第三話:最初の指令
「じゃあ最初の指令を出すね」
自分で発明した遊びで皆と遊ぶみたいに楽しげに言った。
(他人の命が掛かっている勝負・・・とんでもない内容に決まってる)
今まで起きた事が現実だと分かり始めた数名の人は冷静に考えていた。
「最初の指令は、三時間以内に今いる夢組の誰か一人の夢を叶えてください」
さっきの楽しい感じを引きずったまま言った。
「・・・・」
夢組に不思議な空気が流れた。
(これが命を掛けた勝負の内容・・・こんなので人の命が無くなる・・・)
「ちなみに殺される人は キダチ ユウト君です」
あっさりと言った。
(誰だ・・・)
夢組全員が同じ事を思った。
「知ってる人は居ないね?じゃあ殺す人決定」
楽しくてしょうがないのか半笑いのまま言った。
「じゃあ勝負開始」
そう言うとクラスにあるテレビが付いた。
「アト サンジガンデス」
ロボットが喋った用な音が教室に響いた。
「じゃあ頑張ってね」
そう言うとスピーカーから音が消えた。
「何なんだ・・・」
自分が呟くと周りが騒ぎ始める。
「何なんだアイツ」
「何が始まってるんだ」
やっと今起きている事が現実だと分かった人達の騒つきが無くならない。
「黙れ」
今までおとなしく現実を受け止めていた田代さんが怒鳴った。
すると周りが一瞬にして静かになった。
全員田代さんの体格や雰囲気で感じ取ったのだろう。
「皆騒ぐのは分かるけど今は卒業生の言った通りにしよう。赤の他人だけど人の命が掛かってる」
皆に伝える用に言った
「そうですね、皆さん冷静になりましょう」
岩隈さんが言った。
大人の二人はすでに冷静に物事を解釈していた。
「それでは皆さんの夢を教えて下さい」
岩隈さんが言うと続々に口を開く。
「俺の夢は歌手としてプロになる事」
胸を張って言った。
しかし名前も知らないし初めて見た人だった。
自己紹介の時にはまだ頭が整理出来ていなかったので聞いてなかったのだろう。
見た目はバンドのボーカルをイメージさせる服装と髪型だった。
「私の夢は自分のクレープ屋を開く事です」
恥ずかしがりながら言った。
(この人も知らないぞ)
不思議に思いつつ周りを見渡すとまだまだ知らない人が一杯いた。
それだけ頭が着いて来て無かったのだろう。
(とりあえず特徴だけでも覚えて置こう)
知らない事が罪悪感に感じた。
見た目は賢い感じに見えた
次々と皆が夢を喋っていくが、自分は夢より見た目や特徴を覚えるのに必死だった。
そして自分の番になった。
「自分の夢は・・・」
言葉に困った。
(俺の夢って何だ?)
心の中で考えたが思いつかなかった。
「自分の夢は・・・まだありません」
それ以外の言葉が思いつかなかった。
周りからの視線が恐く感じた。
「無いなら仕方無いよ、そんな事より誰の夢を叶えるのが良い?」
岩隈さんが皆に聞いた。
「加藤のが一番良いんじゃない?」
そう言ったのは田代さんだった。
(加藤の夢・・・聞いて無かった)
又聞きそびれた。
「俺ですか?」
見た目は悪い感じの加藤も田代さんには頭が上がらない用に感じた。
「お前だよ」
今の会話で二人は何か感じた用だった。
「そうだね加藤君の夢が一番良いかもね。」
岩隈さんが言った。
周りの人達もうなづいていたから、自分も内容が分からないまま周りに合わせた
「じゃあ早速始めようか」
加藤がそう言うと周りの人達が端に除け始めた。
「お願いします」
見た目では考えられない丁寧な言葉使いだった。
加藤の目の中には田代さんと自分が居た。
すぐ様自分は端に除けた。
田代さん、加藤、両者の雰囲気が一気に変わった。
「時間も無いしさっさと始めるか」
田代さんが言うと負けじと加藤も
「お願いします」
丁寧な口調の中にも強さが感じた。
(これから喧嘩が始まるんだな)
心の中で自分なりに解釈出来た。
加藤の夢それは
「強い奴と喧嘩したいんですよ・・・田代さんみたいな人と本気で」
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