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終わりのエタニティ ~女吸血鬼と狼男~

作者:埴輪
 ……人類が宇宙に進出してから、どれほどの月日が流れただろうか。
 地球はすでに過去のものとなり、「地球派」と呼ばれる一部の人々以外は、関心を寄せるものもいない。「地球」という名前すらも、今や過去の砂塵に埋もれようとしている。
 それもそのはずである。
 地球で生まれ育った人間など、今はもういないのだから。

 星間連絡船『ディスカバリー』

 太古の人類が有していた宇宙船の名を冠するこの船は、地球派のスポンサーが多額の出資をすることで、その運行が支えられている。その船内は地球を偲ばせる施設が目白押しであり、連絡船という本来の役割よりも、ある種のテーマパークとして利用されていた。
 数々のターミナルを乗り継ぎ、カレンがこの船にやってきた目的も、そこにある。

『太陽と月の公園』

 本物の太陽にそっくりな、人工の太陽。
 本物の月にそっくりな、人工の月。
 この二つの天体が空を巡る……そんな演出が見事だという評判を耳にし、カレンはこれだと思った。これなら、私に終わりをくれるかもしれない。

 夜の公園は静かだった。
 日中は大勢の観光客で賑わうこの場所も、夜は人気がないようである。
 無理もない。宇宙で暮らすものにとって、星は珍しいものではない。
 空気よりも、ありふれた存在。
 そんな星々に囲まれ、人工の月がどこか寂しそうに輝いている。銀色の煌めき。
 風が吹き、さわさわと木々が揺れる。葉擦れと、虫の音。
 公園をぐるりと見渡し、カレンはなるほどと思った。薄らと記憶に残っている、地球の光景にそっくりである。これなら、期待できそうだ。

 偽物の土を踏み歩きながら、カレンは場所を探す。公園のどこにいようが、その時が来れば同じだということは理解していても、やはりその場所は選びたいと思うカレン。
 古墳にピラミッド、タージ・マハル。立派なお墓は、いらないけれど。

 カレンがここと決めたのは、公園の中心にある円形の花壇であった。
 銀色の化粧を施された花々が、まるで色を盗まれたかのように冷たく、幻想的で、カレンの紅玉色の眼差しを惹きつけた。だが、気になることも一つ。

『花壇に入らないでください』

 無粋な看板を蹴り飛ばし、裏返しにするカレン。
 ……荒らしに来たわけじゃないんだから、見逃してよね。
 カレンは看板の反論を待つことなく、行動を起こす。
 花壇に一歩足を踏み入れると、ブーツがくるぶしの上まで埋まった。柔らかな感触。
 可哀そうな気もするが、今更、後に引くわけにもいかない。
 一歩、また一歩と足を進める。
 せめてもと、トランクを頭の上に持ち上げて運ぶカレン。
 花壇の中央に到着したカレンは、トランクを投げ置き、両手を広げると、背中から花の絨毯に寝転がり、眼を閉じた。蜜の甘い香りが、鼻孔をくすぐる。
 ふわふわの赤毛。裾の広がったロングコート。胸元で煌めくペンダント。革製の手袋。細身のパンツ。編み上げのブーツ。そして、年季の入ったトランク。その全てが、月の光で色褪せている。
 環境調節された公園は暑くもなく、寒くもなく、快適である。湿度も丁度良い。
 来て良かったと、カレンは思った。
 最後の夜には申し分ない。これで、何も邪魔が入らなければ……最高である。

「こんばんは」
 早速、邪魔が入った。若い、男の声。
「そんなところで、何をしているんですか?」
 何をしているでもない。花壇で横になっているのだ。それ以上でも、それ以下でもない。
 カレンはこの状況に最も相応しい態度で応じることにした。
 それは、無視すること。
「お月見ですか? 確かに、今日は良い月夜だ」
 ……この男は、何を言っているのだろう。お決まりのスケジュールで現れる人工的な月に、良いも悪いもあるわけがない。いつも同じ。繰り返される、日常。
 人工的といえば、この花壇だってそうだ。花も、土も、風も、匂いも……いつも、同じ。
「……えっと、こんばんは~?」
「うるさい!」
 カレンは思わず声を上げた。男の「聞こえていますよね?」的な声色が、腹立たしい。私が無視していることを承知の上で、話しかけているのだ、この男は。
「あっ、起こしてしまいましたか?」
 ……しまった、その手があったか。カレンは小さく舌打ちした。だが、寝たふりはずるいと思い直す。寝たふりをするぐらいなら、堂々と無視してやる。
 それにしても、何が「あっ、起こしてしまいましたか?」だ。わざとらしい。

 足音が聞こえ、カレンは息を潜めて警戒した。
 こちらに来るつもりだろうか? 冗談じゃない、やっと見つけた死に場所なのに。
 だが、男は花壇に入ることはなかった。近くのベンチに腰を下ろしたようである。
 カレンの耳は良く聞こえる。物音だけで、男の行動が手に取るように分かる。それに、鼻もよく利く。だから、男が獣欲を発しようものなら、すぐに気付くことができる。
 ……人の良さそうな声で、騙されると思ったら大間違いよ。

「それで、何をしているんです?」
 無視。
「そこって、立ち入り禁止ですよね?」
 無視、無視。
「それなのに、あなたはそこにいる。相当な理由があるとお見受けしましたが?」
「……関係ないでしょ。放っておいてくれない?」
 カレンは溜息混じりで口を開く。
 相当な理由はある。だが、それを言う必要はない。見ず知らずの、人間に。
「こんな真夜中の公園で、あなたのような美人が何をしているのか……気にならない方が変ですよ?」
 ほらきた。男という生き物は、いつだってそうだ。女と見れば美人だ何だと調子の良いこと言って、結局は自分の欲望のはけ口にしようというのだ。そういう男達を、カレンは星の数ほど見てきた。
 さて、何と言い返してやろうかと考えた挙句、カレンは悪戯心を起こした。
 ここは一つ、正直に話してやろう。あの男は、からかわれていると思うはずだ。本当のことを話しているというのに。
 永遠に交わることのない平行線。カレンはにやりと笑う。

「太陽を待っているのよ」
「ここの人工太陽は有名ですからね。本物に限りなく近い……って、本物の太陽なんて、誰も見たことがないのに、おかしな話ですよね。そう思いませんか?」
 思わない。私は本物の太陽を知っているから。光を浴びることは、避けていたけれど。
 そんな感想はいらないから、早く質問しなさい。ちゃんと答えてあげるから。
「随分楽しみにしているんですね。太陽が昇るまでは、まだ何時間もありますよ?」
 逆に言えば、数時間しかないのだ。だから、早く。最後の夜が、更けてしまう前に。
「あなたも地球派ですか? 僕は両親が地球派で……」
「そうじゃないでしょ!」
 カレンはじれったくなって声を上げた。ああ、嫌だ。マイペースな男って。
「理由は聞かないの?」
「理由?」
「私が、太陽を待っている、理由よ」
「えっ、太陽マニアだからじゃないんですか?」
 ……何が太陽マニア、だ。からかっているのだろうか? この、私を。
 自覚してやっているなら大したものだが、恐らく、いや確実に、この男は、天然だ。
 話せば話すほど疲れてしまう、話し相手には最も適さない類の存在。
 ああ、嫌だ嫌だ。最後の夜なのに。こんな男と話をすることになるなんて。

「僕は勘違いをしていたようですね。では、どんな理由があるんですか?」
 待ちに待った質問。とはいえ、タイミングを逸してしまった今となっては、理由を言うのも気恥ずかしい。カレンは話す順番を変更することにした。
「私は、吸血鬼なのよ」
 これでよし。相手がどう思おうと構わない。私は真実を語った。相手もそれを求めていた。だから、これでやり取りは終了。私の事は放っておいて。
 だが、男はすぐに口を開いた。
「それは奇遇ですね。私は狼男なんです」
 沈黙。
 冗談を冗談で切り返しただけだろうか。よりによって、狼男だなんて。
 でも、狼男は吸血鬼よりも現実的だった。その存在は、公式に認められている。超錬金術が生み出した、幻想生物として。
 その暗黒の時代は人類の汚点として、アーカイブに記録されていた。

「吸血鬼が太陽の光を浴びたら、まずいんじゃないですか?」
 自称・狼男がカレンに尋ねる。
 なぜこの男は、私の気に障ることばかりを言うのだろう?
 だが、私が一喝でもしようものならば、この男は「失礼しました」とか、「良い夜を」とか、「楽しみですね」とか何とか言って、会話を打ち切るだろう。そしてベンチを立ってふらりふらり、まるで何事もなかったかのように、立ち去るのだ。
 翌日、私はちょっとした話の種になるに違いない。「昨日の夜なんだけど、僕は吸血鬼に会ってね……」そう切り出して、自分の憶測をあれやこれやと語ることだろう。
 人の気も知らないで。
 そんなことを考えている内に、カレンは全てを話す気になっていた。
 どうせ、これが最後の会話である。狼男だろうが何だろうが、私という存在を認識しているならそれでよし。ロボットやアンドロイドとは違う。独り言にはならない。

「まずいって、どうなると思っているの?」
「僕の知る限りでは、太陽の光を浴びた吸血鬼は、その、灰になると」
「そうよ。私は、それを待っているの」
 狼男は黙りこんだ。
 その心地よい沈黙に、本音を吐き出すカレン。
「もう、疲れたのよ」
 しばらくして、狼男は口を開いた。
「吸血鬼の自殺、ですか。面白い……といっては語弊がありますが、実に興味深い」
 語弊があるなら、言わなければいいのに。それに、興味深いだなんて。
「別に、あなたに喜んで貰うために死ぬわけじゃない」
「では、なぜ?」
 カレンは口を閉ざした。話す気はあるが、会ったばかりの、顔も知らない狼男に、打ち明けても良いものだろうか。
 悩むなんて珍しいと、カレンは思った。そして、それは自分が終わりを迎えようとしているからだと気付いた。タイムリミットは、刻一刻と近づいている。今までとは、違う。
 カレンには時間があった。悩もうと思えば、好きなだけ悩むことができた。だが、いつまでも悩めることは、悩んでいないことと変わりがなかった。決断の時が、遥か彼方にあるのだから。
 吸血鬼が冷徹だとか、無表情だとか言われるのも頷ける。感情が麻痺しているのだ。
 喜びも悲しみも、永遠の中では空しい瞬きでしかない。

 長い沈黙を破ったのは、狼男だった。
「なぜ太陽なんです?? トネリコの杭を心臓に打ち込んだ方が、確実では?」
 もちろん、カレンもそれは考えた。吸血鬼退治に関する資料をデータベースで調べた結果、それが最も確実な方法だった。吸血鬼ハンターのお墨付きである。
 それに、太陽の光を軽く浴びたぐらいでは、灰になることもない。太陽系の圏内で太陽の光を避け続けるということは、至難の業であった。
 それでも、太陽の光を浴び続ける、いわゆる日光浴というものは試したことがなかったから、それに賭けてみようと、ここまでやってきたのである。
 一方で、杭を心臓に打ち込むには協力者の存在が必要不可欠であった。地面に固定した杭に倒れかかるという方法もないではなかったが、美しくない。
 並の人間よりも長い時を生きてきたのだから、最後は綺麗に締めくくりたい。それに、杭を心臓に打ち込んでも、まだ生きていたとしたら……本当に、化け物ではないか。
「やはり、杭は嫌ですか」
 カレンの沈黙を、狼男は否定と捉えたようだ。
「陽の光で灰となり、その灰は草花の糧となる……うん、こちらの方が利に適っている」
 何が利に適っている、だ。人を肥料みたいに言って。
 でも、そんなに悪いイメージではなかった。命は、そうやって繋いでいくものだから。

「吸血鬼って、『不老不死』なんですよね? 死ぬこともできるなら、『不老長寿』と言った方が適切かもしれませんが」
 そんなの、どっちだっていい。
「レディに年齢を尋ねるのは失礼だと思いますが、その、おいくつなんですか?」
 本当に失礼な男だ、全く。
「そんなの、分からないわよ」
 自分の年齢なんて、気にしたことなかった。私には、意味のないものだから。
 一番古い記憶は、地球での日々。でも、思い出せないだけで、それより前から存在していた気もする。私という存在が、誰かからか生まれたとするならば、だが。
「いつ生まれたかも分からないし、両親の顔だって覚えていないんだから」
「そうですか。でも、そういうものかもしれませんね」
 知った風な口を聞いて、何が分かるというのだろう。
 誰にも分かるはずがないのだ、私の孤独は。
 ……孤独? 唐突に思い浮かんだ言葉に、カレンは戸惑った。
 でも、確かに私はずっと一人だった。
 過去には同じ時を生きようと誓った相手もいたが、自然の摂理には逆らえなかった。
 一体、誰だろう。吸血鬼に血を吸われてしまった人間は、吸血鬼になってしまうなんて大嘘をついたのは。
 それが真実なら、今頃、全ての人間が吸血鬼になっていてもおかしくないのに。

「それで、何でまた自殺を考えたんですか?」
「説得でもするつもり?」
「そんな無粋なことをするつもりはありません。ただ、あなたは吸血鬼だ。私が想像すらできない程、長い人生を生きてきた。いつでもチャンスはあったはずです。自分を終わらせるチャンスが。それがなぜ今となったのか、その点が気になるのです」
「好奇心旺盛ね」
「ええ。そうなんです。知りたいことがたくさんあるんですよ、僕には」
 カレンの皮肉にも、狼男は動じることがない。
 ……喋り過ぎた。もうこの辺でお開きにした方がいいと思いながらも、喋りたいという欲求が頭をもたげる。誰かとこれだけ長く話をしたのは、いつ振りだろうか。
「理由なんて、些細なことよ」
「きっかけは、いつだって些細なことだと思いますよ」
 それもそうか。些細なことの積み重ね。そうやって、今、この場所に辿り着いたのだ。

 カレンは口を開いた。だが果たして、この男に伝わるかどうか。
「法律には詳しい?」
「人並みには」
「それじゃ、知らないでしょうね。機械に管理されることが当たり前になった人類には、今更と思うような、それこそ当たり前のことだから」
「……そうか。あなたは、まだ人が人を管理していた時代を、知っているのですね?」
「今が良いとか悪いとか、私が言えた義理ではないけれど、ベターな選択だったと思う。だからといって、人が幸せになれたかどうかは、分からないけどね」
「それで、法律がどうしたんです?」
「先日、新たな法律が制定された。正式名称は、長ったらしい暗号文みたいな、アレね。誰もが閲覧できるけど、人間はその真意を読み取ることができないという、アレ」
「法律は日々変化していますからね。私達はそれを意識せずに暮らしていますが。それを人の手で管理していたなんて、昔はさぞ混乱が多かったでしょう」
「新法の内容はこうよ。『観測不能の現象は、その存在を認めない』ただ、それだけ」
「……どういうことです?」
「機械が観測できない現象は存在を認めないって、公言したわけよ。この公園にも監視カメラがあるでしょ? あれに映らないものは、この世に存在しないってこと。分かる?」
「意味は分かる……つもりですが、それがなぜ自殺の理由になるんですか?」
「そうよね。じゃあ質問。吸血鬼ってどんなイメージ?」
「どんなって、それを吸血鬼ご本人から尋ねられるとは……ええっと、血を吸う、肌が白い、棺桶で眠る、太陽の光を浴びると灰になる、十字架が苦手、にんにくも苦手、八重歯が長い、不老不死、川を渡れない、心臓に杭を打ち込まれると死ぬ、蝙蝠に化けられる、鏡に映らない……」
「それよ」
「それって、どれですか?」
「鏡に映らない」
「……本当に、映らないんですか?」
「そうよ。カメラにだって映らない。機械は、私を見ることができない」
「でも、僕にはあなたが見える」
「それは、あなたが人間だからよ。狼男だって、人間であることに変わりはないわ」
「……不老不死よりも信じられない話ですね。だって、それじゃ、不便でしょう?」
「自動扉は開かないから、誰かが通るのを待つしかない。ロボット店員のいる店じゃ買い物もできない。でも、自動販売機は利用できるわよ。リアルマネーしか使えないけど」
「そう、そこが不思議です。あなたは今、服を着ていますよね? 服は吸血鬼じゃない。それが鏡に映らないなんて、おかしいじゃないですか?」
「私はね、どうやら物理的な肉体を持っていないみたいなのよ。場というか、空間というか、波動というか、エネルギーというか……そういった次元の存在だと思う。
 だからといって、実体がないわけでもないの。物質に触れることはできるから。ただ、私の主観としては触れていると思っているだけで、実際は違うのかもね。
 ついでに言うと、私が触れたものは、何というか、その、影響を受けてしまうみたい。それが長期間になると、いつの間にか私の一部になってしまう。この服も、トランクも、アクセサリーだってそうね」
 カレンは胸元のペンダントに手を伸ばした。慣れた手触りが、心地良い。
「そんなことが……」
「全部、私の憶測よ。誰から教えられたわけでもない。ただ、自分という意識を持った時から、私は私だし、それ以外の何者でもない。随分と長いこと生きているとね、この目で見えることが全て正しいとは限らないってことが、よく分かるようになるわ。
 例えば。私は今、花の上に寝ている。あなたには、花が潰されているように見えていると思うけど、実はそうじゃない。私がいるから、花が潰されなければならないと思い込んでいるだけ……なんてね」
「錯覚ですか。確かに、人間の視覚は曖昧ですからね。私とあなたが同じものを見ているとは限りませんし。機械だって、人間には見えない赤外線や紫外線を見ることができる」
「そういうこと。でも、機械は私を見ることができない。見ることができないということは、存在していないのと同じ。私はこの世界にとって、誤差にしか過ぎないのよ」
「でも、こう言っては何ですが、それは今に始まったことじゃないでしょう?」
「そうよ。ずっとそうだった。暗黙の了解でね。でも、法律ができたことで、私はこの世界に存在しないと、正式に認められた。正式に、存在を否定されたのよ。
 些細なこと。でも、存在していないとはね。じゃあ、私は何だっていうのかしら?」 
 狼男は黙り込んだ。
 そう、答えられるわけがないのだ。誰にも。だから、私が考えるしかない。

「私は、観念かもしれないと思うことがあるわ」
「観念?」
「そう、観念。吸血鬼というイメージが、この私を生み出したのよ。
 誰かが思いつくまで、吸血鬼なんてこの世に存在しなかった。でも、その存在を信じる人が増えて、私が生まれた。だから、私は人間にしか見えないのよ。きっと」
「それじゃ、あなたはご自身を空想の産物……だと言うんですか?」
「そうよ。例えその目で見たことがなくても、人間はイメージすることができる。架空の存在をね。そして、本来は架空だったものを、現実にすることができる」
「僕がその見本ですよね。狼男なんて、昔は空想の産物だったでしょうから」
 狼男の自嘲じみた言葉に、カレンは溜息をついた。
「メタアルケミー……超錬金術の遺産」
「よくご存じで。人類は宇宙に進出してからというもの、よっぽど暇になったんでしょうね。空想上の動物を現実のものにしようという、あの狂気の一大ムーブメント。
 絶滅した動植物を蘇らせるだけで満足していれば良かったものを、自由自在に遺伝子が組み換えられると分かった途端、まるで無邪気な子供がパズルを解くかのように、次々と幻想生物を生み出していったんですから。
 ドラゴン、ゴブリン、サイクロプス、ユニコーン、ペガサス、グリフォン、サラマンダー、ウンディーネ、シルフ、ノーム、フェアリー、ホムンクルス、狼男。
 あなたもひょっとしたら、その、同族かと思ったのですが」
「不死者を作りだすことはできなかったはずよ。超錬金術の最終目標は、そこにあったみたいだけどね。それにね、実のところ、私は自分が吸血鬼かどうかも分からないのよ」
「えっ、そうなんですか?」
「うん。第一、私は人の血を吸ったこともないし」
「本当ですか?」
「できるような気もするけど、試したことはないわ。空を飛んだり、蝙蝠に化けたり、どれも別に試したいと思ったこともないし。禁断症状で苦しむようなこともないしね」
「じゃあ、何で吸血鬼だなんて?」
「古い記憶よ。どことも知れない場所で、私は血塗れの姿で立っていた。そして、誰かが私を見てこう叫んだのよ。吸血鬼だってね」
「それから、吸血鬼に?」
「私にはそれしかなかったの。吸血鬼が名前だと思ったぐらいだし。自分が何者か分からないより、自分は吸血鬼なんだと思っていた方が、気が楽だしね」
「どうりで、その、吸血鬼としては、風変わりだなと。その美貌は吸血鬼の条件を満たしていると思いますけれど。女性の吸血鬼は美人だと、相場が決まっていますからね」
「あなたみたいな人がいるから、そんな姿になったのかもねしれないわね。私の姿も、時代によって変化しているのかもしれない。人々が抱く、吸血鬼のイメージ次第でね」
「そんなこと……」
「私は鏡に映らないのよ? 自分の姿を見たことなんてない。昔、私の肖像画を描いてくれた人もいたけれど、どこかにいってしまったし」
 思い出と一緒に。
 絵も、人も。もう、ぼんやりとしか思い出せない。

「……なるほど。真偽はともかく、私はあなたを吸血鬼だと信じる気になりましたよ」
「血も吸わないのに?」
 狼男の言葉を、カレンは意外に思った。
「できるような気がすると、言ったじゃないですか。私は、それに賭けてみたい」
「……どういうこと?」
 カレンは狼男の真意を掴みかねた。狼男も結論を急ぎ過ぎたというように、口を噤む。
しばらくして。狼男は口を開いた。
「僕は、あなたが羨ましい」
 カレンは眉根を寄せ、体を起こしそうになったが、自制し、強い口調で言葉を返す。
「どこか? 狼男より、吸血鬼の方が良いっていうの?」
「ある意味では。あなたは永遠の時を生きている。それを、今夜終わらせるという。それも、自らの意思で。それは、とても贅沢なことだと思います」
「それは、あなたが永遠の時を生きたことがないから言えることよ」
「ええ、そうでしょう。だから、私は羨ましいと思う」
 そこで、狼男は言葉を区切った。
「……有体に言えば、私は間もなく寿命を迎えます」
 狼男の告白に、カレンは驚きを覚えた。姿を見たわけではないが、狼男の声は青年のように若々しかった。少なくとも、間もなく寿命を終えようとする、老人のそれではない。
「若いと思っていたけれど、もうお爺ちゃんだったのね」
「僕はまだ二十五ですよ。でも、狼男にしては長く生き過ぎました。狼男の平均寿命が二十歳だということは、長年のデータではっきりとしていますからね」
「……そうなの?」
「分子領域で行われる肉体の再構築……その代償、といったところでしょうか。虫が蛹の中で行っていることを、瞬間的に行うわけですから、無茶もいいところですよね。メリットもありませんし。人間が狼に変身できたからといって、それが何だっていうんです?
 調子のいい奴だと思われるかもしれませんが、私はあなたの気持ちが理解できます。本当に理解できるのは、人間として扱われなかった、私のご先祖だと思いますが。
 あの超錬金術全盛の時代、ご先祖のような人工生命体は、人間と全く同じ構造をしていても人権が与えられていませんでした。倫理など、好奇心の前には吹き飛んでしまうことが、よく分かります。人間には倫理面で禁止されていることも、人間ではないと判断された存在には、どこまでも非人道的に振舞うことができる……そんな時代もありました。
 今でこそ、私達は人間として認められていますが、誰かに認められなくたって、私達は人間だったはずです。だから、機械に認められないからといって……」
「あなたは、狼男の子孫なの?」
 カレンは言葉を遮る。そんなこと、言われなくても分かっている。分かっているのだ。 
「……そうです。あなたはつい最近のように話していますが、超錬金術は今から五百年以上前の技術ですからね。物好きな歴史家ぐらいしか、その名も知りませんよ」
「そっか。それで、寿命の短さも遺伝したのね?」
「ええ。種が始まった時点でそうでしたから。途中で意図的に改変されたものなら、今の法律でも修正してもらうことが可能なのですが、これがどうにも……」
 それはそうだろう。今や人類という種は、機械の厳正な管理下にあるのだから。
「でも、本当に狼男なの? こんなに綺麗な満月なのに、変身しないみたいだけど?」
 人工の月では上手くいかないのだろうか。そう考えて、カレンは不安になる。人工の太陽に頼ろうとしているカレンには、数値として現れない本物との差が、気がかりだった。
「それがですね、狼……厳密には、狼のような生き物……に変身できたのは、狼男の第一世代だけなんですよ。変身の能力は遺伝せずに、寿命の短さだけが遺伝したのです。
 だから、狼男の子孫と結婚すると大変ですよ。高い確率で先立たれますし、その息子、娘は例外なく短命ですから。よくもまぁ、僕の代まで種が絶えることなく続いているものです。それでも、生命を与えてくれた両親には感謝していますよ。ただ、もう少し長生きすることができれば……とは、思いますけれど」
 悲惨な話に、カレンは苦笑することしかできなかった。
「お互い、うまくはいかないものね」
「ええ、全く」

 血を吸わない吸血鬼に、狼になれない狼男。
 死にたがりの吸血鬼に、長生きしたい狼男。

「そこで、お願いがあるんですが」
「お願い?」
「あなたを吸血鬼と見込んでのお願いです。ぜひ私の血を吸って貰えませんか?」
 沈黙。
 カレンは呆れ果てながらも、やっとの思いで言葉を返す。
「……さっきも言ったでしょ。私は血を吸ったことがないって」
「あなたならできます。だって、あなたは吸血鬼なんですから」
「そうかもしれないけど……」
 カレンは思わず八重歯に手を伸ばした。鋭い。これなら、できるかもしれない。でも。
「どうして、血を吸って貰いたいの? それも、好奇心? 残念だけど、私が血を吸っても、あなたは吸血鬼にはなれない……と思う」
「僕は吸血鬼になりたいわけじゃない……というと語弊がありますが、僕は今日、明日とも知れない命。それに引き換え、あなたは永遠の存在だ。そんなあなたに血を吸って貰えれば、自分の一部が永遠になる。命を繋げる。そう、思ったんです」
「……話にならないわね。そんなの、これから死のうとしている吸血鬼に言う台詞じゃない。それとも、あなたのために死ぬのは止めろってこと?」
 カレンはどっと疲れを感じた。
 散々話をした挙句、結局はそういうことなのだろうか。
「そうではありません。でも、もしかしたら死なないかもしれない。人工の太陽だと駄目かもしれない。灰にならないかもしれない。もしそうだったら、という仮定の話です」
 ……人が不安に思っていることを、よくも抜け抜けと。
「そんな仮定、無意味だと思う」
「自分でも、そう思います。でも、怖いんですよ。死ぬことが。とっても。僕は父の死に様を見ました。父も狼男にしては長命で、僕が物心ついた頃は、まだ元気でした。
 でも、突然でした。まるで電源が切れるように、父は生を終えました。一番、本人が驚いていたと思います。その後、狼男の最後はそういうものだと知りました。それは突然、不意に、訪れる。前触れもなく、唐突に。それが、僕はたまらなく怖いんですよ。
 僕は何もできない。何かを始めても、それを成し遂げる前に、消えてしまうかもしれない。そう思うと、一歩も前に進めないんです。前に進む勇気が、ないんです。
 幸い、政府から不自由のない生活は約束されています。働かなくても、生きてはいけます。でも、死の影に怯えて、これでも僕は、生きていると言えるのでしょうか?
 ……分からない。僕には家族はいない。母も早くになくなりました。母もまた、狼男の子孫でしたから。父と母の享年を超えると、何も手につかなくなりました。もう、耐えられない。自分で命を絶った方が、どれだけ楽だろうかと考えたこともあります。でも、それ以上に、僕は生きていきたい。もっと、もっと、もっと!」
 そこで、狼男の言葉が途切れた。泣いているのだろうと、カレンは思った。
 カレンにとって、死は解放であり、救いであり、希望であった。恐怖を感じたことはない。いつ訪れるとも知れないものに、恐怖など抱く必要はない。
 二十年など、目を瞑っているだけで過ぎてしまいそうな、一瞬でしかない。それが百年でも変わることはない。だが、その僅かな時間を、渇望するものもいるのだ。
 その気持ちを理解することは、永遠にできないだろう。
 だから、せめて。
「考えておいてあげる」
「ほ、本当ですか!」
 甲高い声が上がる。体面も何もない、無防備な声。
「あくまで、私が生きていたらね。そんなことは、ないでしょうけど……」
「それでいいです、それで十分ですよ! ああ、久し振りです、こんなに明日が楽しみなのは! 駄目でもいいんです、そう、このワクワクする感覚……生きているという、実感!」
「水を差すようだけど、私は……」
「いいんです! 僕はこのささやかな希望を胸に抱いて、明日を迎えられるだけで……」
 嬉しそうな声。
 ……ま、いいか。本人がそれでいいと、言っているのだから。

 カレンは目を閉じた。そして、やがて訪れる死を想った。
 終わる。これで終わるのだ。長い旅が。安堵の溜息。本当に、長かった。
 痛いかもしれない。苦しいかもしれない。そんなことを考えていたのも、すでに遠い昔。
 あらゆる痛み、あらゆる苦しみ、あらゆる喜びを、その身で感じ、生きてきた。
 だからだろうか。死を前にした今、何も感じないのは。
 普通の人間は、死に対してもっと恐怖感じるものではないのだろうか?
 あの、狼男のように。
 やはり、自分は正真正銘の化け物なのだろうか……そう考え、カレンはふっと笑った。
 馬鹿みたいだ。自分はまだ、人間に憧れているらしい。
 自分を人間だと思っているらしい。
 人間と同じ時間を生き、同じ様に死にたいと思っているらしい。
 なぜ、人間と同じ心を持ってしまったのだろう。
 なぜ、心を通わせてしまったのだろうか。
 いっそ、ロボットのように無限の隔たりでもあれば、慰めになったのだろうか。
 観念。
 人類がいなくなったら、きっと私という存在もなくなるだろう。
 それを待つのも一興だが、それにはさらに多くの時間が必要となる。
 だが、もう待てない。もう、疲れたのだ。
 私が死んだら、あの狼男はどう思うだろうか?
 血を吸って貰えなくて、さぞがっかりして落胆するのだろうか。
 それとも、私の死を悼んで泣いてくれるのだろうか。
 それを見届けることはできない。それが、死だからだ。
 そう思うと、カレンはちょっと残念だと思った。
 本当に、ちょっとだけ。

 カレンは強い日差しを浴びて、目を覚ました。
 滲む涙を指先で拭って上体を起こすと、ぼんやりとした頭を軽く振り、雲一つない青空に腕を伸ばす。
 ……駄目だったか。すっと風が吹き、カレンの赤毛が鮮やかに揺れる。
 失敗は覚悟をしていた。だが、期待もしていた。永遠の眠りを。現実は、甘くなかった。
 やはり、本物じゃなければ駄目なのだろうか。いっそのこと、中古の宇宙船を買い取って、太陽に突っ込もうかなどと、極端なことを考える。
 しかし、機械に認められてないカレンが宇宙船を購入したり、操縦したりすることは、不可能であった。一人では、何もできない。
 だが、宇宙船に乗れなくても、離陸する宇宙船の炎に飛び込むことはできる。過激な手段。だが、心臓に杭を打ち込むのと同じく、カレンはそれを試す気にはならなかった。
 ……もしかすると、本当は死ぬのが怖いのかもしれないと、カレンは思った。
 自分は簡単な方法で死ぬつもりになって、ストレスを解消している。いくら長く生きても、死ぬのは怖いものなのだ……そんなことを考え、カレンは少しだけ、気が楽になった。

 カレンはゆっくり立ち上がると、コートについた花弁を払った。
 夜が明けたことで、公園には人影がちらほら。
 朝の陽ざしを浴びながら、思い思いの一時を過ごしている。中には、花壇の中央に立つカレンを、珍しそうに眺めている老人もいた。
 その一方で、公園を巡回している警備ロボットは、花壇に立つカレンを注意するどころか、見向きもしない。黙々と逆向きになった看板を直し、走り去って行く。
 カレンは警備ロボットの背中にべっと舌を出すと、ベンチを振り返った。
 カレンは唇を噛むと、トランクを持ち上げ、足早に花壇を駆け抜けていく。

 ベンチに横たわる、一人の男。
 カレンはまじまじと、狼男を見下ろした。思っていたより若い。見ようによっては、少年にも見える。栗色の髪。小麦色の肌。シャツにジーンズと、洒落っ気のない格好。
 隣に腰掛け、横目で様子を窺うカレン。起き出す気配はない。
 カレンは立ち上がると、狼男の前で片膝を突いて座り、無防備な首筋に顔を近付ける。
 たどたどしく顔の向きを変えながら、狼男の頭と肩を掴んで微調整。
 深呼吸を繰り返し、恐る恐る、唇を近付ける。前歯でいくべきか、八重歯でいくべきか。
 ええい、ままよ。
 そっと歯を立てる。柔らかな歯触り。獣の匂い。でも、不快ではない。
 顎に全神経を集中させ、少しずつ、少しずつ、皮膚を裂き、肉を裂き、そして……。
「いたたた!」 
 苦悶の声に、カレンははっとして顔を離した。
 狼男が飛び起き、首筋に手を当てる。カレンは尻餅を突き、ぺたんと座り込んだ。
 口の中に広がる、鉄錆の味。……不味い。
 狼男は首から離した手の平を見て、顔を顰めた。次いでカレンを見返し、驚いたように目を丸くする。そして、合点がいったというように、何度も大きく頷いた。
「あ、ああ、そういうことでしたか」
 カレンは手袋でごしごしと唇を拭った。
「……生きてたのね」
「ええ、この通り。あ~痛かった。で、どうです、僕の血は?」
「最悪」
 狼男はきょとんとし、次いで腹を押さえて笑いだした。
 カレンはぶすっとした表情で、狼男の笑いが収まるのを待った。
「……どうやら、今日は二人とも生きているようですね」
 狼男は目元を拭いつつ、口を開く。髪の毛と同じ、栗色の瞳。
「そのようね」
「あ、花びらが……」
 狼男はカレンの赤髪に手を伸ばした。狼男の指先に摘まれた白い花弁が、風にさらわれる。二人の視線がその行方を追ったが、花弁はすぐにどこかへと見えなくなっていった。
 狼男はこほんと咳払いを一つ。
「そういえば、自己紹介もまだでしたね。お名前は?」
「……カレンよ」
「それは奇遇ですね。僕はグレンです。よろしく」
 グレンは右手を伸ばす。カレンはグレンの顔と右手を見比べると、握手を交わした。
 昨晩、死の恐怖に怯えて、泣いていた男とは思えなかった。
 全部、嘘だったのだろうか。
 考えてみれば、目の前の男が本物の狼男かどうか、確かめる術はない。詐欺師だとしたら、いくらでもうまく喋ることだろう。となると、自分ばかり本当の事を喋ってしまったのかと、何だか損をした気分に襲われるカレン。
 だが、この男……グレンも、自分が吸血鬼だとは信じていないだろう。血もろくに吸えない吸血鬼など、いるはずがないのだから。
「朝はいいですよね。僕、朝が一番好きです。今日も、僕は生きている、そう思えますから。今日の目覚めは刺激的でしたが、痛いって思えることは、生きてるってことですから。でも、ゆっくりと空がオレンジ色に染まって、太陽が沈んでしまうと、気持ちまで沈んでしまう。
 朝しかない惑星への移住も考えたことがありますけれど、実感が湧きませんから。そういう惑星は、やっぱり評判も悪いみたいです。僕は節目って大切だと思いますよ。小さな終わりを繰り返すことで、やがてくる大きな終わりに耐えることができる……そう思うんです」
 早口で想いをまくしたてる姿に、本当に狼男なのかもしれないと、カレンは思った。
 湧きあがる不安に負けまいと、饒舌になっているのが分かったから。
「ところで、朝食を一緒にいかがです? ロボットのいない、人間のお店で」
「琥珀亭でしょ?」
「ご存じでしたか。そうですよね。あそこなら、あなたも注文ができる」
 その口振りから、グレンも自分が吸血鬼だと信じているようだと、カレンは感じた。
 ……おかしな奴。だが、おかしいという点では、自分も同類だろう。
「奢ってくれる?」
「もちろん。じゃ、行きましょう。あ、荷物をお持ちしますよ」
 カレンは自分でも驚くほど素直に、トランクをグレンに預けた。
 たまには、こういうのも悪くない。
 そう思えるのも生きているからだとしたら、もうちょっと生きてみてもいいかもしれない。もう、ちょっとだけ。
※一部の表記を修正しました。(2016年5月26日)
※一部の表記を修正しました。(2015年9月9日)
※一部の表記を修正しました。(2015年9月6日)
※誤字を修正しました。(2015年9月4日)

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