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第百三話 悪夢を召還その五
「召喚してすぐに博士と御会いできるように」
「やるのね」
「はい」
 皆の問いにこくりと頷いてみせる。
「召喚は簡単です。御安心下さい」
「どうする?」
 ロザリーがセーラの話を聞いて皆に問うた。
「セーラに任せる?やっぱり」
「そうね」
「そうだなあ」
 皆首を傾げながら彼女の問いに応えるのであった。
「確かに危険な人だし」
「召喚する場所ならね」
「けれどさ」
 疑問は消えない。話は続く。
「そもそも召喚かあ」
「どうなるかな」
 このことも疑問なのだった。幾ら何でも常識外れもいいところだからだ。とはいってもこのセーラもまた常識が通用しない人間であるのは皆わかってはいる。
「まあセーラに任せるしかないんじゃない?」
「それもそうか」
「そうよね」
 とりあえずは皆はセーラに任せることにした。
「それしかないか」
「あの博士は止めないといけないし」
 これだけはどうしても外せなかった。
「だから。やっぱり」
「セーラに任せるか」
「じゃあ話は決まりだな」
 ギルバートが皆に意見を纏めた。
「セーラ、頼めるか」
「はい」
 言い出した本人であるから断る筈もなかった。
「是非お任せ下さい」
「よし、まずはこれでとりあえず話は整った」
 ギルバートは話も纏めにかかった。
「皆、まずは行こう」
「あの研究所の前になのね」
「そうだ」
 まずは舞台の移動であった。
「そこに移り。そして」
「シャバキさんを召喚ね」
「そういうことになる。ただ」
「ただ?」
「一つ問題がある」
 ギルバートはこう言い加えるのであった。
「一つな。今度はタイミングの話だ」
「タイミング!?」
「あの博士が研究所にいるかどうかが問題だ」
 つまりただシャバキを召喚するだけでは駄目だというのである。丁度そこに博士もいなければ話にならない、彼が言っているのはこういうことだった。
「若しいなければだ」
「いなければ」
「その時点でシャバキさんが暴れ出す」
 力が博士に向かわないからである。
「そしてそうなればだ。下手をすれば脱走され」
「うわ・・・・・・」
 誰にとっても一番考えたくはない仮定であった。
「騒ぎは毒を以ってどころか二つの毒を撒き散らすことになる」
「それって最悪じゃねえか」
 フックはここまで聞いて思わず呟いた。
「台風と竜巻を両方一変に街に出しちまったようなな」
「そうだ。だからだ」
 ギルバートはさらに言葉を続ける。
「これだけは何としてもタイミングを合わせなければならない。いいな」
「はい」
 セーラが彼の言葉に頷いた。
「それでしたらその時に」
「そうだ。では作戦決行は」
 何時の間にか作戦にまでなっていた。話がどんどん大きくなっていっている。
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