第二百二話 巨砲発射その七
「何だその論理」
「だから何でそうなるんだ?」
「滅茶苦茶意味わからないぞ」
「確かに仏教はマウリア発祥だけれどな」
それは言われるのだった。これは誰もが知っていることだった。
「それでも。全然違うんじゃないのか?」
「なあ」
「何でそんな論理になるんだよ」
「それがな」
ところがだった。恐ろしいことにこのことについても説明が為されるのだった。
「ヒンズー教の主神の一人ヴィシュヌ神だけれどな」
「ああ、調和神な」
「あの神様か」
この神の名前は連合でも広く知られていた。ヒンズー教徒は連合にはほぼいないと言っても過言ではあるがだ。名前は知られているのだ。
「あの神様がどうしたんだ?」
「それで」
「転生の一つにお釈迦様があるんだ」
「おい、何だそれ」
「聞いてないぞそんなの」
連合の者達にとっては唖然とすることだった。尚連合では仏教徒は少なくとも二兆はいる。連合の宗教人口十三兆の中で、である。
「どういう理屈だ、それってよ」
「お釈迦様がヴィシュヌの転生かよ」
「マウリアじゃそうなってるんだよ」
しかしマウリアではそうなのだというのだ。
「これがな」
「出鱈目以前だな」
「何だそりゃ」
「聞いても全然わからないんだけれど」
「マウリア人の考えなんてわかるか」
究極の言葉だった。
「そんなのよ」
「誰にもわからないか」
「それは」
「ああ、わからないさ」
そしてこうも言われた。
「あんな言葉な」
「とてもな」
「しかし。とりあえずアスラって悪になるのか?」
「ヒンズー教じゃそうらしいな」
一応こう結論が出された。
「じゃああいつ邪悪なのか?」
「本人自覚していないけれどそうみたいだな」
「だよな」
かなりあやふやに話されてだった。そうしてだ。
皆で戦いを見守る。その行方はだ。
その黒いソーマをみなぎらせながらだ。彼は言うのだった。
「来い!メテオシャワー!」
「メテオ!?」
「今度はそれか」
要するに隕石であった。
「これで倒す!」
「最早妖術か何かすらわからないな」
「そもそも何処であんな術を身に着けたんだ?」
「確か元は出版社の編集さんだろ?」
一応はそういうことになっている。そのプロフィールではだ。
「それで確か作家になって」
「今は精神病院の患者さんだったよな」
「凄い人生の略歴だけどな」
「それで妖術は何処で身に着けたんだ?」
「一体」
本人の言う拳法だとは誰も思わないのだった。そしてだ。
その隕石がだ。シャバキを撃ったのだった。
「あぐっ!」
「えっ!?」
「自分の隕石にぶつかったぞ」
「ああ、何だこりゃ」
皆それを見て流石に唖然となった。
そしてだ。シャバキはそのまま何処かに吹き飛ばされていくのだった。
「うわああああああああーーーーーーーーーっ!!」
「艦長、シャバキの姿が消えていきます」
「どうしましょうか」
「行方を追え」
ここでも艦長は冷静さを保っていた。
「放置する訳にはいかんからな」
「はい、わかりました」
「それでは」
こうしてすぐにシャバキの行方が追われた。それ自体はすぐにわかった。
惑星の軌道上にある衛星の一つにだ。そこにいた。
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