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天使の独り言 シリーズ ~Season 1~

空の果て、トウキョウの果て

作者:え.うれん
 朝日に起こされて、窓から外を覗けば、澄み渡った今日のトウキョウの空が見える。 あああ、いい天気だ。
 昨日のねぐらは下町のちっちゃいボロボロビルの一室。 物置部屋のこの狭さがまた良かったりして。 ちょっとマニアックだけど。
 って何はともあれ、こんな朝はひょいっと体を起こして、朝のひとっ飛びしなくちゃね。
 民家やアパートが立ち並ぶ地域から、一気にシンジュク(新宿)のビルに向かって高速フライング。 ビルの間をクルクルっと飛ぶんだ。 リボンを結ぶようにね。
 そして、自らの勢いで外側に投げ出されて見渡せば、今日は雲が一つも無い快晴。  空の青と海の青が競い合うように広がってる。  雲が無いとさらに強く感じるよ。 どんなに巨大なビルも空の広さには遠く及ばないんだなぁって。
 上空に吹く風は、少し強くて冷たいけれど、それもまた心地いい。 なんだか自然と対話しているみたいだからね。
 そんな風をたぐって海まで来てみれば、眼下にはレインボーブリッジ。
右へ左へ、それぞれが目的の為に動いてる。
 自然はこんなに近くまで歩み寄ってきてるのに、気付く暇も無いって感じだ。
 と、上空に漂ってる僕の後ろから、ドドドドと胸に響く音が近づいてくる。
 空の上にも気付く暇の無い人達が。 振り返ってみれば、ああ、考えるよりも先に体が動いちゃう。
 僕は大きく弧を描くようにひっくり返って、そのヘリコプターの尻尾にぶら下がる。
どこへ向かってるのか知らないけれど、ヘリの勢いに身を任せて飛ぶのも楽しいもんさ。
 建設中の高層ビルの赤白のクレーンを間近で見たら、胸の奥が何だかかゆくなってきた。 そうそうこれはいつもの物思いに耽りたくなる合図。
 この空と同じように、この街も少しずつ変化していくんだな、なんてね、ちょっとそんな事が頭をよぎっただけだけど。
 でも、気のせいかな? この街って、大きく振舞ってる物ほどすぐ変わっていく気がするよね。
 腕が疲れてきたら、ちょっと勢いをつけて、ヘリの尻尾に腰掛けて、もう少しだけ物思いの続き。(天使だからプロペラに巻き込まれたりしないから大丈夫!)
 人間の作る物には果てがあるけれど、ここから見ていると、この空と同じようにトウキョウの街にも果てしなく続いていくものがあるのかもって。
 それは、目に見える限界じゃなくって、この肌をきる風のような、見えない「流れ」かもしれないな。

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