルが向けられた。

「あひゃひ。」

愛らしい彼女は、ただいま一生懸命に咀嚼中。
残りの柿ピーをゴクリと、白くて細い首で飲み込んだ。

「あたし。高橋ことね。琴の音って書くの。ペコって呼んでね。はい、委員長どうぞ。」

白くて細い指で、あたしの手のひらに何か握らせた。
広げてみると…。
透明のフィルムに包まれた、赤くて細い……サラミ。
今度はサラミかよ!!

高橋琴音さん……。つっこみどころ満載。琴の音でことね。で、なんでペコになるの??
それに、制服のスカートにどれだけ駄菓子(おつまみ)いれてるの??

「木村さん」

振り返ると、本城さん。
気のせいか何か負のオーラが見えそうな…。

「私。男性が苦手なんです」

男性が苦手なんです?

「特に若い男性が苦手なんです!」

ニガテナンデス?
そんなぁ。今時いないでしょ??

「木村さん。私あなたの事は友人として好きですけど、男は嫌なんです。」
「……」
「やぁだぁ。苦手だなんてもったいない!……ところで本城さん、名前なんて言うの?」

浦沢さんが話に割ってはいった。
しかも今、名前の話??

「……いつき。本城 樹」
「え〜。なんかカッコイイ名前ねぇ。じゃあ、あなたは……」
「イッキィ」

高橋ペコが奥歯でカルパスを噛みながら言った。

「じゃあ、面倒くさいからイッキで。」

浦沢さんは、本城さんの話を完全スルー。勝手にあだ名を付け始めた。
真奈は何してるのかと思ったら、高橋ペコのさきいかを食べながら携帯をいじっていた。

結論。

「木村さんは委員長。真奈はマナ。本城さんがイッキで、ペコはペコ。そして私はウララ。今日からみなさん仲良くしましょうね。」

そう言って浦沢……ウララがまとめた。

「じゃあ。放課後……。」

あたしは、そう言って解散しようとした。
なんか……疲れた。

「待って!大事なこと忘れてる!」

マナが急に声を出した。

「せきがいせ〜ん。」

携帯。赤外線通信。
全員、携帯を出せって。

結局、イッキのカミングアウトはスルー。
何故か委員長にされてしまったあたしは、なんだかすご〜く疲れてしまった。



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