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伝説の木の棒 前編  作者: 木の棒
第4章 優しい王子
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第37話 地の果て

 レッツGO!地の果てへ!


 そんな訳で龍討伐です。

 大人数です。


 シュバルツの「第1騎士団」50名。

 ミリアの「第8騎士団」20名。

 マリアの「第1魔術師団」10名。


 ここにラインハルト王子と…ニニ。

 ニニきちゃったよ!

 プロジェクトZの詳細を聞いたニニは、龍討伐に志願。

 なんて強い子なのニニ。

 お父さんは嬉しいけど心配だよ!!


 しかも大ちゃんが余計な心遣いで…ニニはラインハルト王子専属の後方支援となった。

 俺は王子がニニに無駄に話しかけないように、脱人見知りスキルの発動を抑えている。


 その他、物資の補給運搬とその護衛に300名ほど動いているそうだ。


 目的は王子のレベルアップと龍素材の確保。

 もちろん白龍と黒龍狙いです。


 過去の調査から、どの地の果てにも全ての種類の龍はいる。

 どこかの地点に、白龍黒龍がいっぱいいるなんてことはない。


 向かっているのは、城から最も近いとされる地の果てだけど、行くだけで2週間かかる。

 え?2週間で地の果て到着するなんて早くない?と思ったでしょ。

 現在我々は…空飛んでます。

 はい、移動は飛行です。


 聖樹草を盗みにいった時に、空を飛んで逃げようとしたら追ってきた、あの空飛ぶバイク。

 騎士と言えば馬ですが、この世界の騎士はバイクに乗って風を切って飛びます。


 この空飛ぶバイクも大ちゃんの発明らしい。

 バイクになっているのは、完全に大ちゃんの趣味なんだそうです。

 効率的な飛行を考えるなら、たぶんバイクではない、別の形の方がいいはずなんだろうけど。

 火属性魔法と風属性魔法を組み合わせた特殊な魔道具「ジェットエンジン」を開発して、この空飛ぶバイクを完成させたらしい。


 単純に地の果てまで行くなら、1週間もあれば行けるんだろうけど、物資の運搬とかいろいろあるから、これでもゆっくり進んでいるんだろう。


 ちなみに、この空飛ぶバイクで天界はいけません。

 行こうとしたら…雷落ちてきたらしい。


 過去にも使ったことがあるのか、ちょっとした建物がある村のような場所がベースキャンプ。

 ここを拠点として、龍討伐開始です。


 この拠点から龍がうろついている場所までは空飛ぶバイクは使えない。

 龍も当然飛べるので、空飛ぶバイクで飛んでいたら、いきなり森の中から龍が飛んできてパクッ!っと食べられてしまうのです。


 ミリアの第8騎士団が、徒歩で偵察です。

 白龍、黒龍を探してきます。


 さて、龍討伐ですが…英雄譚に出てくるような、正面から龍と向かい合い「我を倒してみよ!」と龍に言われて、みんなで力を合わせて倒す…なんてことはありません。

 そんなことをしようものなら、この世界の人達は「馬鹿か」と言うでしょう。


 龍は地の果てを護るという思考回路を持っています。

 それを使った罠を張るのです。


 具体的には、囮を2部隊作ります。

 その囮が狙う白龍、黒龍以外の龍を、地の果てに向かうように誘導してひきつけます。


 残った1匹の白龍、黒龍を討伐隊の2部隊で倒します。

 先行する部隊が白龍、黒龍をこの拠点近くに設置する「結界」に誘導。

 結界は一定空間を固定します。

 高度はかなり低く設定出来るので、龍が空を飛ぶことを防げるのです。

 それも、結界の使い手が未熟だと破られて、空に飛ばれてしまうことがあるそうですけどね。


 今回はマリアが結界を張るので安心です!



 さて、龍討伐の前に、SPポイントでスキルを取得しました。

 大穴の悪魔級の強さだからね…取れるもの取っておかないで敗北なんてシャレにならない。

 王子はポイント無いけど、ニニは2ポイント、マリアは1ポイント余っているので、こうなりました。



ステータス


氷魔の木の棒

状態:空飛ぶ少女の氷魔の木の棒

レベル:6

SP:0

スキル

魔力:レベル3

氷魔法:レベル2

薬調合:レベル1



魔力を操る木の棒

状態:聖女の魔力を操る木の棒

レベル:2

SP:0

スキル

魔力:レベル2



 ニニは魔力レベルを3に、氷魔法レベルを2にした。

 水魔法を取って、ニニの水魔法の才能を目覚めさせることも考えたけど、俺を持って戦うのは王子なので、才能に目覚めたばかりの魔法は使い物にならない。

 だから、魔力レベル3で氷魔法レベル2の状態でニニに干渉して、氷魔法の使い方の何かアドバイスになればと思って取得した。


 初の魔力スキルレベル3なのだが、魔力でニニに干渉することで分かることが増えた。

 それはニニの魔力量だ。

 魔力レベル3で干渉した時…ニニの魔力量の限界が見えた。

 いまニニの魔力量は、その限界から3分の1もない。


 この世界で魔力量は才能によって決まるとされている。

 魔法使いとしての訓練を受けて、4~5年も経てば、だいたいの人は魔力量の成長が止まる。

 魔力量100の人もいれば、魔力量1万の人もいる。


 魔力量=強さではない。

 魔法が失われて、属性魔法を研究している人々だが、属性魔法は詠唱と魔方陣を用いる。

 これは、必ず決まった詠唱や魔方陣があるわけではない。

 使う人によって様々なのだ。


 まったく同じ光の玉を作るのに、魔力量10必要とする人もいれば、100必要とする人もいる。

 1秒の詠唱で出来る人もいれば、10秒近い詠唱を必要とする人もいる。


 もちろん、魔法使いとして目指すのは、短い詠唱、簡単な魔方陣、少ない魔力量で、高い効果を発動させるである。

 安い!早い!上手い!である。


 ニニの魔力量限界に干渉してみたら…ニニがすごいビックリした。

 ビックリして…かなり辛そうになったのですぐやめた。

 俺の魔力でニニの魔力量を強引に引き上げようとすると、ニニに負担がかかる。

 それでもこの数日…ニニの体調を見ながら、魔力量の限界に干渉していく。

 魔力量は間違いなく増えていった。


 氷魔法もレベル2になって、さらに高い効果を発揮させてみる。

 言わばお手本を見せるようなものだ。

 一瞬でイメージ通りに凍らせる。

 お手本を見て覚えて、あとは自分で使えるように訓練する。



 マリアは魔力レベル2になったので、俺が干渉出来るようになった。

 なったけど、俺が干渉するよりマリアが自分でやった方が効率良かった。

 マリアがどれだけすごい魔法使いか分かっただけだった…俺涙目。


 でもマリアに、よりスムーズに魔力供給出来るようになったので、結界を張る時に役に立つだろう。

 結界を張るときは、マリアが俺を持つことになっているのだ。







ステータス


氷魔の木の棒

状態:空飛ぶ少女の氷魔の木の棒

レベル:6

SP:0

スキル

魔力:レベル3

氷魔法:レベル2

薬調合:レベル1



魔力を操る木の棒

状態:聖女の魔力を操る木の棒

レベル:2

SP:0

スキル

魔力:レベル2


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