…冬物語…(10/40)縦書き表示RDF


…冬物語…
作:かなん



10.苛立ち



「服部が…」

「初恋の人…?!」






………






あたしは声も出んかった。






え??

何??

この子の初恋の人が平次?

なんで初恋やねん。

てか、なんで平次と会ってるねん。

小さい頃はいっつもあたしが一緒におったんやで?

あたしの知らないとこで会ってたんか?

なんで平次はあたしに言わないねん。

んで、あの目のキラキラは何や。

まさか…

まだ平次の事…?








思考回路がぐるぐると回っとる。





ものすごい不安が襲う。






笑夏と名乗る少女は、いそいそと平次の元へ駆け寄って、腕をくんだ。

「折角また会う事が出来たんだから、どこかお食事に行きません?」

「…食事?そういえば小腹がすいたんや」

「なら丁度いいわ☆」


平次の腕をひっぱる彼女。


「あ、そろそらチェックインの時間だし、夕飯は五時にしてあるから、行かなきゃ…」


蘭ちゃんは時計を見ながらちょっと焦り気味にしゃべった。


「そうですか…お泊まりはどちらに?」

「アルファリゾートトマムだよ」

「じゃあ違いますね……………………ではまた!!」





な〜にがまた!!や。



もう会わへんっちゅ〜ねん!!









あたしはイライラしながら車に乗った。



空気読めない平次の話には耳も傾けず、ホテルにつくまでだんまりをした。












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう