5月28日日曜日 小白水純市朗内閣総理大臣の懊悩(2)
内閣総理大臣小白水純市朗はふと思い出す。
一昔前。
若者の精神が鬱屈し凶悪犯罪が若年化の一途を辿りはじめた矢先に一冊の小説が発刊され、これがその内容から大いに波紋を呼び、映画化され、その内容について国会で議論までされた事がある。少年犯罪が多発し、それを阻止する術を知らない大人達が少年を鎮圧したいのだけれど、自分がやるには少し怖い、それならばと膝を叩き「ガキ同士で鎮圧し合わせればいい」「そんなコトするわけないじゃん」「いやいや、やらなければならないように法制化してしまえばいいのだ」「ほう、どのように?」「毎年全国の中学校の全クラスから無作為に1クラスを抽出する」「ふむふむ」「そして、そのクラスをどこかの寒村にでも集めて最後のひとりになるまで殺し合わせる」「え?」「殺し合わせるの。それで最後のひとりだけは学校に帰り、当たり前の生活に戻れると」「う・・・」「新世紀少年改革法案」「う、それいい」
とか、そういうそんなバカなと言えば言えるような内容なのだが、その頃の社会の風潮とか、雰囲気とかを考えると何となくそんな事態が起きてもおかしくないし、事実その方が穏やかに暮らせるのかもしれない、などと巷の大人達は考えまた、ガキ共は「いいじゃんいいじゃん、殺しあい罪にならないんでしょ?殺したいんだよねぇ、俺ら。それになんかカッコイイし、でも鍋のふたはイヤだぜ、へへ」とノリノリになって小説、映画ともに大ヒットを記録したのである。
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