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碧い月へ
作:フレーズ



本当の優しさ


【百円玉の重さ】


よく見かける小さなお婆さん

シルバーカーに洗濯物の袋を乗せて

ゆっくりと歩いている

この先にあるのはコインランドリー

ここを通るのは晴れの日の午前中

週に一度くらいのペースで通うのは

おそらく洗濯機を持っていないから

ときどきお婆さんは千円札を持ち

隣のケーキ屋さんへ行く

そこでアイスを一つだけ買って

百円玉でおつりをもらう

お客さんなのにいつもお礼を言っていく

そしてしばらくすると

濡れた洗濯物を乗せて

来た道を帰って行く

この先には古いアパートがある

そこには一人暮らしの老人達が

まるで肩を寄せ合うように住んでいる


ある日のこと

いつものようにお婆さんが千円札を持って

隣のケーキ屋さんの前に来た

店員は店の外へ出て尋ねた

「両替ですか?全部百円玉でいいですか?」

お婆さんは申し訳なさそうに答えた

「すいません一番安いアイスしか買えなくて…」

店員はロウソクを入れる小さな袋に

百円玉を十枚入れ手渡した

「十枚あるかお確かめ下さい」

「あら…悪いから何か買いますよ」

「無理に買わなくていいんですよ」

お婆さんはお礼を言い何度も頭を下げた

腰の曲がった小さなお婆さん

百円しか買わなくても大切なお客さん

でも今日はいつもより

余計小さくなってしまったようだった

お辞儀にお辞儀で返す店員は

余計なことをしたかもしれない

そんなふうに考えていた




【優しいメール】


人に優しさを伝えるには

いくつかの手段がある

優しく声をかける

優しい言葉を選ぶ

優しく見つめる

優しく撫でる

でも

メールをくれるだけで

優しさは伝わるの

私がメールすると

必ず返信してくれる

そんな些細なことでも

ちゃんと優しさは伝わるの

だからそっと教えたい

あなたは優しい人だよ

誰よりも優しい人だよ

私の周りで一番

心が優しくて温かい人なんだよ

自分のこと気付いてる?












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