12☆それは真実
今小五郎は、沖野ヨーコの番組を見ながら
1人で盛り上がっている。
蘭は陽気な小五郎がうらやましい..
今の自分とは違う。
私は組織のあの方・・・
=新一の敵
今まで新一を騙し続けた。
ピスコを殺すようにジンに命令した。
すべて私が悪い・・・・
私のせいでピスコは死んだ。
これで良かったのだろうか..
今からだけど後悔している..
蘭は悲しそうな顔をしている。
今にも泣きそうな顔・・・
蘭は自分の部屋へ行った。
蘭の後ろ姿はとても寂しいものを感じた。
小五郎は決してその姿を見逃さなかった・・・
テレビの電源を消した。
そして蘭の様子見に行った。
蘭は部屋でうずくまっている。
コナンはまだ薄暗いアジトの中。
自分の疑いを晴らすためだけに
組織のアジトへ行った。
新一ってこういう捜査するのが好きなのね。
少しの可能性にかけて私を信じているんだね・・・
でもいくら私を信用していたとしても
疑いなんて晴れるわけないのに..
私がピスコを殺したみたいなもんだから・・・
蘭が部屋で組織のことを悩んでいる時に
小五郎は慌て蘭の部屋の前へ行く。
トントン
「蘭、オレだ!」
ドアをノックしたのはお父さんだ。
私は部屋のカギを開けようとした。
「いやカギは開けなくていい。」
「お父さん..何の用?」
「なぁ・・・コナン見てねぇか?」
「私も見てないけど・・・」
「そうか・・・・
最近コナンの顔見てねぇな。
どこ行っちまったんだ・・あのガキは・・・」
新一は私があの方としての組織に貢献しているという
疑いを晴らしに行ったの。
そんなこと絶対に言えない。
たとえお父さんでも組織の事は言えない。
私は黙ってうつむいた。
お父さんは私のことを心配してくれた。
「蘭、何黙り込んでいるんだ!」
「ううん…別になんでもないよ・・・」
「そうか・・・様子が変だぞ・・・」
「本当になんでもないって。。」
蘭は絞ったような声だった。
小五郎は一旦間をあける。
「コナンのこと・・・心配か?」
「うん・・・心配だよ・・・」
そんなの当たり前じゃないの・・・
こんな暗い時間まで私のために捜査なんて
やっているお人好しの新一を
ほぉっておけるわけないじゃない。
「オレも心配だ!
コナンとはいろいろと思い出があるからな・・・
あのガキ結構使えるし、
おもしろかった。
事件の犯行現場コナンを殴るのが
当たり前みてえなもんだったもんな・・・
そんな楽しみもなくなっちまったな・・・
ちょっと寂しいんだ。
悪いな。蘭」
ドアごしでしゃべりかけてきた小五郎は、
蘭の部屋の前から去った。
お父さんも新一いや、コナン君のこと
心配しているんだ。
「痛・・・・」
私は腕を押さえた。
昨日の傷がさらに痛む。
罪人の証となる痛々しい傷がよみがえった。
新一も私のせいで肩に傷を負った。
また人を1人傷つけてしまった・・・・
ピスコだってそう..
彼を殺すのが正解だと思っていた。
ピスコを殺す以外に方法がなかった・・・
そして自らの手は汚さずにジンに
殺すように命令してしまった・・・
私はどこまでも卑怯だ。
新一は今も組織のアジトの中。
きっと…
きっと…新一もウォッカの机の中に
入っている日記を見て
しまっただろうね・・・
その日記の内容の一部には、
『今日はあの方の命令で兄貴はピスコを殺した。』
って書いてあるところを見てしまったよね・・・
でもそれは事実。
新一はこんな私のことをどう思うのだろう
ーー組織本部ーー
コナンはなんどもなんども
ウォッカの日記を読み返していた。
何回読んでも日記の文字は変わらない。
蘭がピスコを殺すように命令したことが
書いてある。
オレは自分の目を疑った。
しかし文字が変わらないのは
当然である。
そんなことはわかっているが、
蘭がピスコを殺害を自ら命令したなんて、
信じたくなかった。
オレにはおさえきれない感情があった。
「くっそぉ・・・・」
壁を思いっきり蹴った。
この夜中コナンがあまりの悔しさに
絶叫したことなど誰も知らなかった・・・
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