いつからかずっと想っとった。
俺の隣りに居るのは和葉であって欲しいと。
「へーじー、来たったで!」
部活が休みの土日には必ず俺の部屋に来る和葉。
「誰も来てくれなんて言うてへんねんけど?」
素直になるのが嫌でつい憎まれ口を叩いてしまう。
「なんやそれ!」
「はいはい。…てお前何ベッドに寝てんねん」
俺が椅子に座ってるのを良い事に和葉はベッドに寝転がる。ちょっとは俺の気持ちも考えて欲しいんやけど。
「寝るなら自分の家で寝たらええやん」
「どこでもええやろー」
「…どこでもよぉないわ」
「…昨日あんま寝てへんねん」
「なんや、お前にしちゃ珍しいやん」
「考え事しとっ…て」
「ふーん…」
「う…ん」
だんだん和葉の声が消えていく。
もしやと思て、和葉の方を見たらスヤスヤと寝とった。
「…和葉さん?」
ありえへん。ほんまに寝てしもたみたいや。
「へ…いじ…」
寝言だとわかっていてもドキッとする。
ベッドの近くに行き和葉の顔を覗き込む。
「お前の傍に居るのは、俺だけでええのに」
届かない声を宙に浮かせて、少し悲しくなった俺はそっと和葉の髪を撫でた。
全てが自分のものになったらどんなに幸せやろうな。
せやけど、どうすればええかわからへん。
へんに傷付けて泣かせたくはない。
「俺らしくもないな」
自分の目の前で無防備に寝る幼馴染みを見て、苦笑いした。
「…今は起きんといてな」
俺だけの秘密やから、そう思って優しくキスをした。
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