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第二百十二話 再びセーラの宮殿へその八
「恐竜の動物園みたいなの作るのかな」
「そうじゃないの?」
「はい、動物園でしたら」
 ここでまた言うセーラだった。
「ありますけれど」
「えっ、あるんだ」
「それも」
「恐竜の動物園もあります」
 こう皆に話す。
「それも幾つかあります」
「恐竜の動物園が幾つもって」
「凄いスケール」
「恐竜大好きですから」
 セーラの笑みはとても澄んだものだった。
「ですから」
「ですからって」
「それでも恐竜をって」
「やっぱり凄いよね」
「凄いですか?」
 やはり本人に自覚はない。素っ気無い返答である。
「それって」
「充分ね」
「充分っていうかかなり」
 皆唖然とした口調で返す。
「恐竜の動物園も幾つもって」
「それも個人の所有って」
 連合でも個人所有の動物園を持っている金持ちはいる。しかしそれでも恐竜のものだけで幾つもというだけの人間はそうはいない。セーラの家のようなだ。
「スケールが違うね」
「セーラのお家って」
「確かマハラジャよね」
 パレアナがこのことをセーラ本人に確かめた。
「セーラのお家って」
「はい、そうです」
 まさにそうだと返すセーラだった。
「それが何か」
「ううん、マハラジャってそこまでお金持ちなんだ」
 驚いているのはパレアナだけでなかった。皆もだ。
「マウリアのマハラジャ恐るべし」
「ブルジョワの限界超えてるっていうか」
「確かに」
「いえいえ、それがです」
 ここでだった。ラメダスが出て来て皆に話す。
「セーラ様の御実家よりもです」
「まだ凄い家があるとか」
「そうなんですか?」
「はい、マウリアにはあります」
 そうだというのである。
「それもかなりの家が」
「シヴァ家よりも裕福な家って」
「それこそどんなのかしら」
「ちょっと検討がつかないっていうか」
「星系を一つ丸ごと所有され」
 こう来た。
「そこに住まれている方もおられますので」
「星系一つ丸ごと!?」
「連合でもそんな人いないけれど」
 惑星位はいる。しかし星系丸ごとになるといないのだ。
「そこまで凄いお金持ちって」
「もう何が何だか」
「連合ではおられないのですね」
 ラメダスの口調は穏やかで落ち着いたものだった。
「そうした方は」
「いませんよ」
「ねえ」
 皆顔を見合わせてそれを否定する。
「マウリアってどういう国なんですか?」
「そこまでのお金持ちがいるって」
「それはマウリアに来てわかることです」
 ベッキーもまた出て来て言う。
「その時にです」
「その時にわかる」
「マウリアで」
「マウリアはいい国です」
 ベッキーは一応こう話す。
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