15☆夜明けのあとは..
今はすっかり明るくなった。
きれいな晴れ晴れとした景色
とても美しい。
オレと蘭は
家の前に立っている。
風も少し吹き弱った。
とりあえず蘭がピスコを殺した理由が
わかった。
そして,蘭がピスコを元のいい人に
戻したい気持ちもわかった。
ピスコのことを話していた時の蘭の表情は
とてもさびしそうだった・・・・
ちょっと切なかった。
今はとても明るい。
その明るさ蘭とは違う..
蘭はさびしそうにうつっているように見えた。
そして,悲しい瞳をしていた。
オレはしゃがみこんでいる。
下から蘭を見上げて見ると
よけい悲しみが伝わってくるような気がする・・・・
なんでだろか?
微妙な沈黙の時間。
ただ過ぎていくだけで
何も変わらないまま。
コナンは沈黙を打ち破った。
「なぁ・・・・ところで蘭はなぜここに来たんだ?」
「哀ちゃんに言いたいことが、あるから
博士の家へ向かっているのよ。そこで新一あなたが
家の前でうつむいていたのよ…」
「灰原に一体何の用なんだ?
アイツに危害を加えるつもりか?」
「違うわ..哀ちゃんに真実を伝えるだけ。
私が組織のあの方だということを
伝えたいの・・・・
元組織のメンバーとして・・・
そして今までシェリーを怖がらせていたから・・・」
蘭はさっさと博士の家へ行った。
しかしコナンが、博士の家へ行くのを
止めた。
「蘭・・・灰原に真実を言うのは止めてくれ..
アイツ蘭のことを明美さんと
重ね合わせているんだ..
蘭はアイツにとって明美さんのように失ってほしくない
そんな存在なんだ!」
「だからなんなのよ?」
「灰原はきっと蘭のことを信頼しているんだ..
もちろん明美さんのように、
白い心をもっていると思っている。
そんなイメージが抱かれている蘭が、
組織のあの方だなんて知ったら
灰原は自分を追いつめてたりして・・・・・」
プスッ・・・・
コナンは急に倒れた状態になった。
蘭はコナンの腕につけられている
時計型麻酔銃で、
コナンを眠らせた。
幸い蘭が麻酔銃で、コナンを眠らせたところは誰も
見ていない。
コナンと蘭を目撃した人も居たようだが、
あまり気にしなかったらしい。
「悪いわね‥新一
あんたは口で言っても
聞きそうにないからこうするしかないのよ…。
私だって哀ちゃんいや志保ちゃんが
今どれだけつらい思いをしているか
知っているのよ…
志保ちゃん、あなたの両親は組織の中での研究を
行っていた。
そして研究中の事故で亡くなった。
いや、正確にはあの女に利用されて
殺されたって言ったほうがいいかな?
しかも志保ちゃんは
かわいそうなことに真実を
知らない。
かけがえのない存在をすべて失って悲しい気持ちも
わかるわよ・・・・」
蘭はコナンを見ながら独り言を言っている。
そしてコナンを新一の家に
置いていった。
新一あんたの気持ちも
わかるよ…
志保ちゃんをこれ以上悲しませたくない気持ちは
とてもわかるよ…
すべて私が悪いのよ・・・
私があの方でなければ
こんな真実を哀ちゃんに話さなくてすんだのに・・・
彼女には研究のことも聞きたい。
あの子は両親の研究を引き継いでいるから
何か秘薬について
知っているかもしれない..
私も志保ちゃんと会う最後になるかもしれない。
そのついでに私が組織のあの方だと
伝えたい。
窓の隙間から、小さな風が入ってきた。
私の髪は少しなびいた。
風は今、とても小さい。
でもこれからは嵐のように
激しく私達の周りに吹いていくのだろうか・・・
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