ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第二百十一話 アマゾンの食材その七
「ないわよ」
「やっぱりね」
「そうなの」
「そういうのはないわね」
 また言うレミだった。
「それどころかもう食べ物はいつも山盛りで色々あるし」
「こんな感じなんだね」
 ネロはその山盛りに何枚も重ねられているステーキを食べている。鰐のステーキは独特の匂いもするが鶏肉に似た味で美味い。
「こんな風に」
「そうよ、こんな風にね」
「ううん、やっぱり豊かだよな」
「そうよね」
「ブラジルって」
「そうだったのね」
 レミはようやく実感したのだった。
「ブラジルって」
「まあ連合全体がそうだろうけれどね」
 ネロはそれはブラジルだけではないとも言った。
「連合じゃ餓えとか貧困とか失業ってないからね」
「まあサハラと比べたらなあ」
「あそこは凄いよね」
「連合と比べたら」
 サハラは貧しい。これもまたはっきりとわかっていることだった。
「餓え、あったよな」
「確かね」
「それも」
 このことも話された。
「戦乱が続いてるから惑星によっては」
「ううん、戦争のせいか」
「物凄く異世界の話」
「確かに」
 サハラの貧しさは戦乱故なのだ。戦乱が産業を破壊するからだ。
「それに対して連合は」
「こんな調子」
「失業率も低いし何時でも何でも食べられる」
「それって凄いことなんだな」
「そうかもね」
「凄いことだよ」
 ここでネロがそうだと言ってきた。
「だって。それが国民所得にも出てるじゃない
「あっ、確かに」
「それもね」
「サハラと連合じゃ」
「それにエウロパとも」
「マウリアともですよ」
 今度はセーラが言うのだった。
「全く違いますよ」
「けれどセーラって」
「そうよね」
「物凄いお金持ちだけれど」
「それでも?」
「我がシヴァ家はマハラジャですので」
 所謂藩王のことである。
「そうした生活をしているだけです」
「じゃあマハラジャなかったら」
「連合よりも貧しいのね」
「そうなんだ」
「連合の三分の二程度でしょうか」
 ある程度の数字であった。
「マウリアの国民所得は」
「あれっ、そんな感じ?」
「同じ位って思ってたわよね」
「そうそう」
「大体そんなものって」
「違ってたの」
「やはり違います」
 こう皆に答えるのだった。マウリア人として。
「国民所得も他のことも」
「三分の二」
「そこまで違うんだ」
「マウリアはカーストがありまして」
 ここで出て来たのはこれだった。法律では廃止されていてもそれでも残っているのである。職業分化、棲み分けの意義もあり中々完全には消えていない。
小説・詩ランキングsite_access.php?citi_id=254078182&size=200cont_access.php?citi_cont_id=766008103&size=200


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。