04.バイク
がら
「おかん〜帰ったで」
やっと帰ってきた推理ヲタク、平次。
「帰ったでやないやろ」
「すまんすまん。お、なーんや和葉、おったんか」
ぷち…
「な〜にが『おったんか』や!!今日の夕食の買い物、平次の代わりにあたしが行ったんやで!!すこしは感謝しいや!!」
「そうやで、平次」
「しゃ〜ないやろ…事件あったんやから、ほっとけるわけないやん」
あ〜の〜ね〜…
「よ〜ゆうわ。自分んちの買い物はほっぽるくせに…おばちゃん、平次飯いらんて!!」
「んな事言っとらんわい!!」
また喧嘩。
いつものことやねんけど。
好きでしてるわけやない。
自然と、売り言葉に買い言葉。
一言…一言いえたらええのに…
平次好きや、て…
あたしはホンマ素直になれへんなあ…
蘭ちゃんみたいに素直やったら、あの二人みたいに恋人になれるのに…
ただ一言なのに…
「はー食った食った」
平次がお腹叩きながら横になった。
「和葉ちゃん、今日はホンマありがとなあ。ほら、平次。和葉ちゃん送ってって行き」
「なんで俺やねん…」
別に嫌ならええねん。
一人で帰るわ!!
ごん!!
あたしの頭に鈍い音がした。
「いったあ…」
「はよ、行くで」
左手に平次のヘルメット。右手にあたしのヘルメット…
なんだかんだ言って、平次は優しい…
それは幼なじみとして?
それとも…
期待を胸に、早々と平次のバイクの後ろに乗った。
「なあ平次、あたしな…今日福引きで宿泊券当てたねん」
「へ〜…どこ?」
「[北海道アルファリゾートトマム ザ・タワー]って言うとこやねん。三泊四日で…」
「北海道か…ええなあ。で、誰と行くん?」
「蘭ちゃん誘お思ってるんやけど…工藤君付いてきそうやし、なんやあたし気まずいやん。せやから…平次一緒に行かん…?」
…言った!!
「確かに、工藤の事やからな…よっしゃ。俺も行くわ」
「ホンマに?」
「おん。日にちと向こうに着いてからの事は、お前に任せるわ」
「わかったあ」
そんな話をしてる間に、もうあたしんちまで着いてしもうた。
「ほな、またな」
「うん、なんか決まった連絡するわ」
「ん」
平次は、あたしが家ん中入るまで家の前にいる。
やから平次のバイクを見届けた事わないねん。
お父ちゃんが家にいない事心配してるんやろうけど…
平次は優しいねん…
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