みなさんは神さまって信じてますか?
今回は、みらの教授が最近の子たちの神さま論に迫ります!(^^)!
そんな私も、某大学の数学教授と神について議論する日々を送っていたりして……
物理学者ファインマンは言いました「神はいる。だが、教会の説く神は、宇宙にとって小さすぎる」……
いるの、いないの!?
第2話 聖処女純霊女子大学
心霊学者・神野みらの―――
私の特任教授就任は、ちょっとしたニュースとなって世間を騒がせた。
ズブの素人の私が、いっちょまえに「学者」とか呼ばれてヨイショされてる状況は、軽〜くヤバイかも。
でもまあ、それって私のせいじゃないし―――
それにしても、聖処女純霊女子大学……これってどういうネーミングなんだろう?
だいたい私はキリスト教とかってのいうのが苦手。
小説のネタとしてはよく使わせてもらっているけれど、実際に聖ナントカ女学院とかってネーミングを目の当たりにしてしまうと、ちょっと引くかも(どん引きとまではいかないまでも)。
さて、この女子大の場合はどうだろう?
聖処女――これはやっぱり聖母マリア様だろうか。
純霊というのは「純粋に霊的な存在」……つまり天使か聖霊?
そういえば、マリア様って処女のくせにお腹に聖霊が宿って妊娠しちゃったのよねー。
うわ〜、黒い。
それにしてもこの女子大、まさか処女しか入学できないってことは……ないわよね?
もしそうだとしたら……ヤバイ、私、入れちゃうじゃないの!
だって私、キスだってしたことないんだからっっ!
ああ、せっかく美人に生まれついたのに、私ってばどーしてお嫁のもらい手がないのかしら?
それもこれも、こんなドロドロの作家稼業のせい……。
とまあ……私のことはいい。授業の話をしよう。
授業のほうは大盛況。
私ってば、こんなにも売れっ子だったんだ……ちょっと安心した。
そして案の定というか何というか――
私の講義に詰めかけるヲタクや腐女子たちの大群……
どう考えても同人誌に載せるオリジナル作品のネタ探しとしか思えない、ぜったい。
それはともかく、私の講義がこれほどまでにウケるのは、ここが女子大という特別な環境だということも要因の一つじゃないだろうか?
女の子というのは、いつの時代でも霊とか悪魔に夢中になってしまうもの。私もそうだったからよくわかる。
さて、話は変わるが、授業の時の私はなかなかの滑舌。
さすが中学時代に女子アナを夢見ていただけのことはあるわね、私。なにしろ子供環境会議で発表したことだってあるんだから。
そんな私の4月の講義内容――それは「オカルトゲーム総論」。普通の人なら思いっきり引きそうなテーマ。
でも、ホラー作家の私に期待されているテーマといったら……やっぱりこれしかないんじゃないだろうか?
オカルトゲーム――洋の東西を問わず、この手の降霊術は今でも盛んに行われている。「こっくりさん」とか「ウィジャ」とか……だから講義のネタには事欠かない。
だが、心霊どうこう以前に、この手のゲームの最中に集団ヒステリーを発症して、精神科のお世話にでもなろうものなら、後の祭り。私はそんなの絶対にいや。
まずはそのへんの弊害をきちんと説明してから授業に入らないと――
私はすっかり専門家気取りで熱弁を振るっていた。
でも、これは案外大事なこと。
最近の子ってわかってないくせに本当にムチャするから……
神も仏も信じてないくせに、心霊とか悪魔の話になると目の色を変えて夢中になる――
神への信仰が消滅しても、悪魔への関心だけは永遠に消えないというわけだ。
悪魔のことは信じてるくせに神の実在を信じないなんて……取り憑かれたときに困ると思うんだけど。
こうなってしまうと、20世紀の人類のほうがよっぽど合理的だったような気がする。
神がいるから悪魔もいる。神がいなければ悪魔もいない――これが正しい結論。キリスト教ほかをろくすっぽ理解してない私が言うのもなんだけど、これも教育の衰退かしらね。最近の子ってホントわけわかんないから。
漫画とかに出てくる悪霊とか悪魔とかの概念をそのまま信じこんでいるあたり、ホント、辟易させられる。ここまでくると、それは一種の迷信―――21世紀型の新しいそれ。
(ま、その手の迷信で飯を食わせてもらっている私の言う台詞じゃないか)
ともあれ、授業のほうは快調。この分ならなんとかやっていけそうだ。
さて、これからお話するのは、聖処女の名を戴くこの大学で出会ったある少女の物語。
かわいくて清らかな、天使のようなあの子の物語――
それは2019年4月下旬―――ある春の日のできごとだった。
第2話 終
上々の滑り出しのみらの教授。ホッと一安心です。
私も学生時代、国立の某M大学医学部で「教授」って呼ばれてました……
(最初は「講師」とか呼ばれてました。なんだそれ……)
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