第3話
本はあったにしても以外と少なかった…
でっかい本棚が一つあるだけだ…ランプ片手に見渡してみるが他にめぼしいものは何も無い。
やっぱり外から見たまんまだった。生い茂る木々の森の中心にある建物。半球体の屋根に古びた外壁。木で造られているが頑丈だった。
木の魔法で作られたと思われる本棚一式も、全部木で作られている。良く作ったものだ…
そんなことを考えながら、とりあえず本を数えてみる。
本棚を照らして左上から
「1、2、3・・・19、20」
一段下がって
「21、22、23・・・39、40」
ざっと100冊あった。
最初に数えた本をとり、ランプを置いてその場に座り、開いてみる。
〔…故に操ることは魔法ではない…〕
この文が目に入ってきた。唖然とした。頭が真っ白になる感じだった。いや、真っ白だった。俺がいままでしてきたのは一体なんだったのだろうか、と…
「…ッハ!」
すぐさま俺は正気に戻って、前後の文も読み始める。
〔魔法と言うのは本来、物質を生み出し思い通りに操作することである。故に操ることは魔法ではない。古来より生み出してこその魔法であったが、現在では操るだけとなってしまった。〕
「…へぇ」
頭の中の白色は染まった。俺は興味があったのだろう、本当の魔法と書かれている力を手にしたくなったのだ。
俺は強くなりたい、誰よりも。そう思っているが学校では浮いた存在になったりして友達が出来ずにいる。どちらも手に入れたいけど、成り行き上友達を捨てた。
だから、今回もこんな力を手に入れてどうなるかは予想がつく。でも、力は手に入れたい。
そんな考えで最終的にたどり着いた結論は、成り行き任せなのだが…
考える事をやめて、続きを読みはじめた。これ以外は気になる文章もなく一冊目を読み終える。2冊目3冊目と読んでいった。ここには生み出し、操れるだけの物質が書いてある。火、水、木、石、土などはもちろん、他にもたくさんかかれている。
4冊目からは近くにあったイスに座る。ランプは机に置く。コレは興味深い内容だ。物質は組み合わせて強力な魔法にすることもできると書いてある。
「…すげぇな」
記憶に入る限り覚えていった。全部を覚えきれなくても読んでいった。
時間を忘れて読み進めると、10冊目は何も書かれていないページばっかりだった。色あせてはいるがやっぱり、何も書かれていない…
11冊目もそうだった。全て確認していき99冊目も何も書かれていない。でも、100冊目だけは違った。見知らぬ似顔絵と名前、生年月日、歿年月日、ランク、他はなんの意味か分からないが、一人一人見ていく。ページが進むにつれ気づいた…
「…これって、行方不明になった生徒達…」
その通りだろう。去年いなくなったやつの名前も書いてあった。そこからまた何も書かれていないページ。でも、最後に何か書かれてあった。ランプの明かりを頼りに読んでみる。
「汝に使命を与える。汝に能力を与える」
どういう意味か気にせず進めていく。
「過去の理、現在の理、未来の理。そして、世界の理へ」
文はそこで終わっていた。
「…なんだこれ…」
本を閉じる。そしたらに何かに包まれた。
一瞬で一面の白、見渡す限りの白の場所にいる。白と言うより…光?
そんな疑問を他所に、なにかが近づいてくる。淡く光る衣を纏っている。それは俺の目の前で止まると何か言ってきた。
「頑張って、くださいね」
突っ込んでいいかな…
何かを言おうとしたら、俺の体は後ろに動き始めた。
そして、視界が光で満たされた。 |