オモチャ
優衣さんは、そのまま病院に運ばれた。
ワタシはそのまま帰った、柚と。
そして、
麻衣はワタシ達の後をとぼとぼと歩いている。
話はしない。
こっちからは・・・。
「ねぇ、ミカ、柚」
振り向かず、そのまま歩き続ける。
「ねぇってばっ!」
麻衣がワタシの肩をつかんだ。
「・・・さわんないでよ」
そういって麻衣の手を払い、舌打ちをする。
「なによっ・・!それ、ひどすぎるよっ」
「ひどすぎ・・・る?」
柚がしゃべった。
「なに?こんなんで・・・?」
ワタシは柚が話すのを見てた。
イヤな役は柚がやればいい。
ワタシがやんなくても
ワタシのトモダチ《ほか》がやってくれるし・・・
柚はだんだん愉しくなってきたのか、声音が荒くなってきた。
「こんなんで、悲しんでちゃ、だめじゃん!
コワイなら親にでも言えばっ!!
いえねぇんだろ。」
もう、柚は『ユズ』じゃなかった。
ただの手駒。
ワタシの玩具になった。
可哀想に、柚。
頑張って、働いてね・・・ワタシのいうままに。
麻衣はといえば、もう無表情だった。
泣いてみなよ、
悔しそうに。
反発してよ、
また、
落としてあげる。
ワタシがうつむいて、ため息をついた。
麻衣にとっては
それだけでコワイらしい。
ドーデモイイ。
「・・・麻衣」
ワタシがまっすぐ麻衣の方を向き、優しく
「もう、仲直りしよ?」
「ミカっ何いってんの?
あんたから言い出したんじゃん!!」
「そうだね、『ナカナオリ』をするんだよ?
ワタシは、麻衣と仲直りをしたよ、
だから・・・ね
親とかにいっても別に関係ないよね、ウチラは」
柚の目が大きく開く。
そうだよね、とワタシに羨望の眼差しを向ける
ホント、バカだなぁと心のなかで嗤った。
だからみぃーんな
遊ばれるんだよ、ワタシに。 |