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第百四十二話 確変が終わりその五
「何か妖術の類みたいだけれど」
「何なの、それって」
「簡単に言うとテレポーテーションです」
 セーラは皆にこう説明するのだった。
「それを使います」
「テレポーテーションかあ」
「セーラってそういえば超能力も使えるのね」
「クンダリーニチャクラを開放させれば」
 話がまたマウリア的なものになる。
「超能力を使うことも容易なのです」
「クンダリーニって!?」
「今度は何?」
「ああ、それはだ」
 ギルバートがいぶかしむ彼等に説明するのだった。
「身体の中心に七つある蛇の形で現わされるものだ」
「蛇で?」
「それでなの」
「そうだ。それを修業により一つずつ開放し」
 これはヨーガの奥義であり目的でもある。マウリアの術はかなり深いのである。
「そのうえで超能力を使えるようになるのだ」
「成程、そんなのだったんだ」
「また随分と凄い術なのね」
「人は誰でもクンダリーニを開放することができます」
 セーラによればそうである。
「そしてそれによりです」
「超能力を使えるってわけなんだ」
「それで」
「その通りです。それではです」
 セーラの言葉が続く。
「皆さん、円になって下さい」
「!?」
「こう!?」
 皆セーラの今の言葉に従いとりあえず円を作った。車が道を通っていないことが幸いした。大きな円がすぐに作られてそこに出来上がったのだった。
「これでいいんだよね」
「これでいいの?」
「はい、次に手をつないで」
「何かフォークダンスみたいね」 
 そのフォークダンスの本場であるイスラエル人であるアンがふと呟いた。
「これって」
「それか何かの必殺技使うみたいな?」
 ウェンディはこう表現するのだった。
「そんな感じだけれど」
「まあ何はともあれそんなことなら」
「これでいいのよね」
「はい」
 手をつないだ皆に対してもにこりと笑うセーラであった。
「それでいいです」
「で、どうするの?」
「これでさ」
 皆円になってそれぞれの両手でお互いにつなぎ合ってからまたセーラに尋ねた。セーラはその人の円鎖の中でラメダス、ベッキーと共に三人でいる。
「後はこれで縮地法を使います」
「これでなんだ」
「それで」
「はい、その通りです」
 また答えるセーラであった。
「後はです。このまま私が念じればです」
「公園に移動できるんだ」
「それだけで」
「はい、それだけでできます」
 何ともないといった口調であった。
「それでは今から」
「早速なんだ」
「もう」
 皆セーラが早速その縮地法を使うと聞いて少し驚いた。
「精神集中とかしなくて」
「もうなの」
「私の心はもう澄み切っています」
 穏やかな笑みからもそれはわかった。
「このまま。では」
 こうしてセーラが念じるとすぐだった。皆は公園にいた。緑の木々と草原がそこに広がっておりそして草原の上に古風なSL式の列車が置かれていた。
 皆その武骨な黒い列車を見てわかった。ここが何処なのかを。
「あの公園よね」
「間違いないな」
 フックがウェンディに対して答える。
「あのSLが何よりの証拠だ」
「そうね。本当にテレポーテーション使ったのね、セーラって」
「他にはサイコキネシスやクレヤボレンスも使えますよ」
 そのセーラの言葉である。
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