亀のタクシー
学校が終わり、もっこスケは待ち合わせの場所へ向かった。いっしょに食事でもしましょう、とミシシッピ姫が言ったのだ。ということで料理屋に待ち合わせということにした。料理屋の名前は「竜宮城」。
地図をもらって行くのだが、何と番地が川の底となっている。
「ええっ? こりゃどう行けばいいんだ?」
と岸で悩んでいたらば、近くを泳いでいた亀がもっこスケの前まで来ると岸に上がり話しかけた。
「ひょっとして兄さん。竜宮城に行くの?」
「あ、はい」
「じゃあボクの背中に乗っていきなよ」
「え。いいんですか?」
「カネは取るけどね。ボク、亀タクシーつって、川で営業してるんです」
なるほどなるほどということで、もっこスケは亀の背中にまたがると川の底目指して沈んでいった。
途中、サメに追いかけられたりしたが、案外すぐに着いた。
「ここが竜宮城です」
「ほう。なかなかデカいね」
よく見れば門の前に誰か倒れている。
「あれえ。誰だろう。誰か倒れてるよ」
「ほんとだ」
おっさんとコブラである。
「もしもし、おっさん。こんなとこで寝てたら風邪ひくよ」
すでに水の中なのに風邪ひくも何もない。
亀は激しくおっさんを揺すった。
「おっさん。おっさん」
フシギともっこスケはそのおっさんに懐かしさを感じていた。
「あれえ。オレ、このおっさんに会ったことあるかなぁ。いやでもこんなおっさん見たことないし」
おっさんは「うーん。うーん」とうなりながら、プぅと屁をこいた。朝青龍の顔くらいの大きさの泡が出た。
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