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偶然という名の奇跡〜愛の記憶喪失〜
作:城ノ内 ジョウ



プロローグ


プロローグ

今日もいつもと同じ一日だった。

最近では、誰もいない家の鍵を開けて中に入ると、ただいまよりも先にこの言葉が頭に浮かんでくる。学校が終え、帰宅した現在午後五時過ぎ。季節は秋。
高校に入ってから始めた一人暮らしも半年以上経った今ではすっかり日常と化してしまった。料理を作るのも最初は面白かったが、飽き始めているのが現状である。
朝起きて、適当に朝食を取り、学校へ向かう。学校では授業を受けて、友達とふざけ合って、下校時刻に帰宅。家に帰れば夕飯食べて、風呂に入って、適当にゴロゴロして、そのまま就寝。次の日、朝起きて、適当に朝食を取って・・・。
毎日同じことの繰り返しだった。
 しかし俺は普通の高校生である。
オリンピックに出場できるほどスポーツが得意なわけでもないし、ほかに特別な身分と持ち合わせていたりしない。ましてや機関銃を爽快にぶっ放したりしたことなどあったり、見た目は子供、頭脳は大人、だったりするわけがない。たいていの高校生は俺と変わらず同じことを繰り返して毎日を過ごしているだろう。常に非日常に遭遇しているような奴はほんの一握り。ならば俺の生活にはなんら問題ないはずだ。
 大体俺は面倒くさがりで、毎日毎日おかしなことが起きてそのたびに頭を抱えなければいけない、そんな面倒な人生は勘弁。御免こうむりたいわけである。実のところ、俺はこんな毎日は嫌いではなかった。もちろんずっとこのままでいいわけないのは理解していたのだが、そんな先のことまで思い描けるような千里眼は持ち合わせていないし、高校生であるうちはこんな毎日でいいんじゃないかと思っていた。
しかしこのとき俺はまだ、知らなかったのだ。
平和と戦争は一心同体、コインの表裏だということを。戦争の先には必ず平和があり、かつ、平和の先には必ず戦争が発生することを。戦争は平和の延長であり、平和は戦争の延長であるのだ。結局何が言いたいかと言うと俺の日常という名の平和は、一瞬のうちに姿を消し、その代わりに非日常という名の戦争が新たに俺の前に姿を現したのだ。
振り返って考えてみると、おそらく、ことの発端は金曜日の放課後であろう。
小さい出来事だったが、その出来事は瞬く間に拡大してしまった。その拡大の原因は、これだけは百%言い切れる、俺ではない。












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