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…冬物語…
作:かなん



38.結婚式


「平次、これは一体…?」


やっと開いた口。
疑問を言ってみたけれど…


「まあまあ、ほな続けてくれや。佐伯さん…やなかった牧師さん?」


牧師の格好をしているのは、ここの最高責任者でもある佐伯さん。

佐伯さんまで…なんつ〜事を…











「では式を続けます。新郎服部平次。あなたは、苦しい時も病める時も、遠山和葉を愛する事を誓いますか?」

なんか…
ホンマの結婚式みたいやわあ…

ッて呆気に取られてる場合やない。
ホンマに愛の誓いをしとるやないか!!


恐る恐る、平次を見上げる。





平次は、めっちゃ凛々しい顔をして、それでも少し艶っぽい声で…


「誓います」









その瞬間、身体の体温が一気にあがったのがわかった。
そして、あたしの顔も真っ赤になった事も。



「へい…じ…」

声が今にも涙で押し潰されそうになる。



平次はあたしの顔をみて、もしかしたら初めて見たかもしれない笑顔を見せた。





そして、あたしから視線をそらし…


「こうゆうこっちや」


後ろにいる人に、言い聞かせるように言った。














ゆっくり振り向いてみれば、そこには彼女、笑夏さん。
悔しそうな、泣きそうな顔をしてあたし達を睨みつける。


そして何も言わずに走っていった。



これが、あたし達が見た彼女の最後の姿やった…













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