豆カン。(2/25)縦書き表示RDF


多少残酷なシーンがございます。
苦手な方はお控えくださいませ(つω`*)テヘ
豆カン。
作:乙麻呂



赤の狂想曲


青く浮き出た血管に、私はぐいとナイフをあてがった。

ほとばしる赤い血に、私の目は煌々としているに違いない。


どうしてこうなった?
いつからこうなった?


足元に徐々にたまりつつある紅池に、人差し指を伸ばしながら問うてみる。

指先についた赤い汁は、今までこの人間を動かしてきた生命の水であったはずなのに。こうもあっけなく本体から流れ出て。

どうして永遠に留まっていられないんだろう。

そんなことを地面を這うように広がる赤の領域を見つめながら思う。


酸化して黒ずんでいく赤。

それは今目の前に伏している人間の生を見ているようで。


体をぬるりと落ちていく赤。

それは今目の前に伏しているこの人間の死を見ているようで。


あっけない、あまりにもあっけない。


地面に四肢を付け、赤に舌を伸ばしながらたった今まで生きていたそれを見る。

それは今やもう人間という形をした別物で、蝋のように白くぬとりとした肌は弾力もなく、押した部分は私の指を正確に記憶した。

舌をこぼれだした赤に浸すと口内に素朴な鉄錆の味が広がって、脳内に真っ赤に染まった自分の口内が、リアルに映し出される。

それは獰猛な肉食獣のような、生きるための行為ではなくて。

ただ生を愛おしむように、死を愛おしむように、丁寧にそれを舐めていく。

白いワンピースが赤に染まるのも、綺麗に化粧した顔が赤に汚れるのも構わない。


ただそこに横たわる死を






最後まで見届けるために。




『赤の狂想曲』、いかがでしたでしょうか。
この作品はとにかく色々な赤にこだわって書いてみました。

私の書く作品にはよく血が出て来ます。
どの分野が得意かと言われれば間違いなくホラーでしょうw
ただ幽霊とかが出て来るものではなく、人間が人間を…そんなものが多いです。

最近ではホラー小説以上に現実のほうが怖いように感じます。
日々ニュースは尽きることなく殺人現場を映し出しています。

しかしそんな中にいてもホラーて書いてしまうんですよねw
これもそんな作品の1つです(*´ー`)

少しでも貴方を楽しませることが出来たなら嬉しいです。

これからも『豆カン。』をよろしくお願いします(つω`*)テヘ







ネット小説ランキング>短編集部門>「豆カン。」に投票 ぽちっとお願いします♪

小説家交流サイト*cafe de roman*





ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう