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雪に願う
作:蒼


いつだって、本当に欲しいものには手が届かなくて、いつだって、軽く笑ってはぐらかす。
手に入れたら、もう手放せないと思ってるから。
ひとりでは居られないと考えてるから。『誰か』をきっと欲しくなる。そう確信できる。
私はどんどん弱くなる。弱くなってしまう。





* * *

いつだってそうだ、貴方とふたり話してる時
「好きなひととか居ないの?」

こんなはなしをいつもして、いつもいつも
「居ないよ。ってか居たことすらない」

顔に笑みを張り付けて、嘘を平気で口にする。
君とおどけたりして、彼女の話や好きなひとの話を嫌って言うほど聞かされる。耳を塞ぎたいのにそれさえ許されなくてできなくて
目を反らしたいのに
叶わない。それは吐き気がする程甘くて、私を少しずつ蝕んでいく。

本当は言いたいのに
叫びたいのに貴方だって、私がいつも想っているのは貴方だって、伝えたいのに好きなんだって、届かない想いだけがぐるぐる回る。何度も何度も同じとこをから回る。出口なんて見えやしない。

一年経っても、二年経ったとしても、多分私があなたに抱いてる想いは変わらない。これは一生ものだって言える。言い切れる。
けど、臆病な私は、
「また彼女、出来たんだって?」
私達の関係も止まらせる。どんなに叫んだって、どんなに伝えようとしたって、あなたには届かないし伝わらない。私が伝える前に落ちてしまう。
最初から諦めてちゃ駄目って思ってもあなたの中にはちゃんと決まった人がいるって知ってるから。
だから、臆病な私にどうか勇気をください。想いを殺して、ずっとあなたの前で何でもないように笑ってられる勇気を‥‥。



そして今日もまた私はひとり叶わぬ想いに枕を濡らす。どうか、私の想いが真っ白で儚い雪のように早く溶けてしまうことを願って。














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