◇サンタなこころ◇
あのね
キミはね
ぼくのこと
この世にいないと
おもってるでしょ?
でもね
ぼくはね
いつだって
キミのこころの中にいるんだ……
おしえてあげよう!
キミが
ぼくと
出会えるときを――
たとえば
だれかにプレゼント
あげるときの
あのキモチ
だれかの“えがお”を望んでる
あいの色した
そのこころ……
たとえば
だれかにプレゼント
もらったときの
あのキモチ
こころのすずが
はずんでる
あいの色した
そのこころ……
それはまぎれもなく
ぼくと
キミが出会えているということ――
ほら、みて!
赤いぼうしに
しろい長ひげ
空とぶトナカイが
いなくても……
だれかひとりの
だれかひとりへの
ぽかぽかとした
“こころ”があれば……
―そこに生まれるモノは―
大きなふくろに
プレゼント
たくさん詰めては
いなくても
“こころ”という名の
ふくろの中
たったひとつの贈り物と
ふかぁい想いを詰めこめば
――たしかに生まれる――
“愛”という名の
サンタなこころ
*雪粒*
ゆらゆら
ゆらゆら……
ふわふわ
ふわふわ……
あぁ、空舞う雪よ。
儚く美しきその輝き
それは
まるで夢のよう……
いつかは大地に
溶けゆくと知り
それでも
まだ舞いつづける
その強い輝き
「この手に入れ」と望んでも
からだを流れる温もりに
すぐに消されていってしまう……
ひらひら
ひらひら……
ぽろぽろ ぽろぽろ……
雲の切れ間より
こぼれて落ちゆく
その輝き
それは
まるで夢のよう……
ひとつの季節の中でだけ生き
僕の中に
咲き続ける
なぜなのだろう?
こんなに脆いものなのに……
こんなに強く
この瞳にうつり
ここにいる『ジブン』が
とても小さく思えて……
心が泣く――
迷子のような孤独渦
心にせめぎ
ゆっくりと……
瞳の奥を染めてゆく
僕らはいつの日か
終わりを迎える運命なのに……
それでも
『強く信じろ』と?
空を埋める
雪のように?
“白”を見上げ
ふるえる心が
泣き叫ぶ……
「何ノ為ニ生キレバ良イ? 何ヲ信ジテ生キレバ良イ?」
……かえってくるのは
耳を裂くような
静寂の波
風にたなびく
雪のカケラ
それが、全てを物語る……
僕に向かって、こう語る……
「いつの日か
終わりを迎える
運命だから……
自
今 分
を の
強 為
く に
生 生
き き
て て
ゆ ゆ
け け
」
空から漏れ出た光が
雪を
優しく
眩しく
照らし出して
美しく
きらきらと
輝きを浮かべた――。
○ノクターン○
あまたの星が
さまよう夕月夜
荘厳なる空の下
少女は謳う……
静かな声で――
「貴方が流した
紅い温もり……
それには一体
何の意味が
あったというのか?
星の数ほどの人が
“時”を失い
同じ数だけの人が
“光”を失った……
それには一体
何の意味が
あったというのか?」
肌を刺す空気を
体に纏い
少女は謳う……
謳い続ける――
「雨のような血と
悲しみの連鎖を
人は再び
繰り返そうと
言うのだろうか?
星の数ほどの人が
“今”を失い
同じ数だけの人が
“笑顔”を失った……
それを再び
繰り返そうと
言うのだろうか?」
朧気な月が
虚無を見つめて
静かな調べが
流れ続ける……
「“争い”という
過ちに
光り奪われた
悲しき時代を
繰り返してしまっては
あの時に
温もり無くした
魂の意味は
一体何だと言うのだろうか?」
時が泳ぐ
久遠の闇夜
果てない空の下
少女は謳う……
「愛しき者の最期を
見届けられぬ悲しみを
愛しき者と明日を
共に喜べぬ虚しさを
繰り返す理由など……
繰り返す意味など……
どこにもありはしないだろう――」
あまたの星が
瞬く暗空
清閑なる空の下
少女は謳う……
明日に向かって――
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