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童貞で三十歳を迎えたら魔法使いになってたよ! 作者:下北沢
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サンガの町

商隊は日が落ちた後も移動を強行する。
再びの襲撃を警戒して、野宿するよりも次の町へ辿り着く事を優先した結果だ。
元々の計画でも日の出ている内に到着する予定だったので、残りの距離は大した物では無いらしい。
襲撃でかなりの時間を浪費したのでこんな時間になっているのだ。
日は沈んでしまったが、夕焼けの名残の残る赤い空を頼りに移動する。
すると目的地の町サンガの灯が見えて来た。
移動の間は最大限の警戒をしていたが、再びの襲撃は無かった。
商隊は町へ入る許可を得るために検問の列に並び、そこから一時間程で町に入る事ができた。
そこからは予め決まっていたのか荷馬車は門のある敷地へ入る。
そこはこの町の商館で、商売用の荷馬車等はお金を払って預かってもらえる施設らしい。
僕らはこの商館に今夜は泊めて貰える様だ。

「この時間では商館での食事は出来ません、これから町の料理屋で食べますので付いてきて下さい」

リードさんが商館での手続きと料金の支払いを終えてから、先頭を歩きだす。
町の中心部の繁華街だろうか、ランプや松明を灯した店がポツポツと営業しているのが解る。
今まで見た町や村では陽が沈めば夜は真っ暗になる。
薪も油もお金がかかるので、夜に営業する店が殆ど無いからだった。
リードさんはその中の一つに入り、席を確認して店員に案内される。

「この店はシチューがおいしいんですよ」

そう言いながら人数分の料理と飲み物を頼む。
リードさんと御者のおじさん達の四人のテーブルと僕・スズ・エルザ・マインの四人テーブルに分かれる。
料理の前に飲み物が運ばれてきた。
僕らの前にはお茶が、リードさんのテーブルはお酒らしい。
あのドブロクみたいな酒ではなく、この町にはワインの様な果実酒がある様だ。
果実酒の入ったジョッキを掲げてリードさんが立ち上がり。

「タロウさんスズさん、今日は助けて頂いてありがとうございました。今夜はささやかながら生きている事を祝う祝宴とさせて頂きます。お代の事は気にせずゆっくりしていって下さい。では、皆さんの健康の為に!」

言い終えると杯を掲げてグイッと飲むリードさん。
これは日本で言う所のカンパイみたいな物だろうか、お茶では恰好が付かないが僕らもお茶の杯を掲げておく事にする。
まもなく料理が運ばれて来て食事を開始する。
シチューとパンとサラダにスープだ、リードさんが連れて来るだけあってかなり美味しい。
料理を半ばまで平らげた頃、僕の傍に寄って来たリードさんは。

「目的地までの護衛としてお二人も正式に護衛として雇いたいのですが、どうでしょう?」

僕もすずも王都を目指すつもりであるし、その手前の町までの護衛ならば問題は無い。
スズの方を見ると「うん」と頷いている、了承の様だ。
今日の一味が僕やスズを狙っている可能性もあるが、あえてその話は言わないでおく。

「判りました、精一杯務めさせて頂きます」
「おお、ありがとうございます。これで安心ができます、よろしくお願いします」

僕の返事に安心したのか再び席に戻り、御者のおじさん達と盛り上がり始めた。
僕らも食事を終え、お茶のおかわりとメニューにあったパンケーキを頼んでみる。

「ウチの神様がタロウと話したいみたいなの、いいかな?」


パンケーキを待つ間にエルザからの提案があった。

「ええ、大丈夫です」

エルザの神様にも興味があったので了承する。

「はじめましてぇー、エルザたんのプレイヤーよ。よろしくね」
「あ、はい。タロウです、こちらこそよろしくお願いします」

あれれ?
何か想像してたのと違うな、もっとオタ芸できそうな神様想像してたのに。

「今日はエルザたんの事助けてくれて本当にありがと」

エルザの神様は自分の席を立つと、こちらへ近寄って来て僕の手を握る。

「あのままログアウトになるんじゃないかって、あなたの行動見守ってた。矢が沢山刺さったとこ、崖から飛び降りて大怪我した事。みんな見てたわ、そのお陰でエルザたんもマインちゃんも今ここにいるの。誇ってもいいわ、あなたの頑張りがみんなを助けたの」
「そう・・ですか。皆を助けられて良かったです」
「これは、ささやかなお礼よ・・」

言い終わると同時に僕の顔にエルザの顔が近づいてくる。
反射的に逃げ腰になるが、両手をガッチリ掴まれて動けない。
僕は見た目小学生なロリッ娘と生まれて初めてキスをした。
これは、子供のお礼みたいな物できっとカウントは・・・等と考えていると。
エルザがいきなり僕の上に跨ってきた。
エルザは左手で僕の両手を抑え込んだまま、残った右手で顎の関節を掴み僕の口を開く。
何を、と思ったとたんに。口の中に舌がねじ込まれてきた。

「んむぅぅう」

僕の叫びは声にならず、エルザの舌が僕の口の中を縦横無尽に蹂躙してまわる。
マインもすずもエルザ大胆な行動に固まってしまっている。
ピチャピチャと言う音が静かになったテーブルの上に響く。
上顎の裏や舌の裏を責められた僕は、とうとう下半身も反応してきてしまった。
何これっ!童貞の僕はこんなの知らない!
ああっ・・これは子供のお礼なんて物じゃない、大人のお礼だ!
僕に跨っていたエルザは僕の下半身の反応に満足したのか、ベロチューを止めて僕から降りた。

「どう?私の可愛いエルザたんのお礼は。次があったらもっと凄い事してあ・げ・る」

僕の耳元でそう言うと席に戻って行った。
何事も無かったかの様に元の席に座ったかに見えたエルザがいきなり。

「フギャーーーー」

と叫びながら顔を隠してのたうち回った。
神様が憑依を解いた事は明らかだが、エルザの意識と感覚をワザと残した憑依をしたのだろう。
羞恥の余り顔を真っ赤にしてのたうつエルザは可愛かった。
僕の新しい扉を開けてくれたエルザの神様に感謝をささげる。
この騒ぎでこの日の食事会はお開きとなり、僕たちは商館へと戻り大人しく寝る事になった。
この騒動と戦闘を生き残った生存本能の所為で、僕は翌朝ガビガビになった下着にまたリターンをかけるハメになった。

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