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ひっぷほっぷ武将
作:ごはんライス



稽古


 それからというもの、もっこスケは学校にいるときも家にいるときもずっとずっとミシシッピ姫のことを考えていた。胸が苦しい。初めてのことだ。もっこスケは初めてのことなので、これが恋とは気づかない。
 美少女ゲームをしてるときも、ずっとずっとミシシッピ姫の顔が頭に浮かんでいた。
「くそーーっ! なんだこの苦しさは!」
 もっこスケは苦しくて苦しくて、領内にある道場に行って汗をかくことにした。動けば苦しさも減るだろう。
 その道場は、東マリマリ通りの西にある。主にタイ国から伝わったムエタイという武術を教えている。
「先生! 稽古つけてください!」
「お。もっこスケか。珍しいな。ゲームしてたんじゃないの?」
「師匠。こいつ、美少女ゲームやってんスよ。けけけけ」
 生徒たちが後ろでくすくす笑っている。
 でも、もっこスケはそんなの気にしない。とにかく、この胸の苦しみを何とか取り除きたいんだ。
「激しくお願いします!」
「こいつ、女の子にフラれたんじゃね?」
「うるさいぞタケ! なんかようわからんがやる気になったのはいいことだ。よろしい。道着に着替えてきなさい。稽古をしよう」
「ありがとうございます!」
 その後、もっこスケは蹴ったり殴ったり殴ったり蹴ったり、とにかくメチャクチャに稽古をした。周りのみんなも驚いていた。
 よい汗をかいた。
「先生。ありがとうございます!」
「うむ。今日はよくがんばった」
 もっこスケは意気揚揚と道場を出た。あーさわやか。これで安心。

 と思っていたのだが。

 またまた胸が苦しくなってきた。今度はミシシッピ姫のボインが頭をよぎる。
 下を見るとピコーンとなっていた。
「チキショー!」
 もっこスケは股を押さえながら街を走った。
「くそー! くそー! くそー!」
 街行く人々が、なんだなんだと振り返る。
 もっこスケは石につまずきコケた。
 顔面を地面に直撃。
 起き上がると鼻血がぷしゅー。
 もっこスケは泣きそうだった。
 通りがかりのおっさんが手ぬぐいを貸してくれた。もっこスケはそれで鼻血をふいた。
 すると、今度はなぜかミシシッピ姫の裸の全身像が頭に広がった。
「うーん」
 もっこスケはまた鼻血をプシューと出して倒れてしまった。












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