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第七十六話 二人への頼みごとその四
「女子サーフィン部かね」
「ああ、なかったんだ」
 パレアナもそれを聞いてふと気付いた程である。
「女子サーフィン部って」
「それで私が友達に頼まれたのよ」
 七海は真相を二人に対して話す。
「立ち上げで部員を募集したいからって」
「掛け持ちしろってこと?」
 パレアナはそれを聞いてふとした感じでまた言ってきた。
「知ってると思うけれど私女子バスケ部よ」
「私は陸上部よ」
 コゼットも言ってきた。部活に熱心な二人である。なおこれは七海も同じである。活発な三人なのだ。
「それならそれでいいけれど」
「友達もそこまでは言っていないけれどね」
 七海は二人に応えて言う。
「一応人寄せとかしたいから運動神経のいい娘呼んで欲しいって頼まれただけだし」
「そうだったんだ」
「つまりパフォーマンスしろってことなのね」
「ええ、結局のところそうなるわ」
 ここまで話したうえでまた二人に説明した。
「それでもいいかしら」
「だから。一度はいって言ったら」
「変えないわよ」
 そうしたところはしっかりしている二人であった。
「やるわよ」
「それじゃあね」
 二人はまた同時に七海に言ってきた。
「早速水着の用意ね」
「サーフィン用の」
「よかった。乗ってくれて」
「ええ、乗るわよ」
 コゼットは七海の言葉ににこりと笑ってみせてきた。
「波にね」
「よく考えたら面白いかも」
 パレアナもそれに続く。
「体育館の中でやるのもいいけれどプールでやるのもね」
「本当は海でやるんだけれどね」
 七海はそこは少し苦笑いになった。
「けれどまあ。この学校にはそうしたプールもあるってことで」
「そうね。あっ、そうそう」
「何?」
 話は不意にまた変わった。
「七海って水泳部じゃない」
「ええ」
 話は七海に移るのだった。パレアナが尋ねてきた。
「やっぱり持っている水着はあれ?競泳の」
「ええ、そうだけれど」
 七海にとっては当然のことなので何を言っているのかしら、という顔を見せた。
「それがどうかしたの?」
「やっぱりあれ?体型とかはっきり見えるの?」
「まあかなりね」
 競泳用の水着はそうなのだ。彼女はそれも素直に述べた。
「それがどうかしたの?」
「そう。それじゃあ」
「それもいいかもね」
 コゼットも考える顔になって言ってきた。
「何もビキニにこだわらなくてもね」
「考えればワンピースもいいんだし」
「?何が言いたいのよ」
 七海はそんな二人の会話を読みかねていた。それで顔にクエスチョンマークを浮かべている。
「体型がどうとかって。さっきの話みたいに」
「だからさっきの話の続きなのよ」
「ねえ」
 二人が言うのあそこであった。
「成程ね。考えてみる必要はあるわね」
「そうね」
「何だ、結局はそれなのね」
 それに気付いて少し呆れ顔になる七海であった。しかし悪い気はしてはいないのであった。


二人への頼みごと   完



                  2008・1・11
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