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第百七十七話 キャンプファイアーその四
「二人で楽しんでね」
「私達で?」
「僕達ってことなんだ」
「そうよ」
 また笑顔で二人に話した。
「わかったわね。それじゃあね」
「ええ、何となくだけれど」
「わかったよ」
 こうしてであった。七海は二人を後にした。そうして彼女の行く先は。
 彼女はすぐにマルコのところに来た。そのうえで彼に話した。
「やっておいたから」
「早いね」
「手早く確実に」
 料理の作り方みたいなことも言う。
「それが一番だからね」
「それでなんだ」
「まあ二人だけどうでもいいから放置してるけれど」
 ここでまたカムイと洪童を見る。二人は相変わらずであった。くすぶっている。
「何か不発弾みたいだけれどね」
「不発弾なんだ」
「それか地雷か」
 どちらにしろ相当物騒である。
「そんな存在だけれどね」
「何であそこまでもてないのかな」
「だってガツガツしてるじゃない」
 七海の女の子の視点で二人を述べた。これはかなり公平でしかも冷静なものであった。彼女は見るべきものは見ている人間なのだ。
「何かにつけて彼女欲しいでしょ」
「一日一回は叫んでるよね」
「しかも相手は誰でもいいっていう感じだし」
 このことも指摘するのであった。
「それじゃあとてもね」
「もてないんだ」
「無理ね」
 一言で切り捨てた。
「そんなの絶対に。もてないわよ」
「だからああなんだ」
「もてる方がおかしいわよ」
 容赦のない言葉が続く。七海も言う時は言う。
「あんなのじゃね」
「あんなのなんだ」
「そうよ。二人共顔はそんなに悪くないのよ」
 まず言うのは顔だった。人間どうしても第一印象が重要になってしまう。これはこの時代においても変わることのないことであった。
 そして次に言うポイントは。
「それとルックスもね」
「悪くないよね」
「特にカムイはね」
 彼が特にだというのである。
「垢抜けてるしすらりとしてるし」
「もてそうなんだけれどね」
「黙ってればいいのよ」
 こうまで言うのだった。
「カムイは特にね」
「洪童は?」
 マルコは彼のことも問うた。一人だけだと不公平だと内心思ったからである。
「どうかな、あっちは」
「洪童も洪童でいいのよ」
 いいというのである。
「面白いでしょ、人間として」
「ハイテンションで裏表がなくて」
 それが洪童である。そういう性格なのだ。
「コメディアン気質だよね」
「女の子ってそういうのも好きなのよ」
「いいんだ」
「普通にしてればね」
 ただし言葉が付け加えられた。
「それでいいのよ」
「けれど洪童も」
「普通じゃないから」
 身も蓋もない言葉とはまさにこのことだった。本当に何の用者もない。
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