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推理

字を書くときミミズがのたくった字を書くなと父に言われたその父の字が読めない

作者: 山目 広介

 幼い頃、習字に行っていた。

 父に言われたことがある。力が弱くて線すら真っ直ぐには引けなかった私の書く字。

 それを見たのか、ミミズがのたくったような字を書くな、と言われた。

 その記憶が酷く鮮明に残っている。


 あるとき、メモが残っていた。

 父からだ。

 メモを読む。

 ………………

 メモを読む?


 ぱっと見、達筆なように見える。

 しかし、実際には違う。

 つながった字は読みづらく、一つの字を特定するのも大変だ。

 もはやこれは古文書の解読だ。


―― 解読開始 ――


 まず平仮名はまだ分かる。誤字脱字があっても前後から解読可能だ。たぶん。

 次いでカタカナ。

 例えば「ツ」は上の部分を書き始めに高さを揃える。「シ」だと左側を揃えたり。

 しかし、こいつは両方が斜めに、しかもだ払わない……

 どっちだよ。

 「リ」や「ソ」も区別が着かない。

 まあ、たぶん前後から判別できるだろう。

 動詞。これは文脈から推測や予測が可能だろう。

 そして名詞。

 これがなかなか困難だ。

 文脈が分かればなんとかなるかもしれない。


 ………………


 何故こんなに悩むのか。

 漢字を途中で分からなくなるのか、横棒が多かったりとかするのだ。

 まだそれはいいほう。

 こんなイメージだとなんか五芒星があったりする……

 どうしようか?

 読めない!

 部首や旁でなんとか考える。

 平仮名や片仮名も勘違いしていたのか文脈が分からない。





 結論。無理。











 更なる事実。

 父にメモを読ませる。

 父、メモを読む。

 メモを読む?


 ………………


 読めなかった……

 マジかよ。


 そして何が書いてあったのか、謎なメモが残った。

 まあ、ゴミだ。

 よって捨て去った。




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[一言] メモの意味ねぇよ!w
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