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奇術愛好家オマケ
作:ぺロコ


肌寒い朝、いつものように学校で新聞を開き、思わずタメ息をついてしまった。
朝刊にデカデカと載っている文字を読むと、どうしても悔しくなる。



『インターネットのオフ会で殺人事件! 犯人はあの奇術師の孫娘』



昨日、軽い気持ちから参加した『奇術愛好家』のオフ会は、予想もしなかった出来事がとにかく続いた。


鈴木財閥のお嬢さんがオレのファンだと知った。
探偵くんの謎はますます深まった。




そして何より、人が死んだ。オレの目の前で。





『止めたかったよ、今回の悲しい殺人は……』




そう悔しそうに呟いた小さな名探偵には、フォローを入れておいた。
だがしかし、オレなら止められたはずだ。おそらくは。

探偵くんは本当に風邪で倒れてたし、しょうがないんだ。
でも、でもオレは、マジックをやってる時も目の前で見てた。

「それ、イカサマですよ?」
と言うことだってできたんだ。

それなのに、オレは何もしなかった。言わなかった。







「何してんの? 快斗!」
「あ、青子か。見て分かんねぇのか? 新聞読んでんだよ」
「それにしては何か暗い感じがしたけど……。あ、この事件かぁ」
「青子も知ってたのか。意外だな」
「何よ、失礼ね! 青子だってちゃんとニュース見てるもん!!」

この事件に、キッドが関わっていたことは伏せられている。
きっと、あの小さな探偵くんも何も言わなかったんだろう。


「でも、快斗もショックだよね。春井風伝さんのマジックも好きだったもんね」
「あぁ……」


オヤジと同じで、常に温かいマジックを披露していた春井風伝さんは、ごくたまに、ドキドキさせられるマジックを披露したりして、小さい頃感動したことを覚えている。
だからこそ、彼の孫娘がそんな犯罪に手を染める前に止めたかったのだ。




「………」
「あれ? 何で青子がそんなに暗い顔してんの?」
「だって……そういう風に人を殺しちゃう前に、誰かに言うことも出来なかったのかなって思ったら、悲しく、て……」


優しい、優しい青子。
何も、青子が悲しくなる理由なんか無いのに、こうして泣きそうな表情になる。


POM☆


「えっ!?」
「ったく、青子がそんなこと思わなくてもいいだろ? そりゃ、田中さんが人を殺す前に誰かに言ってたら変わってたかもしんねぇけどさ」

バラを出して渡しつつ青子に言う。

「そうだけど……」
「だぁぁぁっ! 泣くんじゃねぇよ、朝っぱらから! ……悪かったよ、こんな記事読んでてさ」
「え、別に快斗は悪くないよ。青子が勝手に感傷的になっちゃったから……。バラ、ありがと」

ちょっと涙でうるんだ瞳で笑おうと努力している青子の表情は、さっきよりも多少ではあるが明るくなっていて、ホッと安心する。


「きっと、ちゃんと罪を償ってくれるよね」

オレが『弱い』顔が目の前でコロコロと表情を変える。

「あぁ、きっと」

そう言うと、満足そうというか安心した顔でバラを見つめた。
こういう所は幼いなと思う。






「あ、そうだ快斗! 宿題見せて! 昨日寝ちゃって出来てないの……」
「お子様だな、青子は」
「お、お子様じゃないもん!」
「いいゼ、貸してやるよノート。この優しくてカッコいい快斗さまのだぜ? ありがたく思えよ?」
「ありがとう、快斗! あ、だからって授業中寝ちゃダメだよ?」
「うっせー!」

「それと……」
「え?」



「快斗も気にしちゃダメだよ? じゃ、ノートありがと!」



こういうところはすぐ気づく。
でも、青子に言われてさっきまで心に何か、のしかかるような物を感じていたのが、軽くなっているのに気づいた。


「ハハ、現金だなオレも」



誰かにフォローを入れてもらいたかったのだろうか。
まだまだ弱ぇなぁ……。青子がいてくれてよかった。心からそう思える。


肌寒い朝なのに、温かい気持ちになれたのは、きっと青子のおかげだと思う。
サンキュ、青子。

口には出してやんねーけどな。


【書いちゃったよ、オマケ!】(←やっぱりタイトル?)

こんにちは、ペロコです。実は日曜日が模試だったりしますが、こうやって小説かいてます。
危険だなと思いつつもやめない辺りがアホです。

☆タイトルを見ても読んでも分かるように、奇術愛好家その後。『キッドside』版。
ちょーっとシリアス気味ですけど、まぁコレはコレで。あぁいう事件でしたしね。

☆実は、1年前の今日スタートしたんですよ。『キッドside』が。ということで書いたんです。
どの話にもオマケはあるのに、奇術愛好家だけ書いてなかったんですよね〜。何で書いてないのかは自分でも分からない(というか覚えてない)んですけど。
とりあえずは、『キッドside』をたくさんの方に読んでいただけた感謝とお礼、そして1周年記念(コレはあんまり関係ないか?)を込めてありがとうの気持ちです。本当にありがとうございます!!

☆その『キッドside』ですが、本当にたくさんの方に「続きを!」と言うコメントをいただいて、かなり喜んでいます。ね、快斗? 
「おうよ! みんな優しいんだな。温かいメッセージをこんな作者にくれるなん……ゴフッ」

『こんな』と言ったので、排除。お見苦しいところを……(汗)
実は、考えてるんですが、難しいんですよね〜。

「なっ! それでは私の活躍はどうなるのです!?」
復活早……。しかもキッドだし。
「どういうことですか!?」
ま、それはこっちの事情なのよ。頑張るつもりだけどね。
「そ、そんな……」

POM☆

あ、スネた。

☆えっと、逃げた(というかスネた)ので、追いかけてきます! また意味不明に快斗に乱入されてスイマセン。
この話のこと何にも書いてませんが、読んでそのまま受け取ってもらえたら……いいんだと思います。
では、追っかけてきます! 感想をいただいた方には、お返事は逃げた罰としてキッドに書かせますので。

それから、ただ今平次・和葉執筆中です!

では! これからもよろしくお願いしますね。
ドドドド……(←鈍足)













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