ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第二百五十七話 複雑な迷宮その四
「だから時給いいのね」
「そうなるわよね」
 メグもジョーに応える。
「お金が困ったらそれかアトラクションの着ぐるみか」
「着ぐるみもお金いいの」
「ええ、いいわよ」
 メグは怪訝な声でのエイミーの問いにも答えた。
「だって。ハードだから」
「暑いのにさらに暑いのを株って動く」
「よく考えたらそうよね」
 ジョーとベスはその着ぐるみを頭の中に置いてから話す。
「ちょっと。やってくれって言われても」
「まずは考えるわよね」
「私は無理ね」
 メグは自分はそうだというのだった。
「ちょっとね」
「私も」
「私もそれは」
 ジョーとベスも同じだった。
「多分。途中で倒れるから」
「暑いのは苦手じゃないけれど」
「あまりにも暑いっていうしね」
「熱射病って怖いから」
「そうよね。言われてみれば」 
 エイミーもだった。姉達に続いて怪訝な顔になって言う。
「そうしたアルバイトは」
「そういうこと考えたら」
 どうかとだ。メグが妹達の話をまとめて言った。
「仮面ライダーとか特撮のスーツアクターの人って」
「ああ、あれはね」
「もう凄いなんてものじゃないわよね」
 ジョーとベスはこのことについても姉に同意する。この時代でもスーツアクターは存在している。激しいアクションも兼ねることも同じだ。
「着るだけでも凄いのに」
「あれだけ激しいアクションもして」
「しかも危険だし」
「スタントマンでもあるのよね」
「だから怪我が絶えないらしいわね」
 エイミーも言う。
「ああした仕事の人って」
「そうよ。まあミイラ男もね」
 そのミイラ男の話も為される。今このピラミッドにいる彼等だ。
「あれも確かに暑いわね」
「そうよね。危険じゃないけれど」
「あれっ、けれどこのピラミッドって」
 ベスはピラミッドの空気を感じながら話す。暗い回廊の中の空気は。
「涼しいわよね」
「そうね。寒いってところまではいかないけれど」
 ジョーもどうかという。その中でだ。
「暑いっていうのはないわよね」
「涼しいって言っていいわよね」
「間違いなくね」
 そうした話をしているとだ。不意にだ。
 四人の周りにだ。彼等が出て来たのだった。
「うおおおおおおおおお!!」
「うわああああああああ!!」
 ミイラ男達だ。四人を取り囲み両手をあげて唸り声をあげてくる。
 そのミイラ男達の一人の顔を見てだ。ジョーが言った。
「あっ、あんた」
「あれっ、ジョーか」
「こんなところでアルバイトしてたの」
「ああ、そうなんだよ」
 急にフレンドリーな会話になる。襲われている気配はまるでない。
 ジョーはさらにだ。そのミイラ男の肩を叩いて言うのであった。
「どう?上手くやってる?」
「やってるよ。楽しいアルバイトだよ」
「けど暑いでしょ」
「暑いことは暑いけれどさ」
「倒れたりしない?」
「そこまでは暑くないから」 
 ミイラ男は笑いながらジョーに話す。
「全然平気だよ」
「そうなの。大丈夫なのね」
「しかも時給もいいしな」
 アルバイトでまず問題になることだ。このことと待遇がアルバイトの問題である。
小説・詩ランキングsite_access.php?citi_id=254078182&size=200cont_access.php?citi_cont_id=766008103&size=200


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。