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どうも、維月です。
さて、やっと旅らしくなってきました(笑)
明が、不調を訴えてます、原因は後々分かりますのでご期待を。

妖幻抄―8章―
作:維月十夜



海を越えて


頭が、痛い。
それに、時折目もかすむ。
風邪、だろうか?
いや、そんなはずはない。
今まで、一度も雨には当たっていない。
明は、一頻りに目を擦った。
「…る、明?どうした」
「え!?」
呼ばれていたことに、気づかなかった明は、慌てて氷雨の方をふり向いた。
「お前、なんか顔色悪くないか?少し、休もうか?」
「え、いや…大丈夫だが、寝不足なんだろう、きっと」
明が苦笑ぎみに言うと、氷雨も『実は俺も何だ』と笑った。
「キュ―――ルルル…」
先を歩いているヨミが、申し訳なさそうに啼いた。
「別に、お前を責めちゃいないんだぜ?ただ、寝不足だって言っただけなんだ」
「氷雨、それ、フォローになってないぞ」
立場のなくなったヨミは、明の上着ポケットに、潜り込んでしまった。
ポケットから顔を覗かせ、弱々しく鼻を鳴らすヨミを、明は指先で撫でてやる。
「お前のせいじゃないよ、気にするな」

 村を出て、幾月かが過ぎていた。
始めのうちは数えていたが、それは、やがてすぐに、意味をなくした。
山中を歩くうちに、二人は清流を見つけ、そこで一息つくことにした。
「っ冷たい!こら、ヨミ跳ねるんじゃないっ、ほら、氷雨のとこ行ってこい」
「なっ、なんでだよ!冷てぇ、こらやめろっ!」
そう言っているが、げらげらと笑いながらなので、全く説得力がない。
明は、ぶり返してきた頭痛に、一瞬顔を顰めたが、気取られないよう、すぐに、表情を戻した。
「もう、早く行くぞ。日が暮れる前に山下りねぇと」
「うん、おいで…ヨミ」
ヨミは、身震いして水滴を払うと、明の頭に乗った。
頭が、痛い。
さっきよりも、痛みが増しているような気がする。
視界が、ぼやける。
やはり、風邪なのだろうか?
そういえば、熱っぽい気も、しないではない。
一方氷雨も、明の異変に、思いを巡らせていた。
(あの時…明の気配が変わった、あれは…間違いなく、本物の妖の気配だった。おふくろの血のせいか?けど日中、姿は半魔のままだ、どうなってンだ?)

 二人は山を下り、砂塵の舞う、荒野を歩いていた。
すでに陽は翳り、あたりは、薄暗くなっていた。
「ん、血の匂いだ…近い」
氷雨は風の中に、濃厚な血の匂いを感じて、鼻の頭にしわを寄せた。
「氷雨!あれ見ろ、誰か倒れてるぞ!」
氷雨は、顔を上げる。
明が指をさした先には、人影が、横たわっているのが見えた。
「あれか、行くぞ明っ」
「うん!」
























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