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第六十四話 円卓会議その一
                  円卓会議
 クラスの面々はピーターを交えての話し合いとなった。皆である店に集まって話をする。
 そこは喫茶店であった。だが学校からは離れている。そこで巨大な円卓を囲んで話をするのであった。
「でかいテーブルだな、また」
 マルコがその円卓を見て言う。
「よくこんなものがあったな」
「何でも掘り出し物らしいわよ」
 ダイアナがそう彼に告げる。
「骨董品屋からね」
「骨董品ねえ」
 だがマルコは彼女のその言葉に首を傾げさせる。
「こんなでかいのある骨董品屋ってどんなんだ?」
「さあ」
 ダイアナもそこまでは知らない。というよりは無関心である。
「私もそこまではね」
「そうなのか」
「そうよ。けれどまあ便利でいいじゃない」
 とりあえずはそう話をすることにした。
「何かどっかの騎士物語に出そうなテーブルだけれど」
「あれがあるのはエウロパだろ?」
 マルコはダイアナに突っ込みを入れた。
「何で日本にあるんだよ。若しこれがあれだったら」
「そういえばそうね。何でだろ」
「すっごい不思議なルート持ってる骨董品屋じゃないのか、それって」
「さあ?」
 やはりダイアナもそこまでは知らないのであった。どうにも不確かな情報屋であった。
「そういえば何か得体の知れないフードの男が売ってきたそうだけれど」
「誰なんだ、それ」
 思えば謎だらけであった。世の中実に奇妙な話が多い。
「フードって」
「お爺さんらしいけれど」
「ただの爺さんがこんなでかいテーブル持っていたのか?」
 またしても謎が出る。考えれば有り得ない話だ。
「どんな爺さんなんだ、それって」
「何なんでしょうね、本当に」
 言われてみればそうだ。ダイアナも少し変に思った。
「まさかとは思うけれど」
「誰だと思う?」
「まさかとは思うけれどね」
 ダイアナはそう前置きを置いたうえで述べた。
「あの人。キャメロットにるっていう」
「あの人か?」
 とはいっても王様ではない。魔術師の方である。
「あの人なんじゃないの。御爺さんだし」
「けれどよ、あの人は」
 マルコはそれに突っ込みを入れる。彼もその話は知っていたからだ。
「あれじゃないか。妖精の世界に隔離されていて」
「出て来れないっていうのね」
「そうだよ。それはないだろ」
「どうだか。何しろ魔術師よ」
 魔術師ならば何でも出来るというものではないがそれでも言われるのであった。マルコもダイアナもそうした意味で魔術師を誤解していた。
「脱出ってことも」
「有り得るってか」
「どちらにしろこのテーブルについて詳しいことが知りたいわね」
 それは動かなかった。
「一体どうやって造られたのか」
「二千年位のだったら本当にやばいな」
「やばいっていうか有り得ないんだけれどね、本当は」
 そもそも木で造られたものはそこまでもちはしない。だからこそ魔法なのである。それにしても見れば見る程大きな円卓であった。何しろ二年S1組の面々の殆どが楽に座っているのだ。その大きさは半端なものではなかった。
「まあそれは置いておいてね」
「ああ」
 マルコは彼女の言葉に頷く。
「話をしましょう。テーマは」
「ええ、わかってると思うけれど」
 ビアンカが二人だけでなく皆に対して言う。
「カムイに彼女をプレゼントすること」
「了解」
「それはいいとして」
 ここで蝉玉は席に着いている面々を見回した。それから言うのだった。
「洪童はいないみたいね」
「あいつに関しては真っ先に手を打ったわ」
 ウェンディが答えた。
「妹さんに協力してもらってね」
「早いわね」
「ええ。ちょっと妹さんがデートに行くって言ったらそっちにかかりきり」
 実はとことんまで妹思いの洪童であった。妹に言い寄る者は誰でも抹殺すると公言している程である。これも危険と言えばかなり危険である。
「だから。安心していいわ」
「わかったわ」
 蝉玉はその言葉に満足した笑みを浮かべた。
「じゃあまずは一番の不確定要素は消えたね」
「そうね。まずはね」
 ウェンディも満足した笑みを見せる。その笑みのまま紅茶を口に含む。
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