第二百四十一話 魔術探偵その一
魔術探偵
ベッキーは印を結んだ。するとだ。
彼女の周囲にだ。無数の火の玉が出て来たのだった。
赤い炎である。それが周りに幾つも出た。
そしてそれがだ。上に向かって放たれるのだった。
「火か」
「それを使ってか」
「それで攻撃するか」
「そうするんだな」
「火はあらゆるものを焼き尽くします」
火を放ってからだ。ベッキーは話すのだった。
「ですから」
「それでルパンの部下達を倒しますか」
「あそこにいる連中を」
「姿は見えませんが」
「その為の炎です」
まさにだ。そうだというのである。
「私の炎です」
「これなら勝てるか?」
「如何にルパンの部下といえども」
「これでな」
「ああ、いけるな」
「絶対にな」
「いえ、それはです」
しかしと言ったのはだ。ラメダスだった。
彼もまた上を見上げている。そうし続けている。
そのうえでだ。彼は警官達に話すのだった。
「油断はなりません」
「油断禁物ですか」
「そういうことですね」
「はい、その通りです」
まさにだ。そうだというのである。
「あの方々もまた」
「一筋縄ではいかない」
「だからですか」
「安心はできない」
「魔術を使っても」
「はい、油断禁物です」
また言う。彼もだ。
そのうえでだ。ラメダスはだ。ベッキーに対しても話した。
「いいですね」
「はい、この炎達はおそらく」
「消えます」
消えるというのだった。炎を出した本人がだ。
「消されます」
「おわかりですか」
「この気配は」
そこからだ。察したことだった。
「消されますね」
「相手は既に迎撃態勢を整えています」
ベッキーはそれを読んでいた。
「ですから炎は」
「しかしそれでもですね」
「はい、使います」
そうするとだ。ラメダスに話すベッキーだった。
「このまま続けます」
「それは見る為ですね」
「この目で見る為にです」
その為だと話す。あくまでだ。
そしてそのうえでだ。炎達をだ。その周辺に漂わせる。
するとその光に照らされてだ。彼等の姿が見えた。
「気球だな」
「ああ、それだったんだな」
「気球でか」
「そこにいたんだな」
警官達がだ。ここで話すのだった。炎の光に照らされてだ。カメレオンを思わせるまでに黒い、映像を思わせる塗装の気球を見ての話だった。
「ああしてか」
「姿が見えないようにしてか」
「そうしてそこにいたんだな」
「そうだったんだな」
「おそらく。ルパンはあそこから入ったのです」
ラメダスがこのことを推理して話す。
「カメレオンスーツを着てです」
「それで中に入ったんですか」
「成程、そうしたんですか」
「相変わらず手が込んでますね」
「見事ですね」
「それだけじゃないんですね」
また言うのだった。そしてだ。
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