第十一話:人捜し(LAST)
「おぃ起きろ」
桜木の大声で俺は起きた
「何だよ、お前」
俺は爆睡していたので、何でココに居るかすら忘れていた。
「さっさと起きろ。山登るぞ」
桜木の一言で、やっと昨日の出来事を思い出した。
「あぁ・・・山登るんだったな」
俺はまだ完璧に頭が回っていなかった。
「お前が言ったのに、お前が忘れてんのかよ」
桜木が言うと山本は笑った。
「じゃあ、ちょっと待ってろ準備するから」
俺はそう言うと、身支度を始めた。
「よしっオッケー!じゃあ行くぞ」
俺がそう言うと、二人もうなずき、部屋を出た。
そして、ホテルのロビーで手帳を見せ、さっそうとホテルを出た。
「登る前に何か買っていくか?」
俺が言うと、二人も賛同した。
そして、近くのコンビニに入った。
いつも普通に来ているコンビニと何も違いが無いが何故かテンションが上がっていた。
「なぁ何買う?」
俺が二人に聞くと、二人はクスクスと笑い始めた。
「お前って単純だな」
桜木が言うと、俺は耳が真っ赤になった。
俺達は色々と買い終えると山に向かった。
そして、10分ぐらい歩くと、山の目の前まで来た
「やっぱデカイな」
何度見ても唖然とする程の大きさだった。
「じゃあ登りましょう」
山本が言うと、俺と桜木は我に帰って登り始めた。
登ってる最中も、くだらない話しで盛り上がる。
そして、7キロぐらい歩くと、桜木が疲れ始めていた。
「お前大丈夫か?」
俺は桜木に聞いた。
「バーカ!心配すんな気持ち悪い」
桜木が疲れているのは見て、すぐに分かるが見栄を張っていた。
「そうか・・・」
俺は心配したが、桜木と口論する程、俺も余裕がなかったから、しょうがなく納得した。
そして、半分に到達した頃、誰も口を開こうとしなかったが山本が、口を開いた。
「そろそろ休みません?」
(やっと言ってくれたよ)
俺と桜木は安心の表情になった。
「じゃあ休憩するか」
誰にカッコ付けてるのか分からないが、俺は余裕な感じで言った。
「皆が言うなら、休むのも良いかな」
桜木も同じ用な感じで、余裕なフリをしていた。
「じゃあ、あそこの岩にでも座るか」
俺が言うと、一斉に岩に座り始めた。
そして、コンビニで買った物を軽く腹に入れた。
「結構しんどいですね」
山本が言うと、さっきの強がりとは逆に、俺と桜木は、うなづいた。
そして、軽く休憩したら又、登り始めた。
最初の時とは違って、景色を見たりする余裕が出来ていた。
そして、頂点が見え初めて来た。
「頂点が見えたぞ」
俺が言うと、二人の顔が笑顔になった。
それからは、3人同じ速度で、横に並ぶ用に歩いた
そして頂点まであと一歩になった。
『せーの』
一斉に頂点に立った。
すると、俺達3人は膝から崩れる用に倒れた。
そして、一息突くと又、立ちはじめた。
そして、あの大きな木に近づく。
すると、木の下に誰か居る。
「あれ誰だ?」
俺がそう呟くと、二人も木に近づく。
見た感じは、30を過ぎたぐらいで、ごく普通の服装をしていた。ヒゲを生やしてるというより、剃るのが面倒で、タダ伸ばしている感じだった。
「あのぉ・・・」
俺が話し駈けた。
すると、こっちを振り向いた。
「何か用ですか?」
嫌な感じはしなかったが何か片手間に返された気がした。
「何しているんですか?」
俺は丁寧に聞いた。
すると相手は、座っていたイスから腰を上げて、タバコに火を附けながら言った
「絵を描いてるんです」
相手はそう言うと、少し絵を見せてくれた。
絵は全て、桜の絵だった
俺は不思議に思ったが、絵の凄さに驚いた。
俺は良く分からないけどあきらかに有名な人が描いた絵より、迫力を感じた。
俺だけでは無く、桜木も山本も絵を見て驚いていた
「凄いですね」
俺は感動したまま言った
「これぐらいなら、挙げるか?」
相手はタバコを吸いながら言った。
「えっ」
俺はビックリした。
「これぐらいなら、毎年描けるから別に良いぞ」
相手はそう言うと、加えていたタバコを消し、携帯灰皿に入れた。
「いやぁこんなに凄い絵貰えないです」
俺は欲しかったが、もったいない気がして、受け取らなかった。
「そうか・・・」
相手はそう言うと又、絵を描き始めた。
「あのぉ・・・あなたはヤマナカ ショウタさんですか?」
俺はやっと本題に入った
「どうして、知ってるんだ?」
相手はビックリしていた
「あなたは夢組の卒業生ですか?」
俺はとうとう、聞いた。
「あぁ・・・」
相手はコクリと、うなづく。
「一緒に、母校に来て下さい。あなたが来ないと、1人の人が死ぬんです」
俺が言うと、相手は困惑していた。
「お前イキナリ何、言ってんだ」
相手は軽く怒りながら、俺に言った。
「あのぉ・・・俺達も良く分からないんですが、とにかく人の命が掛かってるんです」
俺は相手の目を見ながら必死に言った。
「分かりました」
相手は軽く間を置いたが納得してくれた。
「アリガトウございます」
俺が言うと、桜木と山本も頭を下げた。
「じゃあ、ちょっと待って片付けるから」
ヤマナカさんはそう言うと、絵の具や筆などを片付け始めた。
片付けを待っている中、俺達3人は景色を見ていた
「ヤッホー」
桜木が急に言うと、俺と山本も笑いながら言った。
『ヤッホー』
最後に3人一斉に言った
「この景色良いですね」
桜木がヤマナカさんに言う。
「でしょ!この景色見たら自分がちっぽけに感じるでしょ」
ヤマナカさんは笑いながら答えた。
そして、ヤマナカさんが片付け終えると、皆で山を下り始めた。
そして、絵の事など色々聞きながら、初対面とは思えないぐらい楽しみながら下りた。
そして、山を下り終えると、町の景色はオレンジに染まっていた。
「日が暮れちゃったね」
桜木が言うと、何故か悲しい気持ちになった。
「何か・・・疲れたね」
桜木の目には軽く涙が見えた。
『・・・・』
桜木が涙を流した事に驚き、言葉が出なかった。
沈黙が続くと、桜木が皆の視線に気付き、口を開く
「なんちゃって!皆、女の涙に騙されるんだね」
桜木は無理矢理創った笑顔で言った。
俺達はウソだと気付いたが、桜木に合わせて笑った
「時間も無いし、さっさと駅に向かうぞ」
桜木が言うと、俺達も歩き始めた。
そして、前回と同じく手帳を見せて、新幹線に乗った。
初めて見たヤマナカさんは、驚いていた。
「お前達は何でこんな所を通れるんだ?お前達は何者なんだ?」
「俺達は、あなたの後輩ですよ。夢組の生徒です」
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