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縁がわかる男

作者:山野つつじ

 今日で会社を無断欠勤して三日になる。

 一度も外にでていないし、電話にもでていない。俺を訪ねて来る人もいない。

 なんでそんなことをしてるかって?

 まぁ、話せば長い話しになるんだけど……。


 最初に「あれ?」って思ったのは小学校二年の時だったかなぁ。

 街ですれ違う同じ年頃の女の子が俺とすれ違ったわけよ。

 今まで見たことなんかない女の子だったんだけど、すれ違ったとたんに「あっ……」って思ったわけ。

 その「あっ」っていう感じは、う~ん、なんて言ったらいいのかなぁ……。

 んでさ、その翌日に先生が黒板の前で紹介したのがその女の子で、俺の隣の席にやってきたんだけど。

 その時はまだそれが何だってことなのかわからなかったんだけど、予感みたいなものに近いっていうのかなぁ。


 ん?まだ俺の言ってることよくわからない?

 じゃあさ、違う出来事を話すよ。


 俺のおふくろは、いわゆる世間で言われるところのバツ1って言うヤツなんだ。

 んで、俺が高校三年の時にバイト先にきた客でさ、俺がレジ係してるところにやってきた男がいて、小学校二年の時の女の子とすれ違った時と同じ感覚の「あっ……」ってなってさ。

 んまあ、その男が今の俺のオヤジになってるわけなんだけど。

 そういう感じでさ、これから俺と縁がある相手に会うと「あっ……」ってなるわけよ。


 あ、それからこんなこともあったっけ。

 交差点で信号が変わるのを待ってる時に、手前の信号で止まってる車の一台に「あっ……」ってなったんだけど。

 案の定、俺の前の信号が変わった時に、その車俺に突進してきて轢かれちゃったんだけど。

 んまあ、その時は足の骨折なんていうおまけもあったんだけどね。


 ああ、それでなんで家に三日も閉じこもってるかって?

 それがさ、三日前の朝、ちゃんと会社に行こうと思ってたわけ。

 朝のニュースをコーヒー片手に見てたんだけど、画面にすんごい人相の悪い男の顔がでてさ。

 俺、画面を見てて「あっ……」ってなっちゃったわけ。

 アナウンサーがなんて言ったと思う?

 「凶悪殺人犯逃走中」だってさ。


 ガチャガチャ……と誰かが俺のアパートのドアノブを回している。

 ああ、遂にきたか……。

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