第二百三十三話 ルパンの挑戦状その四
「今夜のことですが」
「宮殿でのパーティーですね」
「そのことですね」
「この学園にいるマウリアの方々をお招きした」
そうしたパーティーであるというのだ。セーラの屋敷、誰がどう見ても巨大な宮殿のそれにはマウリアの同胞達がよく呼ばれるのだ。
そのパーティーについてだ。彼女は二人と話す。
「そちらの準備は」
「順調です」
「今夜無事開かれます」
こう話す二人であった。
「ではお嬢様、今夜は」
「そちらにですね」
「参りましょう。それにしても」
セーラはここでだ。微笑んで話すのだった。
「あの方は連合でもですね」
「そうですね。元気にしておられますね」
「活躍されていて何よりです」
「あの時のことを思い出します」
笑顔でまた話すセーラだった。
「あの方とは何度もでしたし」
「そうでしたね。激しい攻防でした」
「あの時のことは忘れません」
二人もセーラの話に応える。
「あの方は。怪盗でありながらも実に見事な方です」
「紳士ですし」
どうやらだ。渦中の人物についての話らしい。
「その方と再びですか」
「それも運命ですね」
「御会いできるとは思いませんでしたが」
「それでもとは」
「今回はです」
セーラは微笑みながら話す。少女らしい可愛い笑みだがそこには優雅さと気品もあった。その心がそのまま出ている笑みであった。
その笑みでだ。彼女はさらに話すのだった。
「おそらくは」
「今夜ですね」
「来られますね」
「招待していますので」
セーラはまた言った。
「お招きには応じられる方です」
「そうした意味でも紳士である方です」
「見事な怪盗ですね」
「私も。そう思います」
こんな話をする三人だった。三人だけは落ち着いていた。他のクラスの面々と違いだ。楽観さえしていたのであった。
その他の面々はだ。やはり諦めきっていた。
「ああ、駄目ね今回」
「もうあれ?ここぞって時に絶好調の一番苦手な奴が出て来た」
「そんな感じ?」
「そうよね」
こう話していくのだった。
「もう何があってもね」
「今回は終わりね」
「勝てない勝てない」
「ルパンにあの二人って」
「絶対に」
こう言って諦めていた。そしてだ。
「ルパンもなあ」
「相手があれじゃあ」
「張り合いがない?」
「そうよね」
何時の間にかルパンの側に立って話していた。
「お笑い怪盗ならよかったのになあ」
「ルパンってシリアスだから」
「どうしてもね」
「その辺りは」
こうしてだった。ルパンの完全勝利を確信していたのだった。そして。
ルパンはだ。既に正装であった。タキシードにマント、それにシルクハットというだ。先祖代々の正装になって部下達に言うのだった。
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