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Forgotten Saga 作者:水夜ちはる

第五章・革命の火種

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第6話

斜陽の王国に祭上げられた『英雄』の少女。
剣と銃と魔物と陰謀のダークファンタジー!

第五章・「革命の火種」 辺境から現れたもう一人の英雄と王都についに放たれた革命の火種の黒幕は――
第五章完結!
 レルシェルは再三吹き飛ばされ、大理石の柱に叩きつけられた。
 折れた肋骨が軋み、激痛にうめく。レルシェルは身を砕く痛みに耐えながら、立ち上がった。
 ベルナルドは歯軋りをした。彼の黒き衣は三分の一ほどが切り裂かれていた。
 レルシェルの捨て身の攻撃による効果だった。何度も何度も立ち上がり、向かっていく姿はオスカーやイリアを感心させた。だが、それもいつかは限界点が来る。すでにレルシェルの肉体は精神で動かしているような状態だ。その彼女が重くなった体を引き吊り再度突撃を行おうとする。オスカーやイリアも彼女に合わせて動いているが、この行動は彼女が突出しすぎた。
 ベルナルドの魔法が直撃する。風の塊のようなものを受けた少女は軽々と吹き飛ばされ、また大理石の柱へ向かっていく。だが、今度は硬い大理石叩きつけられることは無かった。
「相変わらず、無様な姿だな」
 レルシェルを受け止めた男の声に少女は驚いて顔を見た。無論その男はフェデルタ・コンラードである。
「フェデルタ……お前今までどこに」
「ちょっと里帰りに……な」
 フェデルタはレルシェルを降ろすとグングニールを構えた。
「まだ動けるか?」
 フェデルタの声にレルシェルは頼りない足つきながらも、眼光を強くした。彼は少女がこの世でもっとも頼りにし、そしてもっとも対抗心を燃やす男であった。そんな彼の前で弱音は吐けない。
「私を誰だと思っている? 日ごろの鍛錬はお前が一番よく知っているはずだ」
「いいだろう」
 フェデルタはにやりと笑った。だが様子を見ればレルシェルの状態はすぐにわかる。彼女に多くを求めることは無理だ。
 フェデルタはレルシェルに先んじて走り出した。彼が前衛を引き受けることでレルシェルは攻撃に専念ができる。フェデルタはベルナルドの注意を引くべく、グングニールを操ってベルナルドの攻撃を打ち落とした。
「あの男……強いな。部下にほしい」
 オスカーはフェデルタの技量を見つめ、感嘆した。
 フェデルタは一気に間合いをつめるべく突進した。その速さは傷ついたレルシェルの比ではない。
 ベルナルドはフェデルタに攻撃を集中した。集中せざるを得ないほどフェデルタの圧力は強かった。
 密度の高い攻撃にフェデルタは後退を余儀なくされたが、ベルナルドの意識と視界からレルシェルは消えていた。
「おいグングニール。いつまでも寝てるんじゃねえ。あいつを倒すのにはどうすればいい」
「……気安く呼ぶな、あれは俺と同じようなものだ。俺は強いが一人では動けない。つまりあれを持っている男を倒せばいい。あの男を殺す方法か、殺さない方法か、どっちが望みだ」
 少年の声がフェデルタの脳裏に響く。グングニールの言葉はフェデルタにしか聞こえない。いやもしかするとそれは言葉ではなくグングニールの意思そのものかもしれないと思った。
「ルクレール候ベルナルドか……そうだなできれば後者がいい」
 フェデルタが言った。
「メフィストがあの男を『食い』初めてそれほど時間は経っていない。ならば切り離すのはそれほど難しくない。そうだな、あの左腕を切り落とせ。それで済む」
「乱暴な手段だな」
 フェデルタは呆れていった。
「あれは人の身体を侵食している。それを解く方法など俺は知らないね。まあそれよりも、あのうっとおしい魔力の衣を剥ぎ取るのが先決だ。それができなければ左腕一本ですら、切り落とすのは難しいぞ。俺を使えは魔力を裂くのは簡単だが、その一瞬に切り返さねばならない。お前の腕でそれができるか?」
 グングニールの声にフェデルタはにやりと笑って応えた。
「それなら問題ない。俺一人であれば骨だがな」
 フェデルタはそう言うと投擲の構えを取った。グングニールは槍にしては小柄で投擲に最も優れた特性を示す。グングニールの持つ魔力は使用者の意思に応じて百発百中の命中を誇る。フェデルタはその特性をすでに理解していた。
「おい、俺を投げる気か。そうしたらお前の得物は……」
「心配ない。俺は俺一人ではないからな」
 フェデルタはグングニールを投げた。命中が約束されたそれは、確実にベルナルドの魔力の衣を切り裂いて行く。
「レルシェル! 奴の左腕を狙え!」
 フェデルタは瞬時に叫んだ。その声が届くか否か、ベルナルドの注意の外に居たレルシェルが、最後の力を振り絞って飛び込んで行く。その連携の速さは、この二人だからであろう。またレルシェルはフェデルタが作った好機を、寸分のためらいも無く突進した。
「はああああっ!」
 レルシェルは気合と共に剣を振り下ろす。その行動にためらいはなかった。
 銀の刃の閃光はベルナルドの左腕を切り落とした。ベルナルドとメフィストは分断される。すさまじい魔力の奔流が王宮内を駆け巡った。
 ベルナルドは膝から崩れ落ち、メフィストは石床の上に転がり落ちた。
「やっ……た……」
 レルシェルは最後の力を使い果たしたのか、彼女も気が抜けて倒れそうになった。それを支えたのは遅れてきたマリアだった。
「見事な連携だったわ。流石、というべきね」
 マリアはレルシェルとフェデルタを見て言った。
 マリアは懐から薬瓶を取り出してレルシェルを治療しようとした。
「マリア……私は後でいい。ルクレール候を先に治療してくれ」
「え……でもあなたも相当の……」
 マリアは驚いてレルシェルを見た。致命傷ではないにしろ、レルシェルの受けている傷もひどいものがある。
「奴にはいろいろ話してもらうこともあるしな。それに治療ならあれも役に立つ。気付け薬はあるか?」
 フェデルタが近づいて来て言った。フェデルタの視線の先には気を失っているセリカがいる。彼女は元々治療魔術を専門とする魔術師だ。
 レルシェルは一つ大きく深呼吸をして息を整えた。マリアを押しのけて立ち上がった。乱れた軍服を整えようとして、ぼろぼろすぎて彼女はあきらめた。
「私にはもう一つ仕事が残っている。治療はそのあとしっかり受けることにするよ。フェデルタ、後を頼む」
 レルシェルの言葉にフェデルタは理解したと頷いた。マリアは解らずおろおろとするばかりだ。
「私からもお願いします。先ほど言ったように市民との対話、それが今できるのはレルシェル、あなたしかいないでしょう」
 ディアーヌが近寄り話しかけた。
 王宮内の争いは終わり、首謀者たるルクレールは倒れた。だが、市民の活動がそれで終わったわけではない。城門の外には不平不満を爆発させた市民が何千、何万と居る。
「ディアーヌ様。先ほどの言葉市民に伝えてもよろしいでしょうか。これはおそらくルクレール候が理想としていたものに近づくことになるかもしれませんが」
 レルシェルの言葉にディアーヌは頷いた。彼女も賢明な女性だ。
「わかっています。私もルクレール候が訴えかけていたことは知っています。だが、彼ほど急進的な改革は国を滅ぼすものと考えています……が、何が正解かまでは私にはわからない。あとの政治的なことは私がなんとかします。ここはレルシェル、あなたが正しいと思う道を市民に示してもらえませんか? それが今、市民が最も納得する応じ方なのかもしれません」
 ディアーヌの言葉にレルシェルは一瞬息をのんだ。彼女の言葉にかかる責任は彼女が経験したことのない重さだったからだ。十八歳の少女が受ける重さではない。ディアーヌもそれを承知の上で言っていた。
「はい。では……私は私の言葉で市民に問おうと思います」


 暴徒と化す寸前の城門前の市民は大きなどよめきを起こした。
 城門の上にレルシェル・ド・リュセフィーヌが姿を現したからだ。彼女がその姿を現しただけで眼下に数千、数万にも見える群集の注目を集めて動きを止めた。遠目にも鮮やかな美少女が纏う軍服はぼろぼろに裂けて煤だらけだ。彼女自身もひどい手傷を負っている。だが、その瞳、表情は力強く敗軍の将の姿ではなかった。
 レルシェルは深く息を吸った。これだけの群集の視線を受けて平然としていられるわけはない。だが、彼女は心を抑える術を知っていた。
「まずはこのような高いところからの非礼を詫びる。私は北壁騎士団長レルシェル・デ・リュセフィーヌだ。この事態、ただ事でないことは言葉を用いずともわかる。だが、諸君の思い、考えは言葉を用いなければわからぬ。陛下は言葉による対話を求められている。まずは諸君らの意見をまとめ、代表者を選出してほしい」
 市民たちはあちこちでざわめきを起こした。それまで平民は政治や行政に対して不満があるとき、直接訴えることはできなかった。知己の貴族や名士を通して訴えるほかない。そこに賄賂や裏取引は当たり前のように存在していた。
「本当にそんな機会が与えられるのか」
 市民のどこかから声が上がった。
「約束する! 我が身命にかけて必ず実現させる!」
 レルシェルは強く鋭く言った。
 その声は東門から群集の中を駆け抜け、そのあと怒号のような歓声が沸き起こった。
 中には扇動されわけもわからず参加した市民も居た。だが、そのような者ですらレルシェル・ド・リュセフィーヌの言葉は心に響いたのである。
 ひとまず暴動は収まりそうにあり、レルシェルはほっと一息をついた。
 その小さな背中をオスカーは眺めながら思った。彼は機を見てこのフェルナーデを支配しようと企む野心家である。だが、このレルシェル・ド・リュセフィーヌは若く未熟でありながらも人を惹きつけ能力ある味方を集める力がある。おそらく時間がたてば、彼女を取り巻く人材は今以上に増えるだろう。そして彼女自身も大きく成長する伸びしろがある。
「厄介だな、あの娘は」
 オスカーは思わずつぶやいた。
 だが好機は近くあるだろう。ベルナルドが撃ち込んだ楔はこの王国の土台に大きく撃ち込まれた。
 もともとこの王国の基礎は白蟻に巣食われた建物のようなものだ。その腐敗に市民たちは気付いた。遅かれ早かれこの国は揺らぐ。その時に彼は動くだろう。その時レルシェルはオスカーに立ち向かうだろうか。斜陽の王国の救世主は、救世主となりえるだろうか。それとも新時代の障壁となるだろうか。
「英雄並び立たずという言葉もある。時代に英雄二人はいらぬ。今日は肩を並べることになったが、もし戦場で相見まえるとしたら俺とお前は敵同士だろう。俺はそれを望む」
 オスカーの声は大観衆の歓声にかき消されてレルシェルには届かない。おそらく彼女はオスカーとの戦いなど望んではいない。だが人と無関係に運命と言うものは流れてくるのだ。


 アンティウスはテオに注がれたエールを一気に飲み干した。
 ジョッキを叩きつけるようにカウンターに置く。常は実直でまじめな彼らしくない姿だった。
「騎士団長代理と言う肩書きを持つものにしては、いい酒飲み方じゃねえなあ」
 テオがからかうとアンティウスは鋭い目線で彼を殺した。アンティウスは茶化されるような気分ではなかった。
 ルクレール候ベルナルドの反乱から一月ほど経っていた。彼はレルシェルから北壁騎士団の指揮権を委ねられたまま、その長き時を過ごしていた。レルシェル不在の間、彼は良く騎士団をまとめていたが、ベルナルドの反乱から過激な市民の動きは活発になり多忙な日々だった。
 だが、彼が苛立っているのはそれが理由ではない。レルシェルの不在。それが何より彼の心情を波立たせるのだ。
「しかしえらいことになったもんだな。俺たち市民も政治に参加しろ? 俺たちは政治なんぞぜんぜん知らずに親父と呼ばれる歳になった。そんなやつが政治なんかに口出して良いもんかねぇ。そもそもその仕組みがわからん」
 テオは呆れたようにつぶやいた。
 ベルナルドの反乱の後、王宮は御前会議を改めて、三身分による議会を開くことを発布した。三身分とは第一に王。つまりは現在はセリオス。第二に貴族と聖職者および国家に仕える要職者。レルシェルやオスカーと言った貴族や将軍・総督などを指す。そして第三に圧倒的多数を占める市民。
 暴動から冷めた市民たちは政治に参加しろと言われて動揺した。四〇〇年以上の歴史の中、彼らは支配されるのみであり、政治に対して不満の大小はあれど干渉を行うことは無かった。彼らの政治に対する関心や興味は低く、知識に至っては皆無に等しい。それが突然政治に参加しろ、と言うことになっても戸惑うばかりであった。
「元々我が国ではすべての主権を陛下が握っていることになっている。御前会議などで貴族や大臣、将軍などが集まって様々な方針が決められるが、最終的な決定裁可を下されるのは陛下だ。まあ……今はディアーヌ様やテオドール公がその代理を行っているわけだが」
 アンティウスはエールを口に運びながら説明した。
「それでは不平等だからと、三つの身分に分け与えることにしたのが今回の裁定だ。ひとつは王、ひとつが御前会議に出席していた貴族。そしてもうひとつがそのほかの貴族や騎士、市民……と言うことだな」
 その仕組みを考案したのはディアーヌを中心に、政治学者たちが中心に取り纏めた。
 王の権利を守りつつ、これまで実際に国を動かしている貴族・大臣への配慮。そして今回のきっかけである市民たちの行動。一見、見事に取り纏めていると言えよう。だが、事実上の国権の大半を握っているテオドール公らの圧力は無視できず、実際には三者の関係はいびつな天秤上にあった。
 議会に参加する人数がそれを表している。王は一人。貴族は二〇〇名。市民からの代表選出は四五〇名と言う数字が出され、一見市民身分の発言力は高そうに見える。だが、実際は議決は身分毎に行われ、その後各身分の議決をつき合わせて法案が議決される。つまり、ある法案が王と貴族の身分で可決され、市民の身分が否決したとしても二対一で可決されてしまうのである。市民に開いた議会を行いつつも、支配者階級の既得権を損なわぬよう現在の支配者たちはこの方式を考案したのである。
 ディアーヌはテオドールらの提案を、その腹の内を知りつつも承認した。承認しなければ市民に議会に参加する席を与えることを貴族らに納得させることは難しかったし、同時に政治に慣れぬ市民に強い権限を与えることも国政に混乱を与えることになると彼女は判断していた。
 この三身分による議会制度は、各身分それぞれの期待を受けて誕生する。しかしこの制度が後に更なる政治的混乱を呼ぶことになるが、それは少し先の物語となる。
「とにかく、市民からは各地域から代表を選出して議会に参加するということだ。その選出方法は各地域でそれぞれ決めることになっているが、おそらくは有力な資産家や学者などが選出されるだろう。テオ、心配するな。あんたが代表になることはない」
 アンティウスがからかうように言った。
「そうは言ってもよ。方法はまだ決まってないにしろ、その代表を選出するのは俺たちなんだろう? 接点のない金持ちや学者が代表になるって言ってもなあ。実感がねえよ」
 テオはうんざりした顔で言った。確かに彼の意見は一般市民の大多数を代表しているだろう。
「それでは困るぞテオ。自分たちの生活に関わることだ。他人任せの今までと違い、自分の決断が全体の決断の一部となっていることを自覚してもらわねば困る」
 店の入り口から瑞々しい声が響いた。
 テオは驚き、アンティウスは弾かれた様に店の入り口を見た。
「レルシェル様!」
 アンティウスは思わず声が歓喜にひっくり返った。冷静な彼らしくない声にレルシェルは苦笑した。
「レルシェル様……もうお怪我はよろしいのですか?」
 アンティウスはレルシェルの姿を見て言った。
 彼女の美しい顔の半分は包帯に巻かれ、衣服のすそから見える肌にも痛々しい包帯が覗き見る。
「大丈夫だ。このミイラ女は悪口を言えば墓の下からでも這い出してくるぞ」
 レルシェルに続いて現れたのはギャランだった。口の悪い彼だが北壁騎士団の事務所に現れた彼女をここまで護衛してきたのは彼の好意だった。
「だれがミイラ女だ!」
 レルシェルは大声で憤慨したが、ギャランは彼女を無視してカウンターに座った。
「まああれくらいの元気になったと言うことだ。まだ職場復帰は無理そうだが、外出の許可がでたらしくてな。まずは騎士団の……お前の様子が気になったらしく騎士団へ飛んで来たらしい」
 ギャランは片目をつぶってアンティウスに言った。いつものいかつい顔が妙に緩んでいる。彼も久しぶりにレルシェルと言葉を交わしたのがうれしいのだ。
 アンティウスが驚きと喜びを足して二で割ったような顔でレルシェルを見た。
 その視線に気づいたレルシェルは、包帯で半分隠れた表情だが、にこやかに微笑んだ。
「迷惑をかけたな、アンティウス。もう少しの間さらに迷惑をかけてしまうが、卿は本当に良くやってくれていると思う。ギャランもだ。本当にありがとう」
 レルシェルの言葉にアンティウスは返す言葉を見つけられず、感動しつつもただただうろたえていた。ギャランはもう少しぶっきらぼうにテオに注がれた酒のグラスあげて答えた。


 ベルナルド・デ・ルクレールはマリアとセリカの治療により、一命を取り留めた。だが、国家反逆を企てた彼の行く末は極刑であったが、彼の思想に共感した市民の数を考えれば簡単に処刑するわけにはいかなかった。彼を指示する市民は爆発的に増えていた。彼の処刑を知れば、再び市民が爆発しかねない。ひとまず彼はワルティユの監獄に収監されることになった。ワルティユは一般的な犯罪者ではなく、政治犯や貴族などの犯罪者を収容する特殊な監獄だった。
 のちに彼を収監したこのワルティユは物語中心として光を浴びることになる。
 また、フェルナーデ王家の文献によりメフィストはグングニールやキャリバーンと同じフェルナーデ建国の英雄が持っていたという「七本の聖剣」の一つだと判明した。おそらくグングニールとフェデルタと同様に、メフィストとベルナルドは意思の疎通が取れていたものと思われる。そのメフィストがなぜ魔物化していたのか、ベルナルドはそれについて尋問されても口を開かなかった。また、グングニールもメフィストについて多くをフェデルタに語らなかった。魔物化していたメフィストはベルナルド意外と意思の疎通を撮ることはなかったが、厳重な管理と研究が必要とされ錬金術師マリア・ベネットがあずかることとなった。
 ともかく、フェルナーデ歴四一八年。このベルナルド・デ・ルクレールの反乱は揺らぎ始めていた王国に大きな揺れを加えた。貴族たちの派閥争いは目に余るようになり、市民たちは発火寸前の爆薬庫のような状態にあった。


革命の火種 <了>
一日一話のペースで更新してきましたが、ストックが減ってきたので少しペースを落とします。
なるべくペースを落とさないように頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします。
+注意+
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