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三十路になったら魔法使いになってた 作者:下北沢
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スズ③

町に到着してようやく一息つけた。
何だかとっても疲れたよ。
リードさんが手配してくれたみたいで、商館の部屋に泊まれるみたい。
割り当てられた部屋に荷物を置いてから食堂で食事。
食事の間タロウがみんなに感謝されてた。
リードさんに正式に護衛の一員になって欲しいと頼まれたけど、タロウに任せる事にした。
今日は何も活躍なんてしてないし、私にどうこう言う資格がある気がしなかったからね。
タロウはリードさんの頼みを引き受けた。
うん、タロウがやるなら私もやる。
私達が引き受けた事でリードさんやおじさん達はやたらと乾杯し始めた、やたらと喜んでくれているみたいなのは嬉しい。
食後にエルザちゃんの神様が憑依して、タロウに感謝をし始めてからおかしな事になり始めた。
エルザの神様は男神だけれどもオネエっぽかったのは覚えてたんだけど。
それがいきなり、椅子に座ったタロウの上に跨って抱っこ座りをしながらキスをし始めちゃった!

「ちょっ!?」

言葉にならない声を出して立ち上がるけれど、口をパクパクさせて何も言えなくなってた。
タロウの口を開けさせて、なんかエッチな感じでベロチューまでしてるし!
何してるの!何してるの!
オネエの男神様がキスしてると思えばほっといても良い気はするんだけれど、あれはエルザちゃんの体だから駄目だよね!
エルザちゃんを過保護に扱ってる神様が、いくらタロウに感謝してても勝手にあんな事しないはず。
だとすれば、もしかしてエルザちゃんはタロウの事・・・?
うううーーー、だとしても長いでしょ!
いい加減止めようと動き出したタイミングでベロチューは終わって、すたすたとエルザちゃんが元の席に戻って行った。
何だか肩透かしを食らった気分だけれど、心の中がもやもやする。
昼間のお礼だとしても、タロウがキスをする姿を見たくなかった。
でも、私がタロウにそんな事を言う資格なんてそもそも無いよね・・・
私にお礼であんな事が出来るのかと、自分に問いかけてみる。答えは「そんなの無理」である。
その後、憑依の抜けたエルザちゃんは座席で散々悶えまくってから逃げ出すみたいに部屋へ戻って行っちゃった。
そりゃそうなるよね・・・
私はタロウが顔を赤くしたままエルザちゃんの出て行った扉を見つめているのに気が付いちゃった。
何となくだけど、タロウの中でエルザちゃんの存在がかなり大きくなった気がする。
私の女としてのカンだけど。
食事会を終えてタロウに日課の服のクリーニングを頼みに行った時には、私の言う事は上の空だった。
何かを話しても「はぁ、そうですか」って感じ。
むむむ、これは何とかしないといけない・・・

翌日リードさん達には「今日は町で商売をするので、自由に過ごして下さい」と言われたから、私達は相談して川で水浴びをする事になった。
この世界にお風呂って文化が無いのよね。
だから体を毎日拭いたり頭を流したりしてたんだけど、川を見つけた時には沐浴をする様にしてた。
普段少量のお水だけで拭いて流すぐらいだと、まるで綺麗になった気がしないからね。
だから、大量に水を使える川を見つけたら沐浴をする事にしてる。
そもそも村や町は水源の無い所には作られないから、近くには必ず川がちゃんとある。
そりゃそうだよね、水が無い場所には住めないもの。
私達は町の傍を流れる川に着くと、町の取水口より下流で川に飛び込んでみた。
私達が体を洗った水が町の生活用水になったら悪いしね。
ふと気が付くと、エルザちゃんは意識してタロウを避けているのが判った。
昨日の事を引きずっているみたい。
タロウの方はチラチラとエルザちゃんを見て気にしている。
むむむ、これはちょっと良くないかも・・・
暫くみんなで遊んでいたけれど、マインさんとエルザちゃんは服の洗濯を始めたからタロウは距離を取る事にしたみたい。
そりゃあ女性の洗濯物をジロジロと見ている訳にもいかないしね。
私はタロウの魔法で服を綺麗にして貰っているけれど、それを私があの二人に言ってタロウに綺麗にして貰うのは筋が違うんだろう。
タロウが言ってないなら黙っておくしかないよね。
私とタロウは暫く泳いでから、二人して大きな岩の上で寝そべった。
ここからはマインさんもエルザちゃんも見えない位置のみたいだ。
私はうつ伏せになって暫く悩んだ挙句、タロウにお礼を兼ねたサービスをする事にした。
少しは私の事も思い出させておかないといけないよね。
タロウにいつもみたいに服を綺麗にして貰う時と同じ声音で、魔法で服を乾かして綺麗にして欲しいって頼んだ。
よし大丈夫、声は上擦ったりしてない。
タロウからは簡単にOKの返事が来た。
私は意を決して後ろを向き、上着とブラ代わりの布を外して胸を手で押さえて振り返る。
タロウが目を丸くして驚くのに満足しながら、上着とブラ布を手渡す。
胸はなるべく寄せて上げたうえで谷間を強調しておいた・・・フフフ、どうだ!
上着とブラ布を乾かしながら、チラチラとタロウが私の胸の辺りを盗み見て来るのが判る。
よし、食いついたな。
タロウから乾いたブラと上着を受け取って、タロウに背を向けてそれらを身につける。
今度は下に履いて来たキュロットを脱いでいき、今度はゆっくりとパンツ(この世界にゴムはまだ無いからパンツは両側が紐のパンツ)の紐を解いて行った。
ゴキュッ
タロウのツバを飲み込む音が聞こえた。
上着の裾はあんまり長く無いから、もしかしたら半分お尻が見えているかもしれない。
ちょっとやり過ぎたかな?
前を向く訳にもいかないから、後ろ向きにタロウにキュロットとパンツを渡すと。
タロウが私のお尻の方を見ないフリをしながら、ものすごく時間をかけて服を乾かしてくれた。
受取ったパンツとキュロットをゆっくり身につけて行くと、タロウの顔が名残惜しそうな表情になっていた。
上下を身につけて振り返ると、タロウの顔が昨日より赤くなっていた。
私もかなり恥ずかしかったけど、効果はあったみたいだからいっか。
これはタロウに色々助けて貰っているお礼なんだ。
エルザちゃんに対抗した訳じゃ無いんだからね!
でもきっと、私の顔も赤くなっていると思う。
タロウに気づかれる前にその場を離れて深呼吸。
うん、何とかやり遂げたぞ・・・。
私は今日の自分の頑張りを褒めてあげたい。
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