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◆第三話◆



『メリークリスマス』


静かな夜、健やかな寝息を立てて眠る子供たち。


サンタクロースはそんな子供の枕元に赤いリボンのプレゼントを置きました。


子供達にプレゼントを送るサンタクロースの表情は、とても穏やかで優しいものでした。


深い愛情を感じさせる暖かい眼差し。

雪だるまはそんなサンタクロースを見て心が温かくなるのを感じました。


――あの子、明日の朝になって、あのプレゼントを見たらどんな笑顔を浮かべるのかな?


そう考えると楽しくて仕方ありません。


ニッコリ微笑むサンタクロースにつられ雪だるまも、ニッコリ。心はホッコリ。
優しい気持ちが胸一杯に広がりました。



――みんな幸せそうな表情で寝ているなぁ……

雪だるまは窓越しから部屋の様子を覗きました。

フカフカのベットで眠る子供、すぐ傍には父親と母親も寝ています。


実に幸せそうな表情の子供の寝顔に雪だるまはある想いを抱きました




――いいなぁ……、ボクも―……っ! うわぁっ!

いつの間にか遠くの空は明るくなってきました。

まばゆい朝日が差し込みます。

あまりの眩しさに雪だるまはびっくりしました。

『いかん、いかん、夜明け前に仕事を終わらせないと!』


サンタクロースは慌てた様子でソリに乗り込みました。


――間に合うの?

雪だるまは心配そうに尋ねました。


『なぁーに、大丈夫じゃ!』

サンタクロースはニッコリ笑いました。


気が付くと雪は止んでいました。
そのせいか少しずつ温かくなり、雪だるまの身体は溶けだしてきました。



ポタポタ滴る汗、それでも、雪だるまは一生懸命サンタクロースの仕事のお手伝いをしました。


『何とか、終わりそうじゃあ。あとは、ピーターという男の子だけだな』

サンタクロースはそう独り言の様に呟きました。


――本当? じゃあ早くそのピーターって子の所に行かなきゃ!


雪だるまはそう急かす様に言いました。


『慌てるでない。その前に、もう一人プレゼントを贈らないと……』

サンタクロースの言葉に雪だるまは首を傾げました。


――えっ?

キョトンとする雪だるまを余所にサンタクロースは白く大きな袋に手を入れました。



そうして、その手を雪だるまの前に差し出しました。


――うわぁっっ!

サンタクロースが差し出したしたのは丸い光の玉でした。


朝日よりもまばゆい輝きに雪だるまは思わず目を閉じました。


『心優しい雪のボウヤよ、これは私からのプレゼントじゃ……自由に歩き回れる丈夫な足、太陽の光を浴びても溶けない身体、何より心安らぐ家族……さぁ、お行き』



どこか遠くの方からサンタクロースの優しい声がしました。








『ブラウンさん、おめでとうございます! 元気な男の子です!』


聞き覚えのない中年女性の声が聞こえてきました。


――ど、どこ?


よくわからない場所に居る事に不安になり泣き出してしまいました。


「オギァ! オギァ!」



――どこ? ここ? 怖いよ……!


手や足をバタバタさせて泣きわめきました。

『はじめまして……元気な泣き声ね?』

そんな彼に誰かが優しい声で呼び掛けます。


ベットの上に横になり、優しい笑顔を浮かべる女性。ハチミツ色のふわふわの髪をした綺麗な女性です。



「……ヒック……ヒック……」

――なんだろう……? すごく安心する……


不思議とそう思いました。

「ご家族の方どうぞお入り下さい」


中年の女性がそう告げると背の高い男性と小さな男の子が入ってきました。


女性と同じハチミツ色のふわふわの髪をした可愛い男の子です。
けれど、緊張しているのか表情が強張っていました。

「ピーター、いらっしゃい……あなたお兄ちゃんになったのよ……?」

女性はそう手まねをしてピーターに呼び掛けました。


ピーターは何も言わずゆっくり足を進めました。



「……可愛いでしょ?」


女性の傍にある小さなベットに寝ている小さな赤ちゃん。



ピーターは暫く黙って赤ちゃんを見ていました。


小さな手に小さな足。けれど、一生懸命動いています
ピーターはそんな小さな手に指を伸ばしました。

すると、ギュッと指を掴み口にくわえました。


その姿にピーターの表情は明るくなりました。


「うん! 可愛いね! 」
ニッコリと愛らしい笑顔を向けて答えました。

「ママ、ありがとう」


ピーターの言葉に目を潤ませながらも優しく微笑みました。


「ティファ、本当にお疲れ様、そして、ありがとう」
背の高い男性も目を潤ませながら言いました。


「イヴの日に赤ちゃんが生まれるなんて最高のプレゼントだよ」


そう言って男性は赤ちゃんの顔を見ました。



――なんだろ……、すごく安心する……よく思い出せないけどボク、こーゆーの望んでいた気がする……



「イヴの日に生まれたから名前は“イヴ”にしよう」
男性はそう言いました。


「イヴ……?」

女性は繰り返します。

「そう、イヴ。みんなに幸せを与える優しいこの日と同様に周りの人間に幸せを与える事ができる優しい人になります様にって……」

男性は赤ちゃんを抱き上げて言いました。



「イヴ……素敵ね」

ニッコリ微笑みました。



窓の向こうには雪の白とクリスマスのイルミネーションが光り輝いてます。


今日は、クリスマスイヴ……世界中全ての人が幸せになれる日です。





Fin
こんばんは〜☆初のイベント小説です!いかがでしたか?私の中では、ほのぼのした雰囲気が浮かんだのでなるべく童話やアニメーションをイメージして執筆しました。しかし、いやぁー童話って難しいですね(>_<)全く書き方が分からなかった……そもそも、小説との違いを分かっていないッス(……そんな奴が書いていいんですかね……(^▽^;)ちなみに、童謡『慌てん坊のサンタクロース』を聞いてこの作品は誕生しました(笑)しかし、ピュアじゃない私が童話を書くなんて正直心苦しかった……(苦笑)一人でも優しい気持ちになって頂ければ嬉しいです(^-^)
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