僕の名は磐神武彦。高校二年。平凡な男。
でも僕の姉は非凡。残酷。でも、世界で一番の「姉ちゃん」。
夢を見ていた。いや、夢であって欲しいと思った。
僕は二人の女性に迫られていた。
しかも水着姿で。ほとんど裸みたいな奴。
目のやり場に困る。
それから。
その迫って来る女性が問題。
一人は委員長。あ、高校のクラスメートの都坂亜希さん。
彼女はクラスのリーダーで、男子の憧れ的存在。
だから彼女が出て来るのはわかる。可愛いし。
でももう一人が問題。
もう一人もスタイル抜群で、凄い美人。
だが続柄が問題。その女性は僕の姉。
何で実の姉に水着姿で迫られてるのか?
謎だし、怖い。
「武くーん」
「武彦ォ」
色っぽい声で迫られ、僕は鼻血を吹き出しそうだった。
「フゴフゴ」
僕は何かに押さえつけられているのを感じて目を覚ました。
「ムガムガ」
「お、武彦、目が覚めたか?」
「姉ちゃん、何してるの?」
僕は顔の上に何かが押し付けられているのを感じていた。
この感触は? むぎゅうっと何かが……。
「今度柔道習う事にしたんだ」
姉は僕に何か技をかけていたらしい。
ベッドで寝ていたはずなのに、何故か今は床の上だ。
姉はとても満足そうに頷きながら立ち上がった。
「今のは上四方固めだ、武彦。覚えたか?」
いや、別に僕は覚えなくてもいいから。
それにしても姉は何になるつもりなんだろう? どこを目指しているのだろう?
「ポイントは胸で相手を押さえつける、だ。いいか?」
いいかって……。だから僕は覚えないって。
え? 胸? じゃあ、さっきのは?
「こら、バカ武!」
え? 姉の声が乙女の声だ。どうしたんだ?
「この変態、何考えてるんだ!?」
ドスッと腹に一撃。
「ウゴオオ……」
何が何だかわからないまま、我が家の美鈴台風は部屋を出て行った。
「何なんだよ、全く」
僕は腹を押さえて起き上がった。
「あ」
股間を見て、姉の乙女声の理由がわかった。
「仕方ないじゃん、朝なんだし、あんな夢見たんだから」
でも股間の反応は本当に夢のせい?
もしかしたら……。
でも、僕はその方が怖い。
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