第7話:友達
……友達……
あの頃の私は、「友達」ができるなんて夢にまで思わなかっただろう…
ガーノは私に手を差し伸ばす。 私は、その手をどうすればいいのか分からなかった。
なんでこの子は私なんかに話しかけるんだろう。どうして、手を差し伸ばすんだろう。
そんな気持ちでいっぱいだった。
するとガーノが私の手を勝手に繋ぎ、私達は握手をした。
「あなたの名前は??」
と、ガーノに聞かれ私は戸惑いながら答える。
「カーリーだよ。 魔女なんだ」
そう答えるとガーノは「やっぱりね」と言う表情をする。
「え〜〜と、私は召し使いなんだけど…カーリーは魔女なんだよね??」
「う、うん。」
いきなり名前で呼ばれた。
「もう、自分の召し使い決めたの?」
「え? あぁ…まだ決めてないよ。」
そういえば魔女には自分の召し使いを持っているんだったな。
「じゃあ、私がカーリーの召し使いになってあげる!!」
「………え??いきなり何を???」
何を言ってるの??
「だ〜か〜ら〜、カーリーが魔女で私がカーリーの召し使い!! 分かった?」
「へ?? あ、う、うん分かった。」
適当に返事を返すと、
「あ〜〜、ぜんぜん分かってないでしょう!!、いいや、エリーヌ様に言っといて!私はガーノという可愛くて、優しい女の子を召し使いにしましたって!!!」
エリーヌ様とはエリーヌのことだろうか?
それにしても、強引な子だなぁ。
「可愛い顔が台無しだよ。」
つい、そう言ってしまった。すると、ガーノが怒ったように
「あんたみたいなブスに言われたくない!!」
カチンっと頭の中に何かが鳴った。
「ぶりっ子にブスなんて言われたくないよ!!」
そう口げんかを私達は言い合い始めた。
1時間後・・・
「バカ!」
「ブス!!」
……なんだか幼稚な言い争いをしている気がする。
二人とも疲れてその場ですわりこんでしまった。しばらく沈黙が続く。そのとき、カーリーが話しかけた。
「なんか、魔女と召し使いと言うよりけんか友達みたいだったわ。」
その意外な言葉に私は驚いた。また何か悪口を言われると思っていたから。
それに、友達といってくれたのがなんだか嬉しかった。
「ねぇ、なら魔女と召し使いっていう関係じゃなくて友達としてみてくれない??」
そう勇気をだして聞いてみた。
「………」
返事がない。やっぱり嫌なのかも。そう不安になってきた。
「別に最初からそのつもりだったけど。」
そうガーノが言ったので安心した。
「でも、エリーヌ様には私がカーリーの召し使いになったことちゃんと言ってよ!!」
ガーノは、そこを強調して言った。
「うん、分かった。」
私はそう嬉しそうに答える。
「そろそろ、家に帰る。」
ガーノはそう言い、立ち上がる。私は、
「明日も、会える??」
と聞いた。すると、ガーノが
「当たり前じゃん」
と答えてくれた。
そして、私達は別れを告げた。
あの日、私は召し使いができて…いや、友達ができてとても嬉しかった…
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